新型コロナウイルスの真実 (ベスト新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584126103

作品紹介・あらすじ

感染症専門医の第一人者が
すべてを答える!

ダイヤモンド・プリンセス号で見た
その実情と失策。収束の条件…

なぜ対策は後手に回ったのか?
本当に収束するのはいつなのか?

子どものウイルス対策もこれで万全!

いまや海外メディアで日本は新型コロナウイルスの震源地とも言われてしまった。実際に政府のウイルス対策は後手後手に回り、国内の感染者は拡大していく一方だ。また「新型コロナウイルス」に関する情報は何が正しくて、どこが間違っているのか。その情報真偽を確かめる術を持たない私たちの情報リテラシーの低さもと露呈させている。一番の不安は、ウイルスの正体が分からないこと。どのように検査し、どのように予防対策をすればい良いのか? もしも感染してしまった場合にどのような治療が有効なのか? 分からないがゆえの不安を解消すべく、感染症専門医の第一人者である岩田健太郎氏が「新型コロナウイルスの真実と対策」を語る。また、岩田氏は感染者および感染の疑いのある人々を隔離したダイヤモンド・プリンセス号に入った専門医としての立場から、その実情を目の当たりにした。しかし、一日で追い出されることになる。いったい感染症対策の何ができて、何ができていなかったのか。また今後どうなっていくのか。ダイヤモンド・プリンセス号で起こったその顛末を明らかにし、いまそこにある危機から脱出すべき処方箋を示す。

【内容】
第1章 新型コロナウイルスの真実
第2章 新型コロナウイルスの収束の条件
第3章 自分も家族も守る正しい対策法
第4章 ダイヤモンド・プリンセス号の実情
第5章 感染症パンデミックは防げるのか

感想・レビュー・書評

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  • 買ってみたはいいけれど、果たして、TVのニュースや情報番組以上の有益な情報はあるのかと疑問がありました。

    結果は読んで大変よかったと思います。
    3月23日時点での情報なので、現実と違う部分もありますが、この本に書いてある通り、信頼できる情報は大切だと思います。
    著者のおっしゃっていることは事実だと思いました。


    第一章「コロナウィルス」って何ですか?
    ・PCR検査で陰性でもウィルスがいないという証明にはならない。

    第二章あなたができる感染症対策のイロハ
    ・メインの感染経路は二つ
    ①飛沫感染
    ②接触感染
    「ウィルスがどこにいるのかわからない」のなら「どこにでもウィルスがいる前提で考える」
    どこかを触ったらアルコールで手指消毒をする。
    ・又、ウィルスは熱湯で死ぬので、感染者が脱いだ服は熱湯に漬けて5分くらい置く。
    その後は普通に洗濯して大丈夫。
    ・免疫力を上げる方法はワクチンのみ。
    ・感染していない人はマスクは不要〈※これは理解しがたかったです)
    ・家族がコロナだと診断されたとき、大事なのは、手指消毒。患者がマスクをすること。服は熱湯に漬ける。
    ・8割の人は良くなるので罹ったからといってあまり悲観しない。(※でも、2割は重症化するのですよね)
    ・感染を完全に回避する方法は家に引きこもること。
    (でも、これは一種の病気だそうです)

    第三章ダイヤモンド・プリンセスで起こっていたこと
    ・クルーズ船は感染症に弱いのは昔からの常識。
    ・紙で同意書を取って検察官が感染してしまった。
    ・感染対策のプロは「自分は絶対感染しない」という安全性がか確認されて、初めて現場へ入る。
    ・SARSのときは「水際作戦」が成功したのではなく、日本は運がよかっただけ。
    ・感染症の対策は、感染症の専門家がやるべきであって素人が手を出すところではない。

    第四章新型コロナウィルスで日本社会派変わるのか
    ・パンデミックというのは「押さえ込めない」という意味。「押さえ込んだ国」なんか一つもない。
    ・しかし風邪みたいなものでは全然ない。
    ・水際作戦はそもそもうまくいかず、国内に入ってきてしまった。
    ・まず、重傷者を中心に検査する。入院が必要な人に検査を絞る。
    ・新型コロナウィルス対策の第一歩は信頼できる情報を集めること。
    ・入門編としては厚生労働省のウェブサイト。一番間違っている可能性が高いのはTV。上級者は海外のメディア。

    第五章どんな感染症にも向き合える心構えとは
    ・「安心」を求めないで「安全」を目指す。
    ・「勇気」と「愚行」を履き違えない。
    ・自分の間違いをすぐに認めて前言撤回できる。

