新型コロナウイルスの真実 (ベスト新書)

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  • ベストセラーズ
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レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584126103

作品紹介・あらすじ

感染症専門医の第一人者が
すべてを答える!

ダイヤモンド・プリンセス号で見た
その実情と失策。収束の条件…

なぜ対策は後手に回ったのか?
本当に収束するのはいつなのか?

子どものウイルス対策もこれで万全!

いまや海外メディアで日本は新型コロナウイルスの震源地とも言われてしまった。実際に政府のウイルス対策は後手後手に回り、国内の感染者は拡大していく一方だ。また「新型コロナウイルス」に関する情報は何が正しくて、どこが間違っているのか。その情報真偽を確かめる術を持たない私たちの情報リテラシーの低さもと露呈させている。一番の不安は、ウイルスの正体が分からないこと。どのように検査し、どのように予防対策をすればい良いのか? もしも感染してしまった場合にどのような治療が有効なのか? 分からないがゆえの不安を解消すべく、感染症専門医の第一人者である岩田健太郎氏が「新型コロナウイルスの真実と対策」を語る。また、岩田氏は感染者および感染の疑いのある人々を隔離したダイヤモンド・プリンセス号に入った専門医としての立場から、その実情を目の当たりにした。しかし、一日で追い出されることになる。いったい感染症対策の何ができて、何ができていなかったのか。また今後どうなっていくのか。ダイヤモンド・プリンセス号で起こったその顛末を明らかにし、いまそこにある危機から脱出すべき処方箋を示す。

【内容】
第1章 新型コロナウイルスの真実
第2章 新型コロナウイルスの収束の条件
第3章 自分も家族も守る正しい対策法
第4章 ダイヤモンド・プリンセス号の実情
第5章 感染症パンデミックは防げるのか

感想・レビュー・書評

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  • 買ってみたはいいけれど、果たして、TVのニュースや情報番組以上の有益な情報はあるのかと疑問がありました。

    結果は読んで大変よかったと思います。
    3月23日時点での情報なので、現実と違う部分もありますが、この本に書いてある通り、信頼できる情報は大切だと思います。
    著者のおっしゃっていることは事実だと思いました。


    第一章「コロナウィルス」って何ですか?
    ・PCR検査で陰性でもウィルスがいないという証明にはならない。

    第二章あなたができる感染症対策のイロハ
    ・メインの感染経路は二つ
    ①飛沫感染
    ②接触感染
    「ウィルスがどこにいるのかわからない」のなら「どこにでもウィルスがいる前提で考える」
    どこかを触ったらアルコールで手指消毒をする。
    ・又、ウィルスは熱湯で死ぬので、感染者が脱いだ服は熱湯に漬けて5分くらい置く。
    その後は普通に洗濯して大丈夫。
    ・免疫力を上げる方法はワクチンのみ。
    ・感染していない人はマスクは不要〈※これは理解しがたかったです)
    ・家族がコロナだと診断されたとき、大事なのは、手指消毒。患者がマスクをすること。服は熱湯に漬ける。
    ・8割の人は良くなるので罹ったからといってあまり悲観しない。(※でも、2割は重症化するのですよね)
    ・感染を完全に回避する方法は家に引きこもること。
    (でも、これは一種の病気だそうです)

    第三章ダイヤモンド・プリンセスで起こっていたこと
    ・クルーズ船は感染症に弱いのは昔からの常識。
    ・紙で同意書を取って検察官が感染してしまった。
    ・感染対策のプロは「自分は絶対感染しない」という安全性がか確認されて、初めて現場へ入る。
    ・SARSのときは「水際作戦」が成功したのではなく、日本は運がよかっただけ。
    ・感染症の対策は、感染症の専門家がやるべきであって素人が手を出すところではない。

    第四章新型コロナウィルスで日本社会派変わるのか
    ・パンデミックというのは「押さえ込めない」という意味。「押さえ込んだ国」なんか一つもない。
    ・しかし風邪みたいなものでは全然ない。
    ・水際作戦はそもそもうまくいかず、国内に入ってきてしまった。
    ・まず、重傷者を中心に検査する。入院が必要な人に検査を絞る。
    ・新型コロナウィルス対策の第一歩は信頼できる情報を集めること。
    ・入門編としては厚生労働省のウェブサイト。一番間違っている可能性が高いのはTV。上級者は海外のメディア。

