仏教の冷たさキリスト教の危うさ (ベスト新書)

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  • ベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584125090

感想・レビュー・書評

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  • 期待以上に面白く読めました。
    ドイツ出身の曹洞宗の僧侶である著者が
    そのバックボーンの観点から、キリスト教を含む
    一神教と仏教の違いを述べているのと、最後には
    日本人の宗教に対する感覚とその感覚と向かい方
    が世界に発信・輸出できるものであるという論が
    書かれてあります。
    一神教であるキリスト教のこわさ、危うさ。と、
    基本的には、一人称(私が修行して悟りを開いて
    仏陀になることを目指すという)的な仏教の
    他者に対する冷たさ。
    それらのネガティブ要素を日本人は、灰汁を抜くという
    習慣・技術をもって、宗教臭さを除去して社会・生活に
    普通に宗教色を残さずに取り入れる。という感覚。
    これは、日本人が宗教に関して語る、語られる際の感覚
    の本質のような気がします。
    最後の日本人・日本が世界の宗教の課題を解消できるのだ
    的な大言壮語にはすこし”本当か??”と、”そこまでは!?”
    というところはありますが。。

著者プロフィール

1968年、旧西ドイツ・ベルリン生まれ。7歳で母と死別し、人生に悩む。16歳で坐禅と出合い、禅僧になる夢を抱く。1990年、京都大学の留学生として来日。その秋から初めて曹洞宗・安泰寺に上山し、半年間の禅修行に参加する。1993年に安泰寺で出家得度。8年間の雲水生活を経て嗣法。2001年から大阪城公園で「ホームレス雲水」として毎朝の坐禅会を開く。2002年に師匠の訃報に接し、安泰寺第9世の堂頭(住職)となる。国内外からの参禅者・雲水の指導にあたって坐禅三昧の生活を送っている。著書に『迷える者の禅修行――ドイツ人住職が見た日本仏教(新潮新書)、『裸の坊様』(サンガ新書)、『禅が教える「大人」になるための8つの修行』(祥伝社新書)、『ドイツ人住職が伝える 禅の教え 生きるヒント33』(朝日新書)、『迷いながら生きる』(大和書房)、『日本人に「宗教」は要らない』(ベスト新書)、『読むだけ禅修行』(朝日新聞出版)、『迷いは悟りの第一歩』(新潮新書)、『ありのままでいい、ありのままでなくてもいい』(KKベストセラーズ)、『ドイツ人禅僧の心に響く仏教の金言100』(宝島社)がある。

「2015年 『安泰寺禅僧対談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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