法の力 (叢書・ウニベルシタス 651)

  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588006517

作品紹介・あらすじ

デリダの政治哲学。法・権利を越えた正義の視点からナチス「最終解決」に極まる法暴力を批判。またハイデガー,ベンヤミンの「破壊」と脱構築との差異を明確に論究。

感想・レビュー・書評

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  • 政治的転回があったとされる後期デリダのなかで1番読まれ引用されているであろう本書。

    うーん、たしかに面白い。
    でも、デリダは正義を語ることを禁じ手にしているので、
    (多くのポストモダンの論者に言えることだけれど)
    彼の言わんとしていることへの確信がないと読めないんじゃないかな?
    言葉尻だけを追いかけていくと、神秘的なことにしかならない。
    外側の規定としては規定可能な正義もある、としている。

    デリダのモチーフはベンヤミンの「暴力批判論」から多くを得ていることがよくわかる。
    好きなんだな、ベンヤミン。脱構築は彼と親和性が高い。

  • ジャック・デリダによるベンヤミン論というものを読みたくて手に取った本。「暴力批判論」をここまで徹底的に分析した研究書はなかなかないだろう。最終的にデリダとベンヤミンの目的は微妙な差異を持つのだが、デリダの脱構築とベンヤミンの破壊の親和性には注意が必要だろう。

  • 参りました

  • 後期デリダの入門に最適 なかなか倫理的緊張が満ちている

    ベンヤミンやシュミットを並べて言った『ドイツ・ユダヤ的プシュケー』ってのが気になるなあ

  • デリダ最初の一冊

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著者プロフィール

ジャック・デリダ(Jacques Derrida):1930-2004年。仏領アルジェリア生まれ。エコール・ノルマル・シュペリウール卒業。西洋形而上学のロゴス中心主義に対する脱構築を唱え、文学、芸術、言語学、政治哲学、歴史学など多くの分野に多大な影響を与えた。著書に『声と現象』『グラマトロジーについて』『エクリチュールと差異』『ヴェール』(シクスーとの共著)『獣と主権者Ⅰ・Ⅱ』ほか多数。

「2023年 『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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