    第五章どんな感染症にも向き合える心構えとは
    ・「安心」を求めないで「安全」を目指す。
    ・「勇気」と「愚行」を履き違えない。
    ・自分の間違いをすぐに認めて前言撤回できる。

  • とても面白く、興味深い内容。
    正しく対策をするために必要な最低限の知識が得られる。
    本書を読むことで、コロナへの漠然とした不安は解消されます。

    求めるべきは「安全」で、「安心」なんて幻想だ、という主張に、強く納得。

  • 簡潔でわかりやすい内容。
    分量も多くないのでスラスラ読めます。

    コロナに関して、医学的に最低限知っておいた方が良いことが網羅されてると思います。大事なのは「マスク」ではなくて、「手洗い」と「距離」。

    あと、厚労省の体質もしっかり描かれている。
    ダイアモンド・プリンセス号のYoutube動画は観ましたが、こんな背景があるとは知りませんでした。まさか、筆者が2時間で現場から追い出されてたとは・・。

    ダイアモンド・プリンセス号の中が筆者の書いた通りだとしたら「大失敗」としか言えない。それを成功と呼べる神経は、まさに「幻想」を「現実」と思い込むことを繰り返し続けた末に構築されたものなんでしょう。そんな人たちが、現在なお進行中のこの危機に対して、適切な対策を行えるとは思えない。20年以上前の薬害エイズのときから何も学んでない。

    マックス・ウェーバーが言うように、官僚システムでは公共の利益ではなく所属省庁の利益にまい進することになる。しかし、「過ちを認めない」のは、日本の官僚独自の特徴だと思う。先の大戦のときから本当に何も変わっていない。「反省」をしていないので。

    メディアに関しても少しだけ書いてあったが、「事実」ではなく「願望」を報道する、というのはその通り。大戦時の大本営発表と同じ体制を、メディア自身が現政権と協力して作り上げたわけだし。

    コロナ対策として個々人で何をすべきかは、この本を読めばほぼわかると思いますが、日本社会全体を改善する道は、筆者が最後に書いている通り、これからも「考え続けていくしかない」と思います。


  • 新型コロナウィルスについて、とても分かりやすく説明されています。
    岩田先生は感染症の専門家なので、その分かりやすさに誠実さを感じました。

    1章、2章で新型コロナウィルスとは何か、そして罹患しないためのイロハが書かれています。この2章だけでも十二分に価値ある内容だと思いました。
    正しく診断ではなく、正しく判断というのは、とても合理的だと思いました。インフルエンザも同様ですが、検査キットは100%正しい結果を出せるものでは無いというのは知りませんでした。故に「正しい判断」をすると言う事にすごく納得させられました。
    故に、インフルエンザで診断書を出して出社可能とする事も、あまり意味がないことがよく分かりました。

    3章、4章はすごく荒いまとめ方をするなら、問題と向き合う際の合理的な作法を提示してくれていると思いました。違う言い方をするなら、反知性主義に陥らない知性的な振る舞いについてです。感染症には科学的な知見に基づいて対応しないといけないのに、いかに私たちが情緒的な振舞いに終始しているかを考えさせられました。

    あとがきで、今回はライターさんに文字起こししてもらった事を述べられており、正直な先生だなぁと思いました。一方で一日も早く上梓される事に注力された事も伝わってきました。一市民として緊急出版して頂き感謝しています。

  • ダイヤモンドプリンセス号の感染対策に関わり、北京ではSARS。アフリカではエボラ出血熱の臨床を経験された神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授 岩田健太郎さんの本です。


    「どうやったら、コロナに感染するリスクを下げることができるの❓」
    という問いに対しても、分かりやすく答えてくれる本です。

    それもあるんですが、本質的には
    コロナウィルスあるいは感染症。あるいは、問題というものに対して、我々がどう対峙するのか。そのことこそが、問われている本。それは、第5章の目次だけでも見ていただければ、理解していただけるのではないかと思います。