  • とても面白く、興味深い内容。
    正しく対策をするために必要な最低限の知識が得られる。
    本書を読むことで、コロナへの漠然とした不安は解消されます。

    求めるべきは「安全」で、「安心」なんて幻想だ、という主張に、強く納得。


  • 新型コロナウィルスについて、とても分かりやすく説明されています。
    岩田先生は感染症の専門家なので、その分かりやすさに誠実さを感じました。

    1章、2章で新型コロナウィルスとは何か、そして罹患しないためのイロハが書かれています。この2章だけでも十二分に価値ある内容だと思いました。
    正しく診断ではなく、正しく判断というのは、とても合理的だと思いました。インフルエンザも同様ですが、検査キットは100%正しい結果を出せるものでは無いというのは知りませんでした。故に「正しい判断」をすると言う事にすごく納得させられました。
    故に、インフルエンザで診断書を出して出社可能とする事も、あまり意味がないことがよく分かりました。

    3章、4章はすごく荒いまとめ方をするなら、問題と向き合う際の合理的な作法を提示してくれていると思いました。違う言い方をするなら、反知性主義に陥らない知性的な振る舞いについてです。感染症には科学的な知見に基づいて対応しないといけないのに、いかに私たちが情緒的な振舞いに終始しているかを考えさせられました。

    あとがきで、今回はライターさんに文字起こししてもらった事を述べられており、正直な先生だなぁと思いました。一方で一日も早く上梓される事に注力された事も伝わってきました。一市民として緊急出版して頂き感謝しています。

  • この本、4月に出てたんですね。
    その時点で読んでいたら、もっと意識が変わっていたかも。

    新型コロナウイルスに限らず、感染症とどのように向き合うべきか、について、やさしく説明してある本です。

    感染症拡大を防ぐためには、限られたリソース(医療関係者や専門家)を有効に使う必要がありますが、そのためには、感染症の広がり方(感染の仕方)を踏まえることが大切。
    新型コロナウイルスの場合は、飛沫感染と接触感染だけ、と考えてよいそうで、その点を考慮した対応で十分、とのこと。
    その際、感染しないためには、手指消毒(手洗い)が最も有効で、(通常の)マスクは無意味、とのこと。

    マスクは、自分が感染者の場合に、周りへの感染を防ぐ意味では効果的ですが、周りに感染者がいる場合に、自分の感染を防ぐには無意味、とのこと。
    確かに、マスクは、昔は、そのような場合に限って使われていたように思います。
    現在のように、予防のためにマスクが使われ始めたのは、SARSが流行ったぐらいからだと記憶していますが、実は、予防のためのマスクは、無意味なのだそうです…。

    その他にも、感染症拡大を防ぐために大切なことが、いろいろと書かれています。
    それらを読みながら、自分の誤った認識を反省しました。
    が、誤まった認識があれば、修正していけばよいと、この本にも書かれています。
    新たな事態に直面して、最初からすべて正しく対応するのは、そもそも無理な話で、より適切な行動ができるよう、間違いが判明したら、どんどん修正していけばよいのですから。

  • 内容は至極真っ当で、今回も勉強になりました。
    思想的な部分には賛成し難いところもあるけれど。
    遠くから見ている分には良い先生。

  • 簡潔でわかりやすい内容。
    分量も多くないのでスラスラ読めます。

    コロナに関して、医学的に最低限知っておいた方が良いことが網羅されてると思います。大事なのは「マスク」ではなくて、「手洗い」と「距離」。

    あと、厚労省の体質もしっかり描かれている。
    ダイアモンド・プリンセス号のYoutube動画は観ましたが、こんな背景があるとは知りませんでした。まさか、筆者が2時間で現場から追い出されてたとは・・。

    ダイアモンド・プリンセス号の中が筆者の書いた通りだとしたら「大失敗」としか言えない。それを成功と呼べる神経は、まさに「幻想」を「現実」と思い込むことを繰り返し続けた末に構築されたものなんでしょう。そんな人たちが、現在なお進行中のこの危機に対して、適切な対策を行えるとは思えない。20年以上前の薬害エイズのときから何も学んでない。

    マックス・ウェーバーが言うように、官僚システムでは公共の利益ではなく所属省庁の利益にまい進することになる。しかし、「過ちを認めない」のは、日本の官僚独自の特徴だと思う。先の大戦のときから本当に何も変わっていない。「反省」をしていないので。

