ペニシリンはクシャミが生んだ大発見: 医学おもしろ物語25話 (平凡社新書 508)
- 平凡社 (2010年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582855081
作品紹介・あらすじ
聴診器、レントゲン、輸血、ワクチン、麻酔…今では私たちが当たり前に恩恵を受ける医療技術の数々。その進歩の陰には、不屈の医師たちの人間ドラマがあった。時代の通説との葛藤、自らの命を賭した人体実験、思わぬ失敗が生んだ発見、研究者間の熾烈な競争など、25の物語を通して知る、医学史のおもしろ裏話。医学の発展は三分の努力と七分の偶然から!?瞠目のサイエンス進化論。
感想・レビュー・書評
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本書は2部構成で、診断編と治療編に分かれていますが、より面白いのは診断編の方です。
輸血が当初は動物の血を使っていたこと、麻酔をする手術は150年前までなかったため、暴れる患者を押さえつける人手が必要だったこと、注射器の発明経緯や世界一細い注射針は日本製(テルモ)だということ、人工心肺、心臓ペースメーカーの発明など、多くは現役の医者たちがバトンタッチで試行錯誤、四苦八苦しながら改良を重ねていった長い歴史の集大成だということなどがよくわかります。
1つのトッピクスが数ページの分量で抑えられているのも読みやすく、当時の日本の医療事情も絡めている点もいい。
日本人が西欧に先駆けて発見していた(はずの)ピロリ菌や1804年に全身麻酔手術を世界で初めて成功させたのは日本人の華岡青洲なども興味深く読めます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
医学系の読み物として、一般人にちょうど良いレベルな気がする。最新医療器具から、薬品までいろんな歴史があり今があるということが、良くわかる。
今も昔も医学の進歩は命懸け?って感じ。 -
成毛さん推薦
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【要約】
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【ノート】
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世に当たり前に存在する技術、知識が如何に生まれたかを知れば敬いの心が生じる。「素人向け」医療技術、機器の誕生秘話25編。いつか子供に話してあげたい。
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新書文庫
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ひとつひとつがタンパクに書かれている。
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なんやかや医学の歴史を紹介していて面白く読める。
特に古代ギリシアあたりの、まだ近代医学が萌芽すらしていなかったような時期の医学が興味深い。 -
医史学の本と言うと、確かにあまり見かけないので面白く読めた。
有名な逸話の本当のところ、過度に日本人の功績を評価しない実直さも好感。
特許で取らなかったことで人類が物凄く助かっている、という発見が多いのに驚嘆、現在を振り返り嘆息。