- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584124963
作品紹介・あらすじ
アスペルガー症候群にはきちんと診断がつくいわば「真性アスペルガー」の他に、グレーゾーンに位置する「隠れアスペルガー」の人たちが大勢います。彼らは強すぎる劣等感を抱え、他人とコミュニケーションができない、強い不安や恐怖心をもつ、病気にかかりやすい、慢性疲労があるなど、さまざまな"生きづらさ"を抱えています。しかし、アスペルガーも隠れアスペルガーも、実は才能あふれる素晴らしい人材です。枠組みがないために、ただマイナス面だけが目立ってしまって、周囲の理解が追いついていないのです。本書は、そんな"生きづらさ"を抱える「隠れアスペルガー」のために、マイナス面を抑え、プラス面を伸ばす方法をお教えします。
感想・レビュー・書評
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今年の法事の時に妹が言った。「○ちゃん(私のこと)は多分隠れアスペルガーだと思う。子供の時の記念写真をとる時でも○ちゃんだけいつも何処かに行っていた。人に合わせようという気持ちがないの。部屋が汚いのもそう。『隠れ』だから、それほどひどくなくて、しかも興味あることには集中力を発揮するから成績も良くて障害者だとは認識されなくて、本人もなんとかやって来れたけど、あの性格は性格じゃないの。遺伝なのよ」妹も、そういえば昔の細かいことを詳細についさっきのように語ることが出来る特技があった。しかも下手をすると一時間延々と語ることが出来るのである。
少しアスペルガーについて調べてみた。私は思い至ることが多かった。私の恥ずかしいことも含むので、詳細は省くがあまりにも思い至ることが多かった。それでこの本を買って先ずは自己診断テストを受けた。あと一歩で真性アスペルガーに近い、堂々とした『隠れアスペルガー』だった。
アスペルガーは精神疾患ではない。脳の障害による発達障害である。だから、治療方法は全く異なる。
著者によると、日本人は特に多くて40ー50人に1人は『隠れアスペルガー』らしい。著者はうまくコントロールさえすれば、アスペルガーの人間的魅力と能力は素晴らしく日本を救うだろう、と主張する(第二章に詳細に述べる。ちょっと眉唾な表現も多い)。
著者自身も真性アスペルガーから自身のプラス面を活かしてカウンセラーになった経験をまとめ、体系化したらしい。アスペルガーらしく思い込んだら、その道まっしぐらで、所々思い込み過ぎているのではないかと私は疑っているのだが、これも自分自身に対する「劣等感が強すぎる」反映なのだと吉濱さんからは言われそうだ。
治療方法の幾つかは既に実践していることが多かった。それで現在はストレスがほとんどないのだという説明にもなっている。それを幾つかは徹底すべきだという励みにもなった。また、どうしても治らない悪癖を克服するためのヒントも幾つかはもらった。あまりにも「素直に」「信じやすい」のもアスペルガーの症状のひとつなのだが。
2016年5月18日読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自身の体験から「アスペルガー症候群」の700人以上にカウンセラーを行い改善したという。
医学的には未確定な部分も多いものの、臨床的には確かに筆者の方法で改善した人が多数というのはうなずけなくもない。
「心の問題ではなく先天的な脳機能の問題」
「精神論ではなく身体からアプローチする」
というのには賛成。 -
2016年と比較的前に出た本ですが良書。
アスペルガーには真性と隠れがあり、隠れアスぺは短所が軽く、長所が強く出る傾向にあり、才能として活かしやすいそう。
日本人は遺伝的にアスペルガーが出やすいそうで、吉濱さんの体感では、隠れアスぺは10人に1人くらいいるとか。
私も含め、ADHDグレーゾーンと思っている人が、実は「隠れアスぺ」の可能性もありそう。
どちらだったとしても、基本的な対策は同じ。
吉濱セッションの概要もくわしく解説されているので、受けたい人にはどんなものかイメージできるし、自分でやってみようという人にも参考になる。
生きづらさを感じている人はぜひ読んでみてください。 -
アスペルガー症候群の分析と対処法を記した一冊。
著者自身アスペということもあり、とても具体的で実用的だと感じた。 -
ハウツー本の様でハウツー本ではないような…
アスペルガーという症状を患った経験から
貴重な対処方法を教えようと思って書いて作ったんだろうけど
人間一人一人違うのだから
この方法を試したとて病気が治るとは限らない
きちんとお医者さんにかかるべきだと思うし
もっとたくさんの方法を試してみた方がいい
合う合わないが必ずある
どんな薬にも…
しかし、このアスペルガーということを肯定的に考えているのは
とてもいい事だと思う
良い見方をしていくことで少しでも症状が改善されれば…
因みに私は今現在この症状は出ていないようだ
つまりアスペルガーではない
少し安心した(笑) -
発達障害者である著者自身の書籍。信じやすく、騙されやすく、社会正義や哲学が好きという発達障害者の傾向から新興宗教(怪しいスピリチュアル)にはまりやすいなどの視点はおもしろい。また、カウンセリングよりは、まず、栄養面など肉体的アプローチのほうが効果があるというのも、興味そそられる視点である。
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様々な人がいふ
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ずっと気にはなっていましたが、やっと読んでみました。「アスペルガー」という響きに自分でも差別意識があったのだと思います。軽度であれば「そういうタイプだよね」と済ませられる事だと思います。
この本は身体の形や運動能力が違うように、脳にもそれぞれタイプがあるのだという事を教えてくれるような気がします。人によっては脳に大きな短所があっても仕方がないと思うし、それを受け入れたなら自分の特徴をカバーしながら長所を生かしていく、そういう考え方だと思います。
最後の方には具体的なトレーニングも載っています。「まずは身体から」「適切な食事から」には共感します。やはり健康的に動けなければ心もついていけません。具体的な食事メニューやサプリメントの銘柄、比率などは載っていませんが、それは直接カウンセリングを受けないと教えられないということかもしれないです。
私も過去に軽いうつになったことがありましたが、薬を処方されて「何か趣味はないの?」みたいな話をしただけで解決には至りませんでした。今でも他人には理解されないであろう苦しみを感じるときはありますが、自分なりに本を読んで勉強することで改善に努めています。
こういう部類の本はたくさんありますが、心の問題で悩んでいる人は一読する価値がある一冊だと思います。 -
地味にハマって一気に読んでしまった。
著者もアスペなので、スルーして読むところはあるけど、
内容や書き方は、ほかの専門家と違って、気分上がる感じでとてもよい。
ローカーボは厳しいけど、パンをやめてみる、ナッツをおやつにする、オリーブオイルをせっせととる、ぐらいならできるかなあ。