アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584103128

作品紹介・あらすじ

日本ではフロイトやユングの名前はよく知られていますが、同じ時代に生きたオーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラーの名前はあまり知られていません。本書ではアドラー心理学の見地から、どうすれば幸福に生きることができるかという古くからの問いにアドラーがどのように答えようとしているかを明らかにし、どのように生きていけばいいのかという指針を示しました。

感想・レビュー・書評

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  • 岸見氏の教育講演を聴いたあと、はじめて手にしたアドラー心理学の本。
    事例をまじえて、わかりやすく書かれています。
    単なる学問ではなく、実践ができるアドラー心理学、子育てに行き詰まると読んでいます。

  • 嫌われる勇気でアドラーを知って、もう少し深く勉強してみようかと思い、読む。嫌われる勇気に書かれてる事がほとんどなので、新たに知見を得るために読むよりは、嫌われる勇気の補足的な意味合いで読んだ方が良いかな。少し話題に古さを感じた。

  • これは教養

    もっと早く読んでいればと後悔した

    そしたらもっと熱くならずに、冷静に客観的に伝えて相手と接する事が出来たかも

  • 嫌われない勇気で一躍有名になったアドラー心理学の本。
    第二章の子供を対等に扱わないと問題をこじれさせるエピソードや、「目的論」「原因論」の話が面白かった。
    自分は自分のために生きているとはいえ、他の人との関わりなしには生きていけないのだから、よりよい人間関係を築いていく必要がありますが、そのヒントを与えてくれる本なのかも知れません。

  • アドラー心理学の歴史と概要。

    ⚪︎アドラー心理学における育児の目標(行動面)
    ・自立する
    ・社会と調和して暮らせる

    ⚪︎アドラー心理学における育児の目標(心理面)
    ・私は能力がある
    ・人々は私の仲間である

    ⚪︎アドラー心理学ではある行動の理由は「原因」ではなく「目的」にある(例:怒るのはその方が相手が言う事を聞くから)

    ・子供が注目を引こうとする行動に注目すると、子供はますますその行動を続ける。適切な行動にだけ注目する。

    ・縦の人間関係は精神的な健康を損なう(叱る、褒めるは上から下に見ている縦の関係性)

    ・私たちは経験によって決定されるのではなく経験に与えた意味によって自分を決める

    ・嫌な人と付き合う時は、今日初めてこの人と会うと考え過去のことは考えない。

  • 著者は日本のアドラー心理学研究の第一人者。2013年出版の共著『嫌われる勇気』が100万部を超えるベストセラーとなっているが、本書は著者がアドラー心理学について最初に一般向けに著した(1999年)ものである。
    アドラー(1870~1937年)は、フロイトやユングと同時代に生き、かつ一時は交流もあったものの、心理学者としては両者ほど知られていない(『嫌われる勇気』がベストセラーとなった今では、そんなこともないかも知れないが)。しかし、著者が「どう生きたらいいのか―アドラー心理学はこの問いかけに明確に答えることができる」と言うように、心理学というよりも、現代社会を生きるための人生論・幸福論・上達論としての側面から、非常に有用な考え方を示してくれる。
    本書では、アドラーの生涯等も紹介されているが、アドラー心理学から学ぶべきこととして強調されている点は概ね以下である。
    ◆育児・教育の目標は、行動面においては、「自立すること」と「社会と調和して暮らすこと」であり、これを支える心理面においては、「自分には能力があるという信念を持つこと」と「人々は自分の仲間であるという信念を持つこと」である。
    ◆育児・教育(更には一般的な人間関係)で大事なことは、縦(上下)ではなく横(対等)の人間関係において接することであり、具体的には、「勇気づけ」をする際に、評価をする(褒めたり叱ったりする)のではなく、喜びを共有する(「ありがとう」、「うれしい」、「助かった」などの言葉で自分の気持ちを伝える)ことである。また、自分の人生の課題を明確に認識させ、本人に立ち向かわせることである。
    ◆精神的に健康であるということは、自己受容(今の自分のままで自分を受け入れること)、他者信頼(他の人を信頼すること)、他者貢献(自分の存在が他の人に貢献していると考えること)ができることであり、その3つが揃って人は幸福になれる。
    ◆アドラー心理学の基本前提は、「認知論」(人は自分が意味づけした世界に生きている=人は自分の関心に従って世界を認識している)と「目的論」(人は原因によってではなく、目的によって生きている)である。即ち、「私」の行動を決めるのは「私」自身であり、すべての責任は自分自身にある。
    ◆人生を生きるための指針・・・「人生の意味は自分で決める」、「他人を気にしない」、「失敗を恐れない」、「私は他の人の期待を満たすために生きているのではない」、「今したいことをしているか」、「自分の思いを貫いた結果の責任は自分が引き受ける覚悟をする」、「他の人は私の期待を満たすために生きているのではない」、「できることは自分の力で解決し、できないことは助力を求める」、「言葉を重視する」、「他人はわからないと思って付き合う」、「自分が人生を創っている」、「何が起こってもできることをやってみる」、「できることから始める」。
    アドラー心理学の全体像を知るには物足りないのかもしれないが、その中で現在注目されている考え方をピンポイントで掴むには十分な一冊と思う。
    (2016年3月了)

  • パラパラと読んだ
    例え話が多く結論が分かりにくかったので読みづらかった
    本を読むのが難しい時に読んだので再読したい

  • アドラー心理学はストイック的である。人がこう思う、こう行動することには、原因がなく、思うことや行動することは、すべて目的が原動力になっている。
    原因があるからそう思ったり、行動するのではなく、目的があるからそう思ったり、行動したりする。完全に目的論。

  • 嫌われる勇気よりも前に書かれたアドラー心理学入門。アドラーの心理学はとても自分に厳しい。実践してなんぼ、の心理学。他者に期待しない。他者の課題に踏み込まない。自分の課題にはもちろん、自分で乗り越える。当たり前といえば当たり前のことだけど、実践するとなるととても難しい。他者への期待。これは私にとってとても難しい。ついつい、期待してしまう。そしてがっかりしたり、イライラしたりしている。自分で自分の枠を作って小さくならずに、私は好きなことを好きなだけできるのだと信じて、まだまだ諦めないでやっていこうと思える本だった。

  • アドラーの生い立ち、アドラー心理学の目指すところはよく分かった。著者によれば、アドラーはトラウマやPTSDを、課題を回避するための「人生の嘘」のひとつとしたようだが、PTSDなどの影響を軽視しすぎているように感じる。理論の中身については「なるほど」と思うことも多い。臨床家として、反発を招かないようクライアントに持論を伝えるにはどのようにしていたのか、興味がわいた。理解を深めていきたい。

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著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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