- 本 ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584135334
感想・レビュー・書評
-
「宗教に興味ありませんか?」
と、
声を掛けられた人は多いと思うが
「はい、あります。」
と、答えて速攻仲間になった人は少ないのではないか。
そういった意味では
勧誘後、関わる事になった人達のその後のエピソードはいい参考になった。
メインのお話となる
著者のお母様のエピソードを読んで思った事は
あらゆる
苦悩、不安、
老いだの、病気だの、死の恐怖だの孤独だの、嫉妬だの、あー、いっぱいつきまといますね。
それらが全く無くなれば、宗教も無くなるのかな?
なんて思った。
ただ、そうなると…
幸せ、っていう実体も透明になって、
透明をバックに透明を探すハメになるのでは。
つまり、
暗い困難がバックにあるからこそ、
幸せの在処がわかるのでは…?なんてのは考えすぎか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レントゲンに影が。精密検査となった父。癌なのかもと心配する母。知り合いの紹介で霊能者を頼る。不思議な教示を受ける。瓶に収められる水神さま。お墓に埋葬するのはだたの土。父は怒り心頭。癌とは診断されなかったが、寧ろ信仰は深まっていく。娘の説得も効かず、おつとめ続けて25年。母の心の純真さをいつしか家族は受け入れていく。…他者の課題と自分の課題。巻き込まれることがないなら、被害を受けるわけでないなら、誤りを指摘しなくともよいときもある。相手の世界につきあってあげてもよいではないか。…でも、やっぱりカルトは怖い。
-
いくつかのエピソードは、新興宗教にありがちな話かなと思うが、実母の話は、少し、新興宗教とは違う感じがした。
実母の話は
生きているうちに墓を買うとか、幾つも神棚とか
??と思うようなこともあるが、
宗教組織に入信するというより、
近くにいた能力者に教えを乞い、
自分にとって、祈りを捧げるべき神を見つけた
ということなんだろうなと思った。 -
カルトの説明がわかりやすく良かった。
***
カルト教団とは「非常識でアブノーマルな宗教団体」ではなく、「憲法に定められた基本的人権を守らない団体」のことです。
例えば子供に学ばせずに宗教活動をさせたりするのは教育の機会を奪うこと、つきまとって入信をせまったり脱会をさせないようにプレッシャーをかけたりすれば精神の自由を奪うことに。
ほか「叩いて悪霊を追い出す」と言って嫌がる人に無理やり暴力をふるったり子供へ体罰を与えたりするのはもちろん、医者に連れて行かなかったり睡眠をとらせないなどもペケです。
あなたの入りたい宗教団体が現代の法律に触れるようなことをしていないか、入信前も入信した後もそこんとこ見極めて下さいね。
***
「コツコツと人間が作ってきた良いルールを破らないと幸福になれない神サマのルールってやっぱりヘンです・・・」の手書きの一言、秀逸です! -
高度経済成長期に急成長した新宗教は都会に出てきた地方の人たちの大切な場所となっていたことは知らなかった。
イタコについても。イタコって視覚障害者の職業だったんだー、、。 -
実母のお話は強要されてないしお金を搾り取られてないし、宗教の話だけどネガティブな気持ちにはなりませんでした。詐欺には気をつけて、やりたい事は節度を持ってやる。それでいいのかなぁと思いました。
-
筆者の母の話は半分くらいで、後は新興宗教の典型例のフィクション。実話の方は新興宗教というよりは土着宗教のフィールドワークのようで興味深かった。
-
マンガで綴る明るい体験談。タブー視せず率直に見つめている。母親への視線が温かい。
-
面白おかしく書いているのかと思ったら
新興宗教にハマってしまった母を理解しようとする
娘さん目線でした
これはこれで、とおもいます。
著者プロフィール
藤野美奈子の作品





