- 本 ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584138953
作品紹介・あらすじ
読まれると経済学者・官僚が困る本ナンバー1 経済常識が180度変わる衝撃!
第1部 経済の基礎知識をマスターしよう
1.日本経済が成長しなくなった理由
平成不況/デフレとは何か/輸入品の価格を巡る注意事項/「合成の誤謬」
2.デフレの中心で、インフレ対策を叫ぶ
政府が悪い/二つの経済政策/平成不況の原因は明らか
3.経済政策をビジネス・センスで語るな
問題は「合成の誤謬」/競争に負けた企業は、淘汰されればいい?/政府の無駄遣い/公共投資は無駄だった?/インフレ対策とデフレ対策とは、正反対
4.仮想通貨とは、何なのか
仮想通貨の登場/仮想通貨の決定的な欠陥
5.お金について正しく理解する
貨幣とは、負債の一種/貨幣の歴史/銀行は、貨幣を創造することができる/貸出しと預金の関係/貨幣と租税
6.金融と財政をめぐる勘違い
社会通念がひっくり返る/デフレ下では、中央銀行は貨幣供給量を増やせなくなる/財政赤字をめぐる誤解/財政赤字は民間貯蓄に制約されない/財政政策は、金融政策/需要不足か、貨幣不足か/仮想通貨とデフレ/マッドサイエンティストのような主張
7.税金は、何のためにある?
財政赤字の限界/財政赤字の制約はインフレ率/財政赤字の大きさは関係ない/税は、財源確保の手段ではない/政策手段としての税
8.日本の財政破綻シナリオ
ハイパーインフレになるのか/金利の高騰は起きうるのか/日本を財政破綻させる方法
9.日本の財政再建シナリオ
プライマリー・バランスを黒字化して破綻する/国内民間部門の収支+国内政府部門の収支+海外部門の収支=0/財政健全化は徒労に終わる/財政悪化無くして財政再建なし!
第2部 経済学者たちはなぜ間違うの?
10.オオカミ少年を自称する経済学者
「国難」としての自然災害/「亡国」の財政破綻/経済学者たちの緊急提言/オオカミ少年
11.自分の理論を自分で否定した経済学者
構造デフレ説/経済構造と貨幣の関係/インフレ目標と期待/後任の日銀副総裁/円安の効果?
12.変節を繰り返す経済学者
状況が変わった?/あまりに時代遅れの理論/正論は負ける!
13.間違いを直せない経済学者
ノーベル経済学賞受賞者の批判/エリザベス女王の疑問/なぜ、インフレ対策しか出てこないのか/経済学者たちの閉鎖的な内輪意識
14.よく分からない理由で、消費増税を叫ぶ経済学者
消費増税の深刻な悪影響/痛みを分かち合う?/財政赤字についての誤解/間違いだらけの財政論/なぜ消費税でなければならないのか
15.経済学は、もはや宗教である
自由貿易の定理/自由貿易の効果の試算/自由貿易の歴史/戦後の自由貿易は成功したか/グローバリゼーションは、歴史の必然?/経済学者の無知
感想・レビュー・書評
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デフレ下なのにインフレ対策を継続し景気を低迷させ続けている日本政府、日銀。
それでも支持され続ける現与党。
有権者が知恵を付けて間違った政策を推進してきた政党、政治家を落選させないと日本はこのまま衰退の一途を辿るしかない。
この本で以上の点を確認できた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とても学びなったと感じる一冊。
経済学や、経済学者のことを知らなかった無知な私も、ある程度は理解することが出来たと思う。
ポイントポイントでデータや引用もあった為、基礎知識として、染み込みやすいと感じた。 -
【星:5.0】
誰にでもわかる現代貨幣理論(MMT理論)といった感じ。私の経済学への向学心に火をつけてくれることとなった。
自国通貨建ての国債による借金では国が破綻することは無い、したがってデフレ下においては財政赤字を気にせずガンガン財政投資せよ、といった「ホントかよ?」の理論。だが、今の私の知識では反論が思いつかない。
真偽のほどは判断つかないが、だからかこそ勉強したいという気持ちが一気に高まった。 -
分かりやすい。
