国家の正体 小泉改革の先を考える

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  • KKベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584188897

作品紹介・あらすじ

「国家は何のためにあり、何をなすべきで、何をなすべきでないのか?新しい思慮と検討が求められる時代が来た」凡百の常識・非常識を斬り、わが日本と日本人のあるべきかたちを問う渾身の問題作。

感想・レビュー・書評

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  • 4-584-18889-0 205p 2005・12・5 初版1刷

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    "日本茶にはなぜ砂糖をいれないのか"と聞かれたとする。「わが国」派の人はワビとかサビとか千利休に始まる茶道の精神と歴史を語ろうとして、語学力と教養の両方の不足をなげくことになるが、こういう場合は先方に合わせて「この国」派になり、「日本は昔から豊かだったから糖尿病の人が多いのです」とあっさり答えたほうが、会話が弾んでよい。あるいは「砂糖消費が多い国はストレスが多い国です。昔のソ連がそうでした。ヨーロッパでも砂糖をたくさんいれるのは労働者階級でした。日本はちがいます」と答えてもよい。26
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    アメリカの上流階級には独立精神と自由主義はあったが、「民主主義」は当初なかった。アメリカが独立のためにイギリスと戦っていたころのことだが、そのころ、民主主義は、フランスの無政府主義のことで、やがては王様をギロチンにかけることになるという、過激なものだった。だからアメリカ人で「自分は民主主義者だ」と言う政治家は、そのころいなかった。彼らは、イギリス人ジョン・ロックやトマス・ペインの「人民主権論」から民主主義を知り、独立宣言の思想としたが、それは「君主はいらない」という、ただそれだけの意味だった。136
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    自民党の政治家や外務省の人が、勇ましく乗り込むと、「あんたのお父さんは、陸軍中尉で、その昔、中国にアヘンを売りましたね」とくる。そのデータはまちがいだと言ってもしょうがない。向こうではそうなっているわけで、「これをあんたの選挙区に行ってばら撒きますよ」となる(…)ワシントンのアメリカ政府の人は、「フランスやイギリスを相手に強い交渉をすると、必ず金と女のスキャンダルを撒き散らすという反撃がくる。しかし日本はそんなことをしないから、安心して殴れる」と言っている。さて日本はどうすべきか。164
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    小野田少尉は戦争が終わったらしいとは想像していたが、それでも島に残って活動せよと命ぜられていたから、新命令がくるまでは、残置諜者の任を続行していたと語った。それは新命令を通知することなく引き上げてしまった上司及び国家に対する痛烈な抗議であった。新憲法下の日本国は、大日本帝国時代の国家と国民の関係を一方的に捨て、自分だけ生まれ変わっていたのである。旧憲法時代の国民に対する国家の義務の清算がすんでなかった。203
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著者プロフィール

1930年、兵庫県生まれ。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。東京大学経済学部卒。日本長期信用銀行取締役、(社)ソフト化経済センター理事長を経て東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く予見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。『いよいよ、日本の時代がやってきた!』 『日本人への遺言』(渡部昇一氏共著)『日本人への遺言partⅡ 「和の国のかたち」』(渡部昇一氏共著)『反核愚問』他多数有り。

「2018年 『「発想」の極意 人生80年の総括』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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