給料を2倍にするための真・経済入門 (ベスト新書 562)

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  • ベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584125625

作品紹介・あらすじ

国から3000万円を返してもらい、所得を倍増させる方法とは?

政治家、官僚、マスコミ、経済学者のウソを暴く!
日本は「赤字国家」でなく、世界一の「黒字国家」である―。

それなのに、なぜ景気が回復しないのか……。
工学博士が整理する、給料を2倍にするためのホントの経済書。

■ 日本政府は“赤字”ではない
■ 日本は世界で一番のお金持ちの国
■ 国民一人あたりの貯金は、3106万円!?
■ 税金を増やしたい」―政治家と官僚の本音
■ 給料が2倍になるための「2つの条件」
■ 「温暖化対策」をしているのは日本だけ!?
■ 資本主義」が「共産主義」の勝った理由
■ 増税で「財政健全化」は無理
■ 「経済」は人々の生活を良くしていく社会活動 etc.

感想・レビュー・書評

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    ── 武田 邦彦《給料を2倍にするための真・経済入門 20170912 ベストセラーズ》ベスト新書
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4584125627
     
    …… 
     
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%C9%F0%C5%C4+%CB%AE%C9%A7
     Takeda, Kunihiko 資源工学 19430603 東京 /東京大学卒/1966-1993 旭化成
    https://booklog.jp/users/awalibrary?display=blog
     
    (20211221)
     

  • 先日隣駅の本屋さんで立ち読みをしていた時に見つけた本です、武田邦彦氏の本はいままで何冊か読んだことがありましたので手にとってみました。

    日本や世界の主要地域の経済を解説した本は多く出回っていますが、この本のタイトルにあるように、私たちの生活(具体的には給料)を良くする、という観点から日本経済について解説した本は珍しいと思います。武田氏が本で述べているように、彼が経済学者でないから書ける切り口なのかもしれませんね。

    歴史の専門家ではない人が書く歴史が面白いように、経済の専門家ではない方が書く、経済の本も面白いですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本政府の借金は主として国債であり、1040兆円、資産が1080兆円なので、わずかながら40兆円ほどのお金が余っていることになる(p26)

    ・国=政府+銀行(金融機関)+企業+個人なので、合計すると、360兆円の資産超過となる(p30)

    ・日本政府、連結政府、企業内部、外国に貸しているお金、国民が持っている国債について、ダブルカウント分(日本政府と連結政府)を勘案して計算すると、本来なら国民に還元されなければならないお金は、2000兆円となる。これを勤労者で分配すると、一人当たり3106万円となる(p40)

    ・生物の食糧は二酸化炭素である、ただ人間は退化しているので、イネが空気中の二酸化炭素を吸って炭素の粒(米粒)をつくり、それを食べているという仕組み(p43)

    ・地中にある炭素(石油、石炭、天然ガス)の量は、空気中の酸素から計算すると、今後10万年から600万年くらいは持つとされる(p44)

    ・節約した余ったお金は、使い切ってしまう必要がある。節電して電気代を浮かすのはイイこと(p57)

    ・国民が豊かな生活をしたい、と思った時に必要なのは、1)その国にお金がある、2)生産力がある、の2つの条件が必要(p58)

    ・アメリカには、消費意欲と基軸通貨ドル、日本には、消費意欲と生産力があったので、豊かになった(p59)

    ・北海道網走の博物館では、西暦1000年前後には冬でも貝塚がある時代があり、その時代は流氷がなかったことを示している、とされているが、これは政府の言っている温暖化と反するので発表はしない(p67)

    ・日本で流通しているお金のうち紙幣はおよそ1割で、残りはコンピュータで紙に書かれてた数字(p84)

    ・イスラム教には、お坊さんや神父さんのような中間管理職はいない、神様と人間の間には何もない、という合理的な考え方をしている(p148)

    ・規模が一定、年齢が一定のサラリーマンの標準給料の変化をみると、2000年を100としたら、1960年は5.4となり、年率7.6%となる(p164)

    ・お金をずっと儲ける方法があるとすれば、1)社会に貢献してお金をいただく、2)他人に感謝されてお金をいただく、の2通りしかない(p171)

    ・2012年12月の選挙は、1)自民党が勝つ、2)景気が良くなることを国民が期待している、ということが事前にわかっていた珍しい例(p177)

    ・金の動きは、世界が動揺すると価格が上がる、(p178)

    ・年金は自分の生活の3分の1くらいは役に立つと考えて、自分の貯金で3分の1、何等かの仕事や還付で3分の1と計画すべき(p186、190)

    ・アメリカは自らIPCCという国連組織をつくったが、気象変動は、政治問題から環境問題に変わったので、自分が言い出したのに、1988‐2017までなにも参加しなかった(p218)

    ・欧州はウェストファリア条約(17世紀中ごろ)により、欧州国同士の戦争をやめて、欧州の国には戦っても勝てない弱小のアジア等を植民地にするようにした(p220)

    ・戦前の新聞で最も強く戦争をあおったのは朝日新聞、事実はメディアが庶民の感情を利用した(p221)

    ・1990年のバブル崩壊から約30年、日本経済が停滞したのは、リスクを負っても社会に貢献することをやって、大金持ちになるのだ、という勢いがなくなったから(p244)

    ・経済学はまだ学問になっていない、それは、1)経済の分野はデータがしっかりしていない、2)前提ができていない、3)経済の専門家が政府と関係しようとしている、4)過去を整理することで、未来を予測しようとしている(p250)

    2017年10月22日作成

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著者プロフィール

1943年東京都生まれ。工学博士。専攻は資源材料工学。
東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業に入社。
同社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、2007年より中部大学教授。
テレビ番組「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日)などに出演。
著書『ナポレオンと東條英機』(KKベストセラーズ)、『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』3部作(洋泉社)他ベストセラー多数。

「2017年 『武田邦彦の科学的人生論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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