    メディアに関しても少しだけ書いてあったが、「事実」ではなく「願望」を報道する、というのはその通り。大戦時の大本営発表と同じ体制を、メディア自身が現政権と協力して作り上げたわけだし。

    コロナ対策として個々人で何をすべきかは、この本を読めばほぼわかると思いますが、日本社会全体を改善する道は、筆者が最後に書いている通り、これからも「考え続けていくしかない」と思います。

  • ●今回の新型コロナウィルスを過去に経験した人は誰もいません。未体験なものに対しては、ぶれない方がどうかしている。新しい情報が入ってきたら、考え方を変えるのが当然です。
    ●ウィルスとは他の生物の細胞の中に入らないと生きていけない微生物。抗生物質が効かない。
    ●従来のコロナは4種。普通の風邪の原因である。もちろん抗生物質は効かない。2002年のSARS、肺炎を引き起こす命に関わるウイルス。収束して今は存在しない。MERSは中東にまだ存在しているので注意。今回のコロナが7種目。
    ●Covid19は、ウイルスが引き起こす病気の名前であり、ウィルスの名前ではない。
    ●治療薬について、これを使ったら良くなったと言うエピソードがありますが、そもそも8割の人が勝手によくなってしまう病気なので、因果関係としては区別ができない。
    ●カレトラ、アビガンは今一つの結果に。
    ●今日本では、ほとんどがクラスターで感染している。だから集会を避ける対応は適切です。
    ●PCR精度は7割ほど。いない証明は出来ない。CTでは他のウィルスの肺炎でも同じように見えるし、放射線や二次感染の問題も。
    ●正しく診断することは不可能だが、正しく判断することは可能だ。息がゼーゼーしていて、血液中の酸素が足りない状態→PCRが陰性だったとしてもコロナであると判断しておけば、対応に間違いはない。ちなみにインフルエンザも同様の考え方で対応すべきだ。
    ●正しく診断することに無理がある以上、4日間症状が続いたら病院に行きましょうという対策は正しい!症状が軽い人に対して病院が出来る治療はそもそも無いのだから。
    ●飛沫感染と接触感染が主な感染経路。母子感染は今のところないだろう。麻疹のような空気感染になると、防ぎようがないからワクチン摂取しかない。
    ●消毒するなら手すりドアノブなど、手で触れるところを中心にして床はそのままで。それよりも手指消毒をしっかりと。
    ●そもそも免疫力が高いのが良いわけではない。アトピーや喘息、花粉症などは自己免疫疾患であり、バランスが大事。免疫力アップを売りにしている段階で間違い。本物はワクチンのみ。
    ●マラソンをした後は免疫力が下がるので、風邪をひきやすい。
    ●マスクは密閉性がないと防御には無意味だが、N95マスクとかは息ができなくて長時間は無理。
    ●ダイヤモンドプリンセスでの問題点。元々、クルーズ船が感染に弱いというのは常識だった。はじめ感染症の専門チームを派遣する際に、治療の専門医DMATのみを投入し、数を数えるチーム、その後やっと感染を防ぐ専門家を投入した。が、その日本環境感染学会はあまりにも危険なので来なくなった。厚労省は、形式だけに拘り、対応したと満足するが、二次感染は防いでいない。対応出来ていなかったわけだ。
    ●検疫官が感染したのは、紙で同意書を取っていたから。口頭で良いじゃないか。
    ●ゾーニングが出来ていなかった恐怖。PPEを着ている人の横を、背広を着てサージカルマスクをして携帯を手に持ってずかずか歩く人があーだこうだと議論をしていた。あんなに怖い光景は無いですよ。手指が大事なので、携帯は持って行っちゃダメ。
    ●中国はすでに感染者が八万人を超えている。誤魔化すことに合理性はない。隠蔽は無いのではないか?
    ●安全は現実に存在します。しかし安心は願望に過ぎず、実在しない。だから安心を求めないことが大事です。

  • コロナウイルスのことを、ちゃんと知りたくて、専門家の書籍を読んでみたかった。
    ダイヤモンドプリンセスで知った岩田先生の著書という事で手に取った。
    論理・主張が明快で、一般人にも読みやすい文章。 
    専門家へのリスペクトは本当に大切だと思う。
    感染症対策
    結局、手指の消毒
    ゾーニングの徹底 安全な所にまでリソースを割かない 疲れさせない
    免疫力は高すぎてもダメ バランス
    →結果、普通の生活 睡眠休養栄養運動
    移動はリスク
    空港での水際対策などできない
    科学と政治は分ける 科学にもっと権限を
    →アメリカCDCはトランプの口出しをつっぱねた

    知性への尊敬、それがないからどんどん流出しちゃうんだよね。。
    きちんと書籍でまとまった形で情報に触れたのは初なので、色々な立場の専門家の情報に触れて、判断していきたい。
    そして本書はかなり早い段階で出版されたので、今の状況下では先生の見解はどうなのか、アップデートされたものも知りたい。
    最近では無症状からの感染もあるというが、屋外等ではマスク着用はやはり不要とのお考えなのか?