だが、後半になるにつれて、経済学者への批判が多くて残念であった。
あなたの経済学者に対する憎悪など読みたくない。もっと経済を学ばせてくれ。 -
日本の経済が間違った方向に向かっていたことに気付かされる。全てはデフレなのにインフレ対策をするから日本の経済はデフレ化、今やスタグフレーションを起こしてる事を各章にわたり説明あった。ある種納得。
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【かなり洗脳されていた】
小学生ぐらいからずっと不思議に思っていたことがあります。
お金はどんどん刷ればいくらでも増えすことができる。しかし、増えればお金そのものの価値が下がりインフレが起きるのでいくらでも刷ればいいというものでもない。
という理論です。
あーなるほど、増えれば価値が下がる。それはそうだ・・・
でも、確かにその通りだと思うのですが、
「お金が刷られて増えたということをみんなはどこでわかるの?」
日銀が発行したお金の数を調べればわかるのかもしれませんが、発行枚数が1割増えたので10,000円で買えたものが11,000円になりますというような感じで値段を決めているとは思えません。お店の人が値段を決めるときにいちいち現在の通貨発行枚数を調べているわけではないです。
発行枚数を確認しなければ、お金の価値を下げることはできません。さらに、お金の総数が増えても市場では感じることができないことになります。
なんとなく借金はよくないという認識があり、国の借金がこのまま増え続けるといずれ破綻すると感じていましたが、この「いずれ」はどのような状態を指すのでしょう。
国が借金をできなくなる状態?でしょうか。国が借金できなくなる状態とは国債の引き受け手が居なくなる状態ですが、日銀が国債を引き受ければいいことになります。引き受けると通貨総量は増えます。しかし、市場ではそれを感じることはできません。ということは景気の良し悪しに通貨量が影響しないことになります。
国民全員の所得(給料)が1割増えれば、増えたと感じるのでしょうが、景気が良くなって増えたのか、単純にお金の印刷数が増えたのか区別はつかないです。
仕事が増えそうなところへ印刷したお金を投下すれば、景気が良くなって給料が増えたように感じれるのでお金の価値を下げずに景気上昇を促せるような気がします。(←あさはかな考え) -
とても興味深い視点ですね。
政治思想を専攻してみえるようなので、経済学は専門ではないようですね。だからこそ、異端児的な発想がこの本に繋がっているかも知れませんね。
政治と経済は強い繋がりがあります。確かに、わたしは、バブル崩壊後の日本経済や政治をみていると上手くやってきたとは言えないと感じています。
若者が夢や未来に期待出来る社会になって欲しい。そのために経済成長は必要ですね。
デフレ脱却のための方策は、ここまで駄目だったら、そんな方策しかないのかも知れないと感じました。 -
あまりにも読みやすく、自分が理解できているか不安になるほどだった。
今回3回目を読んでみて、少し内容の理解が進んだように思う。わかりやすいことと、分かることは違うということも理解できるよい読書体験だった。
そして何より経済学者や評論家と呼ばれる人たちの無責任さを思い知らされた。 もっと多くの人が知るべき内容。 -
目からウロコが5、6枚落ちる感じ。現代貨幣理論入門の決定版。
銀行は家計から集めた資産を元手にせずお金を貸す。
政府の支出拡大は赤字に制限されない。ただしインフレの度合いを考慮する。
デフレ下ではむしろ競争や生産を抑制し、大きな政府志向の政策が有効、緊縮財政は有害。 -
インフレ/デフレ、なんとなく理解しきれてなかった部分を補完してくれた。
言葉の根本の定義について詳しく解説してくれるので、本質的な理解がすすむ。
デフレに苦しむ日本が、インフレ対策(財政支出減、消費税増税、規制緩和など)を行っていて、効果も出ずどんどん疲弊しているという部分で、
ヘトヘトな夜に勉強して寝不足になって、
次の日グタグタになっている自分を思い出した
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