- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784588006517
作品紹介・あらすじ
デリダの政治哲学。法・権利を越えた正義の視点からナチス「最終解決」に極まる法暴力を批判。またハイデガー,ベンヤミンの「破壊」と脱構築との差異を明確に論究。
感想・レビュー・書評
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政治的転回があったとされる後期デリダのなかで1番読まれ引用されているであろう本書。
うーん、たしかに面白い。
でも、デリダは正義を語ることを禁じ手にしているので、
(多くのポストモダンの論者に言えることだけれど)
彼の言わんとしていることへの確信がないと読めないんじゃないかな?
言葉尻だけを追いかけていくと、神秘的なことにしかならない。
外側の規定としては規定可能な正義もある、としている。
デリダのモチーフはベンヤミンの「暴力批判論」から多くを得ていることがよくわかる。
好きなんだな、ベンヤミン。脱構築は彼と親和性が高い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジャック・デリダによるベンヤミン論というものを読みたくて手に取った本。「暴力批判論」をここまで徹底的に分析した研究書はなかなかないだろう。最終的にデリダとベンヤミンの目的は微妙な差異を持つのだが、デリダの脱構築とベンヤミンの破壊の親和性には注意が必要だろう。
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参りました
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後期デリダの入門に最適 なかなか倫理的緊張が満ちている
ベンヤミンやシュミットを並べて言った『ドイツ・ユダヤ的プシュケー』ってのが気になるなあ -
デリダ最初の一冊