土門拳と室生寺: 四十年詣でのはてに見えたもの (ベスト新書 22)

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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584120224

感想・レビュー・書評

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  • 古寺・古仏を通してしか「日本人の生き死に、日本人の喜びと悲しみ」に迫れないのである 鹿煎餅人も食うなり奈良の秋 ぼくなどは「ヒロシマ」を忘れていたというより、実ははじめから何も知ってはいなかったのだ パシャリとシャッターを切り、その視線をたぐり寄せながら前へ前へとシャッターを切って迫って行く 「古寺巡礼」全五巻を、ぼくの分身として、またひとりの日本人の、みずからの出目する民族と文化への再確認の書として、愛情の書として世に残すことができた

  • 写真家土門拳
    名前負けしないどころか、勝りに勝っているほど強烈な生き様が描かれている。
    岡本太郎と親交があったことが触れられているが、実に似ていると思う。
    パリで青春時代を過ごした太郎と違い、辛い少年~青年時代を過ごした土門ではあるが、表現に対して、ほとばしるような情熱と強靭な精神をもって取り組む姿勢は非常に似ているように感じる。
    晩年、半身マヒになっても弟子に引きずられながら三仏寺へ向かう土門拳の写真が載せられているが、雪の中くわえタバコで笑顔すらうかがえる。とても信じられない姿。

  • 先月父が亡くなった。生前、地域の団体旅行の下見のため、父と室生寺を訪れたことがあった。山奥にたたずむ室生寺。土門拳が何度も訪れた地であることは知っていたが、土門の目、思い、伝えたかった気持ちの一端を見ることができた。
    父と2人で歩いた最初で、最後の寺巡りであったように思う。

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