- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784583105260
感想・レビュー・書評
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箱根駅伝で生まれた名言を選び抜き,スポーツライターでもある生島淳さんが40本のエッセイにまとめた本。
東洋大学,酒井監督の「1秒をけずりだせ」は,2011年の箱根駅伝で,早稲田大学に21秒差で敗れた選手ひとりひとりが,一人2秒なら何とかなったんじゃないかと思ったことから生まれたスローガンである。
その言葉を胸にチーム全体が「1秒をけずる」を肝に銘じて練習に取り組んだことで,翌2012年の総合優勝を掴み取ったともいえよう。
そのほか,箱根駅伝に関わった人の素晴らしい名言を,そのエピソードとともに紹介する本書。箱根駅伝を見ながら,あるいは前後に読むと,箱根に関わってきた人々の思いに思いを馳せることができるように思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった。
直前に読んだ「箱根駅伝を歩く」は、視聴者目線。
こちらは記者目線。
その違いが対比となって、より楽しめた。 -
もし、小見出しになっている監督や選手の短い一言に、感動ものの名言を求めて読んでしまうと肩すかしになってしまうだろう。
実は私自身、上武大学の花田監督が監督車から「よくうちの大学に来てくれた」と声をかけているという話を知っただけで涙ウルウルになってしまうので、そういったことが満載なのかと思って読みだしたのだ。
しかし、たった一言で読む人聞く人が即座に理解して感動するなどという方が無理な話で、やはりその一言が出てくるに至る過程や背景の説明があってこそ、名言となるのだろう。
そういう点で、筆者の本文があってこそ活きてくる一冊だと思う。
あとがきで筆者が《今回の本は、箱根駅伝に情熱を懸けてきた人たちの言葉をもとにした「箱根駅伝エッセイ集」だ。》と語っている通り、筆者が書いている背景説明で箱根駅伝の色々なことがわかるので面白い。
私は「選手には、往路キャラと、復路キャラがあるんです…前田康弘 国学院大学監督」と「信頼できる4年生が4人いるチームは強い…靑葉昌幸 大東文化大学監督」の本文を読んで、次の箱根駅伝を見る楽しみがまた増えた。
また、件の花田監督の言葉は本書ではとりあげられていないが、そのルーツとなる部分が書かれていた。 -
毎年、大きな感動を与えてくれる箱根駅伝、今年も色々なドラマが繰り広げられました。過去から現在の監督や選手たちの印象的な言葉を綴った書籍です。その時のレースが甦る名言もありました。