    第5章
    どんな感染症にも向き合える心構えとは

    ・「安心」を求めない
    ・「勇気」と「愚行」を履き違えない
    ・「ぶれる」ことを許容する
    ・知性を信頼する
    ・考え続ける


    リスクを低くするための「安全」には貢献してくれるが、これをすればリスクがゼロだと思える「安心」を提供する本ではないところが、この本の1番素晴らしいところです。

  • ダイヤモンド・プリンセスになぜ私は乗船し、追い出されたのか?動画公開に至るまでの顛末とは!?新型コロナウイルスの正体と感染対策をこれ以上なく分かりやすく⁉️
    感染症パンデミックとなったいま、世界中の人々が過剰にパニックを引き起こすメカニズムまでをも理解できます。そんなとき、組織はどうあるべきか、個人はどう判断し行動すべきか?「危機の時代を生きる」ための指針に満ちています。 本書「はじめに」より
    新型コロナウイルスから自分を守るために一番大事なものは、情報です。「こういうときはこうしとけ」というノウハウの以前にある、情報・知識・事実が大切です!
    マスクがどうかとか、アルコール消毒製剤がどうかみたいな、個別イシューに入り込むのではなくて、まずは情報を集めること、知識を身に付けること。事実と向き合うことが何よりも大切です。同様に、結論を決めつけない姿勢も大事です。例えば、「マスクは必要でしょ」という結論にこだわってしまうと常に「マスクが大事だ」という情報にしか目がいかなくなります。そのうちに「マスクなんていらない」って言う人は敵だ、みたいなカルトじみた話になってくると、正しく情報が手に入らないで、デマに踊らされるようになってしまいます。
    だからゼロベースで、「自分の意見なんていつでも変わっていい」という宙ぶらりんな状態で、何が来ても右にも左にもすっと動ける武道の達人みたいな脱力状態を保つこと、意固地にならないことが大切なんです。
    今回の新型コロナウイルスを過去に経験した人は誰もいません。未体験なものに対しては、ぶれないほうがどうかしている。新しい情報が入ってきたら、「それは知らなかった」と考え方を変えるのが当然です。その意味で、情報を集めること、情報を判断するための知識を身に付けることがとても大事です。
    それでは、新型コロナウイルスについて自分で判断するために、必要な情報や知識とは何でしょうか。それは、感染症の原則を押さえることです。
    「微生物と感染症は違いますよ」とか、「感染と病気は別物ですよ」とか、「感染経路を遮断することが大事ですよ」という、原則的なところからしっかり理解を深めていくことが重要です。そのステップを踏まずに考えることをやめてしまうと、「○○って石鹼は殺菌の効果があるか」とか、「○○ってお茶を飲むとどうなのか」のような結論に飛びつくようになり、判断能力が衰えてしまいます。感染症の原則は、なにも一般相対性理論とか量子力学のような、大学でも専門的に学んだ人にしか分からない「一般の方、お断り」みたいな類のものではありません。時間さえかければ必ずちゃんと身に付けることができる内容です。
    学校では試験問題を速く解く能力だけが評価されていたかもしれませんが、そんなものは知性でもなんでもない。途中で諦めずに、時間をかければ、感染症の原則は必ず理解できます。
    それを土台にして、いろんな情報を集め、自分で判断することが大切なんです。
    この本の第一章と第二章では、まず「コロナウイルスはこういうウイルスです」という事実と、感染症対策の考え方の基礎を一つずつお伝えします。「こんなん風邪みたいなもんですから、気にしないでください」みたいなメッセージを伝えるつもりはありませんし、逆に恐怖を傓るつもりもありません。
    読者のみなさんに、そのときそのときでじっくりと考え、正しい判断をしてもらうために感染症の原則を身に付けてもらう。それが専門家の役割だとぼくは考えますし、身に付けた知識をどう扱うかは、一人一人に委ねるしかありません。
    第三章では、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセスで大勢の感染者を出してしまった理由について、ぼくが船の中で見てきたことを踏まえてあらためて考えていきます
    とはいっても、ダイヤモンド・プリンセスでの対応を除けば、日本政府のコロナウイルス対策は概ね適切だし、諸外国の対応と大きな違いはない、というのがぼくの理解です。ですから第四章では日本政府のコロナ対策、そして日本社会の新型コロナウイルスへの向き合い方について、良い部分は良い、悪い部分は悪いと、一つ一つ議論していきます。
    そして第五章では、一人一人が新型コロナウイルスをはじめとしたあらゆる感染症と向き合うための姿勢、あるいは心構えについて、ぼくの思うところをお話しします
    多くの人が新型コロナウイルスに関する適切な知識を身に付け、日々変化する状況の中でも根拠のない恐怖、あるいは根拠のない安心に惑わされずに事実を見据えて、その都度「正しく判断」できるようになる。それこそが新型コロナウイルスの感染拡大を止める土台です。

