戦争論―われわれの内にひそむ女神ベローナ (りぶらりあ選書)

  • 法政大学出版局
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588020520

作品紹介・あらすじ

ユネスコ国際平和文学賞受賞 戦争の理論を国家の発達との関連から追究。精神の奥底に潜む戦争礼賛の信仰を探り,この根元的諸力からの人間回復は何かを提示する。

感想・レビュー・書評

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  • ◯戦争について、人類学的な?分析をしていて、そのせいなのか、客観的な分析に終始している。人類学的なせいなのかは不明であるが、戦争に関する良し悪しは最後までない。人間の性質、本質的な部分と、戦争の関係を掘り下げている。

    ◯中世の戦争に関する感覚として、スポーツ的な感覚を挙げているが、今の全体戦争の状況しか詳細に見聞きしない世代にとっては実感が伴わない。しかし、危険な武器を忌避するという点については、核兵器に対する気持ちを思うと共通すると思う。いつの時代も、非人道的な武器について本能的に非難するものだと信じたい。それこそ、そういったものを使いたがるのは、祭りの狂気にうなされているのだと思いたい。
    ◯結びの章で、戦争を乗り越える方法が記載されているが、教育というフワッとした一言だけで、具体的にどう、ということは示されていない。

    ◯戦争と考えると、原因として想像しがちなのは宗教、経済などであるが、この本では人類学から掘り下げて人間の本質を分析しようとしたところが面白い。
    ◯結びの章にある解決方法にはモヤッとすることもあるが、人間の分析に焦点を置き、過去から積み重ねてなおその本質の部分が変えられないのだと判断したのであれば、教育という解のもとに、未来の人類に、戦争を乗り越えることを託しているのかもしれない。

  • フランスの社会学者カイヨワの代表的著作の一つ。「戦争」についての原理的理解には不可欠。

  • 2009/10/31神田古本まつりで購入

    第一部:戦争と国家の発達
    第一章 戦争の原形態と個規模戦争
    第二章 古代中国の戦争法
    第三章 鉄砲 歩兵 民主主義
    第四章 イポリット・ド・ギベールと共和国戦争の観念
    第五章 国民戦争の到来
    第六章 ジャン・ジョレスと社会主義的軍隊の理念

    第二部:戦争の眩暈
    第一章 近代戦争の諸条件
    第二章 戦争の予言者たち
    第三章 全体戦争
    第四章 戦争への信仰
    第五章 戦争 国民の宿命
    第六章 無秩序への回帰
    第七章 社会が沸点に達するとき

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著者プロフィール

(Roger Caillois)
1913年、フランスのマルヌ県ランスに生まれる。エコール・ノルマルを卒業後アンドレ・ブルトンと出会い、シュルレアリスム運動に参加するが数年にして訣別。38年バタイユ、レリスらと「社会学研究会」を結成。39–44年文化使節としてアルゼンチンへ渡り『レットル・フランセーズ』を創刊。48年ユネスコにはいり、52年から《対角線の諸科学》つまり哲学的人文科学的学際にささげた国際雑誌『ディオゲネス』を刊行し編集長をつとめた。71年よりアカデミー・フランセーズ会員。78年に死去。思索の大胆さが古典的な形式に支えられたその多くの著作は、詩から鉱物学、美学から動物学、神学から民俗学と多岐にわたる。邦訳に、『戦争論』、『幻想のさなかに』(以上、法政大学出版局刊)『遊びと人間』、『蛸』、『文学の思い上り』、『石が書く』など多数。

「2018年 『アルペイオスの流れ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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