プロパガンダ・ポスターにみる日本の戦争 135枚が映し出す真実

著者 :
  • 勉誠出版
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本棚登録 : 84
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784585270317

作品紹介・あらすじ

戦時期に政府とその外郭団体が製作したプロパガンダ・ポスターは、「戦争の勝利」を演出することによって国民の戦意を高揚させ、戦時体制の強化継続に絶大な効力を発揮した。
長野県阿智村に現存する、1937年の日中戦争開戦から45年の終戦までの約10年間に製作された135枚のポスターをフルカラーで初公開し、詳細に解説する。
社会状況を雄弁に物語る「時代の証言者」。

感想・レビュー・書評

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  •  以前,地元の友人が「ポスターが蔵にあった」と戦時中のポスターを見せてくれたことがあった。確か「国債」の購入を求めるものだった気がする。いわゆるプロパガンダ・ポスターだ。
     長野県阿智村のある家庭の土蔵に,そういうポスターが130枚以上も見つかったという。当時の日本政府は,敗戦のあとすぐに戦争関連の書類などを廃棄するように指示しており,その指示をちゃんと守っていれば本来残るはずのないものだった。実際,何万枚も印刷された割には,こういうポスターはあまり残っていないらしい。
     それにしても,様々なポスターがあり,とても興味深い。ポスターにつけられた短い解説も読みやすい。時代順にただ羅列してあるわけではなく,ちゃんとカテゴリーになっているので,当時についての歴史的な知識がない人も読める。本書をまとめるキッカケは130枚のポスターの発見だが,著者は,読者の理解を助けるために,適宜,他のポスターも紹介しながら説明してくれる。
     那智村のポスターは,その複製品が1枚1000円で貸し出してくれるそうである。5万円もあれば,けっこう立派な展覧会ができそう。

     中央に裸の赤ちゃんが指をくわえている絵がある「強く育てよ御国の為に」のポスターは,ショックだなあ。でも,考えてみれば,今でも,子どもたちの教育は「お国のために」という視点で行われているような気もする。
     もっと「あなた自身のために」で行こうよ。

  • プロパガンダの検証

  • 戦争
    美術

  • 戦後長野県の村長の家でひっそり残されていたポスターは歴史的価値がある

  • 東2法経図・開架 210.74A/Ta26p//K

  • 長野県のとある村の元村長宅にコレクションされていたもの。

    よくぞこれだけの数が、キレイに残されていたものだ。

    かつて、この(将来的な)価値に気付いた人がいたということで、なんたる先見の明かと感心しきり。

  • 横書きで、漢字が左右どちらからでも書かれれているのが面白い。

  • 210.74||Ta

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著者プロフィール

筑波大学大学院博士課程芸術学専攻修了。青梅市立美術館学芸員。
主な編著書に『明治・大正・昭和お酒のグラフィティ サカツ・コレクションの世界』(国書刊行会)、『プロパガンダ・ポスターにみる日本の戦争 135枚が映し出す真実』(勉誠出版)など。

「2019年 『明治・大正・昭和初期 日本ポスター史大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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