  • コロナウイルスに関する正確な情報が知りたかったので購入。やはりメディアで取り上げられている内容と専門家の意見では大きな隔たりがある。

    特にマスクに関するデマ。深刻なマスク不足が問題となっているが、実際予防という観点では、健康な人がマスクをつけても無意味だという。なぜこのような大事な情報が伝えられていないのかが不思議でならない。大事なことは手指を徹底的に除菌や洗浄するなどして清潔に保つことらしい。本書を通して、専門家の意見に耳を傾けることがいかに大切かが身に染みて分かった。あと真偽が定かでない情報を受け取らないことも。

    • ゆうさん
      「悪意あるデマでなくとも、たとえそれが善意から発せられる情報であっても、人々の不安を徒らに煽り大きな混乱を引き起こしうる」から不正確な情報を...
      「悪意あるデマでなくとも、たとえそれが善意から発せられる情報であっても、人々の不安を徒らに煽り大きな混乱を引き起こしうる」から不正確な情報を発信しないよう気をつけたいね。
      ラインのオープンチャットって知ってる?キーワードで検索して知らない人同士が共通の話題をもって集まれるグループみたいなものなんだけど。
      コロナウイルスで検索すると1500人くらいのグループがあるのよ。そのなかで自称感染症の専門医だったり主婦だったりがネットから引っ張ってきた情報を貼りまくってそれを他の人たちがありがたく頂戴してるわけ。
      なんかそれを見ててそこにいる人たちが不安という感情を欲しているような気がしたんだよな。
      かくいう俺にも心当たりがあって東日本大震災のとき(小5)回ってくるチェーンメール(日本は終わりだ系)を見ながら高揚感に包まれていたんだよねぇ。
      災害メディア論みたいなので似た話を扱っているから興味があったらぜひ。
      2020/04/16
  • 出版を心待ちにしていて、発売日に入手&読了。スピード最優先の結果、文章が普段より雑なのかな、とか思ったけど、インタビューの書き起こしだった訳ね。納得。内容は文句なく、基本的にはいつものイワタ節。そこに、今回のコロナに関する諸々をまぶして出来上がりました、って感じ。一般向け新書ってこともあり、リーダビリティも高い。玉石混交のネット情報にいちいち迷わされているくらいなら、本作一冊読んだ方が遥かに有益。という訳で、さっそく奥さんにも読んでもらい、とても気に入って頂けました。

  • 内容は至極真っ当で、今回も勉強になりました。
    思想的な部分には賛成し難いところもあるけれど。
    遠くから見ている分には良い先生。

  • ダイヤモンド・プリンセス号に乗船し、すぐ退去させられた感染症の専門医であり第一人者の岩田健太郎教授が、新型コロナウイルスについて、それからダイヤモンド・プリンセス号における顚末、日本の感染予防のあり方について語った本。
    新型コロナウイルスについては、まずは飛沫感染と接触感染の予防が重要だ(空気感染は考えにくい)という見方を知ることができて、業務上の、そして私生活上の感染予防の指針を考えることができたことが、一番の収穫。
    お役所仕事や、同調圧力についての見方は、個人的には共感するところだったけど、価値観が相入れない人、どちらかというと批判対象の立場に近い人には、認めがたいだろうし、読んでて面白くないだろうと思うが、どうだろうか。

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著者プロフィール

神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野教授、同大学院医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授、同大学医学部附属病院感染症内科診療科長・国際診療部長。1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業後、米国ニューヨーク市のコロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンターなどを経て2008年から神戸大学。著書に『抗菌祖の考え方』(中外医学社)など。マンチェスター・ユナイテッド、ヴィッセル神戸のファンで、好きな選手はアンドレス・イニエスタ。

「2020年 『サッカーと感染症 withコロナ時代のサッカー行動マニュアル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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