- 本 ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584124178
感想・レビュー・書評
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介護事業所を運営した経験のある著者による『愚痴本』のようなもの。レビューなどで賛同の声が多いことからも事実に近い部分が多いだろうけど、著者の主観に偏った本ともいえる。本書の中で出てくる『割合』は分母が50人以下のデータだったりして正確な情報としては言い難かったり。
著者が過去に書いた本が『AV女優』『ワタミ』『中年童貞』などなのでその色が強い。介護士の売春とかワタミ式宗教経営とか、中年童貞の職員の質がどうとか・・悪く言ってしまえば著者の本の内容の寄せ集め。それに加えてサイコパス職員の話が新たに述べられていた。
愚痴を言って終わり感が強く、著者自体が介護業界を諦めてしまっている雰囲気が全体から漂っているので、改善の兆しなどそういった部分についても考察して欲しかった。それから気にかかったのは著者が人のことをしっかり深く理解しようとしていないのでは?と思わされてしまった点。表現上そう書いているのかもしれないが、偏った見方をしているように感じさせられる部分も多々あり。
丁寧に書かれた2ちゃんまとめのような本。全く知らない業界の片鱗を知れるという意味では、無意味ではない本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
介護従事者・経営者の実態について。職員が売春をしていたり、メンタルが不安定で周囲を振り回したりなど、極端な例だと信じたい部分もあるが、可能性としてあるかもしれないと思ってしまう部分も。とくに生保受給者を受け入れてたりするような、格安有料老人などの実態はどうなんだろう。介護は資格なくてもできるしね。病院のヘルパー事情も似たようなところがあるのか。准看護師なども同じかもしれない。事務職は…など考えていくと恐ろしいが。
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2013/09/15 【新】
だいたい合ってる。
感想書く前に介護職の人にあげた。 -
極端なところもあると思うが、概ねの業界の実情を知ることができた。
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著者は多くの著書をもつフリーライターだが、そのかたわら、2008年にデイサービス施設を立ち上げ、経営者兼介護職員をしている。出版不況で増えてきた“兼業ライター”の一人だ。
本書は、「介護現場で働くライター」という特異な立場を活かした衝撃的なノンフィクションである。
介護の仕事が総じて「3K」(給料が安い・キツイ・汚い)であることはよく知られているが、本書が的を絞る「崩壊」はそこではない。介護に携わる人材の急速な劣化を、「崩壊」として語っているのだ。
介護業界は離職率が高く、慢性人材不足である。そのため、フツーの企業なら採用されないような人でも採用される。その敷居の低さに、一部大手介護企業(「ワタミの介護」など)の急拡大志向が拍車をかけ、まともでない人がどんどん介護業界に流入してきている、という。
仕事がまったくできないスタッフたち、安い給与を補うため売春に走る女性職員たち、日常茶飯事である職員同士の不倫、一般世間より格段に高いサイコパス率……。本書に描かれた人材崩壊の現状は、じつにすさまじい。
内容の衝撃性に引っぱられて、思わず一気読み。
ただ、本書の告発が介護業界の全体像を正確にとらえているかといえば、やや疑問。著者の目から見える「現状」は、かなり極端な気がするのだ。
著者はもともと、AV業界や性風俗の世界をおもに取材してきたライターである。そのため、彼が目にする情報や接する人々にも、必然的に偏りがあるのではないか。
本書を読むと、介護業界で働く女性の多くが副業で性風俗をやっているように思えてしまう。まあ、中にはそういう人もいるだろうが、まさかそんなに多くはないだろう。
そのへんを割り引いて読む必要はあるが、介護業界の現状にホンネで迫った書として、一読の価値はある。 -
いくら何でも介護現場の描写がちょっと極端過ぎるんじゃないかと感じたけど、職員の質の低下が大きな問題となっていることは理解できた。私も母が介護老人保健施設におり、人ごとではなく興味深く読ませていただきました。
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サイコパス山田は確かに甚大なダメージを筆者に与えたわけだが、介護との因果関係はそんなにあるだろうか。
売春や中年童貞の問題も出ていたが給料が安いのが最大の難関。 -
レビュー省略
著者プロフィール
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