ヒトラーの秘密銀行: いかにしてスイスはナチ大虐殺から利益を得たのか

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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584183373

作品紹介・あらすじ

本書は、スイスが大戦中にとった行動とその周囲に存在した当時の状況を白日の下にさらし、その素顔の一端を垣間見せる。内容は、国家レベルの皮相的な分析にとどまらず、観察の視点を、当時を生き抜いたひとりひとりの人間にまで降ろしていく。一方的にスイスを非難するだけではなく、スイス国境警察部長による、政府の指示に背いてまでの人道的措置や、スイス人によるユダヤ人難民に対する救援活動といった事実も見落としてはいない。

感想・レビュー・書評

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  • 内容は戦争資金に絡んだドキュメントである。
    スイスはヒットラーの金庫番となり資金の調達と
    占領地とホロコーストなどで奪った資産の
    マネーロンダリングも引き受けていたと言う
    そこに日本銀行も関わっていたとも言う
    スイスはドイツ側と連合国側のスパイ合戦の場でもあったようだ

    「スイスは一週間の六日をナチスのために働き、
    残りの一日を連合国の勝利勝利のために祈りを捧げた」
    と対戦中に言われていたと言う

    ユダヤ人もこぞってスイスの銀行に預金をしていたけれど
    アウシュビッツなどのホロコーストで殺された人々に
    死亡証明所がない事を理由に預金を凍結したままだと言う
    つまり利息とともに合法的ネコババを決め込んでいるのである

    天皇の財産の多くが敗戦間近に横浜正金銀行スイス支店を通して
    スイス国立銀行等に預金されたとも言う

    ドキュメントとは言え、よくぞ調べた者だと感心する。
    それでもなお話を濁されている部分が沢山あるように感じる。
    戦後これだけの時間が経っても明かせないほど
    いかがわしい事実が隠されているのだろう。

    人が気違いになるのは簡単だ。
    逃げ場をふさいで飴と鞭で脅せば
    責任転嫁できることでハイドに成り切り
    嬉々として非道な行為を成し遂げるものらしい。

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著者プロフィール

アダム・レボーイギリス生まれのジャーナリスト。ハンガリーの首都ブタペストを拠点に活動する。フィナンシャル・タイムズ紙、エコノミスト誌、タイム誌、モノクル誌、その他多くの媒体に寄稿。これまでに7冊のノンフィクションの著書を発表。『Hitler's Secret Bankers』(邦訳『ヒトラーの秘密銀行』)はスイスのナチス協力に関する草分け的な書であり、『The Believers:How America Fell for Bernard Madoff's $65 Billion Investment Scam』(邦訳『バーナード・マドフ事件』)では史上最大級の金融詐欺事件の全容を解明するなど、経済マスコミ・金融史学界が尻込みするテーマを果敢に追及している。本書は、主要国の中央銀行のネットワークであるBIS(国際決済銀行)が第2次大戦中も敵味方となく資金決済をしていた事実を暴き、現在も国際金融体制を支配している実態を描きあげている。

「2016年 『BIS(ビーアイエス)国際決済銀行 隠された歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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