カフカ: マイナー文学のために (叢書・ウニベルシタス)

  • 法政大学出版局
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588000850

作品紹介・あらすじ

従来の実存主義的なカフカ解釈を厳しく拒絶し,独自の文学機械の概念を新たに展開させ,その作品を表現の機械として把握しなおす。精神分析学者ガタリとの共著。

感想・レビュー・書評

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  • アーレントのスリリングではなるが、重厚な議論にやや疲れて、フランス流の「軽い」ポストモダーンに流れてみる。

    対象は、全体主義を予見したようなカフカなのだが、著者らは、そういう深い読み、解釈を外して、ガンガンと文学機械としてカフカを読み進んでいく。なかなか爽快。

    意味が分かろうが、分かるまいが、関係なく、著者らのスピードを楽しむ感じ。

    昔、著者らの「リゾーム」にすごく刺激を受けたことがあるが、まさに、あの時の感覚が蘇るな。

    と読み終わったら、この本の新訳が出ることを発見。

    しまった。

    アーレントの「全体主義の起源」も読み始めたところで、新版が出ることを知ったし。

    まあ、いいか。

  • [ 内容 ]
    従来の実存主義的なカフカ解釈を厳しく拒絶し、独自の文学機械の概念を新たに展開させその作品を表現の機械として把握しなおす。
    精神分析学者ガタリとの共同著作。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 現代を生きる多くの人々がカフカを愛してる。

  • カフカという人は、なんと罪作りな人だろうかと思う。
    おもしろ半分に書いた (に違いない) 小説や雑文が世間を大いに騒がせ、ドゥルーズみたいに偏屈な哲学者までも本気にさせてしまった。

    正直なところこの本に書いてあることの半分もわからないけれど、カフカ作品の世界をぼんやりと思い出しながら読んでいるときの気分は悪くない。

    気長に読もう。

  • ドゥルーズ=ガタリは「マイナーの文学はマイナーの言語による文学ではなく、少数民族が広く使われている言語を用いて創造する文学である」という定義のもと、カフカの諸作品を読み解いていく。
    カフカがどのように逃走線を引き、どのように非領域化を試みているかが詳細に論じられており、興味深かった。
    ドゥルーズ=ガタリの《機械》概念については付録として収められた宇波彰の「カフカの表現機械」で解説されている。この付録は、本書を理解する上での大きな助けになった。

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著者プロフィール

(Gilles Deleuze)
1925年生まれ。哲学者。主な著書に、『経験論と主体性:ヒュームにおける人間的自然についての試論』『ベルクソニズム』『ニーチェと哲学』『カントの批判哲学』『スピノザと表現の問題』『意味の論理学』『差異と反復』『ザッヘル゠マゾッホ紹介:冷淡なものと残酷なもの』『フーコー』『襞:ライプニッツとバロック』『フランシス・ベーコン:感覚の論理学』『シネマ1・2』『批評と臨床』など。フェリックス・ガタリとの共著に、『アンチ・オイディプス』『カフカ:マイナー文学のために』『千のプラトー』『哲学とは何か』など。1995年死去。

「2021年 『プルーストとシーニュ〈新訳〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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