    感染症の検査についても増やせば良いというものでもなく、正解がこれ!ではなく状況に応じて使うもの、と勉強になった、
    PCRもインフルエンザ迅速検査も6割程度
    かかってないという証明はできない

    特に子どもに関して。手指の消毒はともかく、顔触らない、床だったり靴の裏を触らないというのができない。重症化リスクは低いからほっとけばいいのだろうか。
    海外で報告されている、川崎病のような症状という事については、稀有な例なのだろうか。
    自分が求めるのは、安全だけでなく安心、もなんだろう。安全と安心の考え方、再確認。
    科学に基づき、ある種割り切る事が、親にはなかなか難しい。

    最初はコロナの事が知りたかったはずが日本のシステムの問題点にどんどん眉根が寄っていった。
    今の状況下でも都も国も信用ならない。
    幸いにも感染爆発しなかった事には感謝の一念しかないが、国民としては残念だし、経済も大事だが信頼できない情報に基づきどんどん解除に向かっている今の状況が怖い。
    一番ひどい時はまあ真剣だった気もするけど、ちょっと落ち着いたら選挙だオリンピックだと事実を曲げそう。
    情報公開体制も、したたかな国際社会で生き残っていけなさそうで心配だ。
    今回の件を踏まえて第二波に備えてほしい。

    多様性を認める、
    情報の透明性、
    事実の把握
    間違えたら隠さず認めて次につなげる
    間違うことはある
    正しく診断ではなく正しく判断
    →インフルエンザもそうだが検査結果のみでなく、実際の症状を見て判断
    朝令暮改ばんざい→正常化バイアスで変化を嫌う自分の性質から、ここ苦手。柔軟に対応できるようになりたい
    好悪と正邪をすりかえない
    考えることをやめない

    なんか、子どもでもわかる事できてないんだな。。

  • またミーハーな本を読んでしまった・・と思ったらすごく良かった!実はインフルエンザの本に続き、2冊目。前回はふざけた医者だと思って笑いながら本を読んでいたが、ダイヤモンドプリンスのYoutube騒ぎがあり、今は著者のツイッターもフォローしている。
    先生はもともとインフルエンザの検査も無理にやらなくて良いという考えだったそう。PCR検査も韓国でやってるから日本もやらなくては、というとものではないとのこと。(保健所たらい回しでここまでできないのは問題だと思うが)
    コロナの話もさることながら、
    ・初めてのことが起こっているのだから、間違った対応をしてしまっても仕方ない、すぐに誤りを認めて軌道修正すればよい
    ・中国人は合理的だからやったほうがよいことはどんどんやる、意地を張っても意味がないことはやらない
    ・日本人は間違っていても「頑張っているのに何を言うんだ」という態度、戦国時代はもっとスマートだったのに昭和日本軍くらいからおかしな全体主義になってる
    ・世界的に見ると女性の医師の方が多い。日本で男の医師が多いのは環境の問題。夜中まで働いている男の医師は逆に家ではなにもできなくなってしまう。
    ・余裕がない社会はおかしい。遊んでいるアリがいるのは正しい状態。9人だけのサッカーチームなんてない。
    ・YouTube騒動のあと、ある学会で干された。日本はすぐ「●●はけしからん」となる全体主義。
    ・感染ピークをおさえたい気持ちが、そんなピークはみたくないと言うめちゃくちゃになってる。

    などなど、岩田先生の考え方に学ばされる

  • とても理に叶った内容。
    理系でこのようにわかりやすく話せる人が沢山いたら良いけど、今の日本(政治の世界)では難しいだろう。異端は排除されてしまう。
    ところどころ言い訳も入ってたが、コロナ禍の急を要する現場では割り切りも必要。

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著者プロフィール

1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業。神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授。著書に『コロナと生きる』(朝日新書、内田樹との共著)、『新型コロナウイルスの真実』(ベスト新書)、『僕が「PCR」原理主義に反対する理由』(集英社インターナショナル新書)ほか多数。

「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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