花札 (ものと人間の文化史 167)

著者 :
  • 法政大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784588216718

作品紹介・あらすじ

法制史を初め文学作品におよぶ厖大な文献を渉猟し、海外の研究も参照して、その誕生から現在までを辿り、絵柄の変遷にまつわる数々の謎、各時代における賭博性の有無、取締りの実態、さらには日本の植民地経営において花札がいかに利用されたかまでを明らかにする。花札をその本来の輝き、自然を敬愛して共存する日本の文化という特性のうちに描いて、花札=賭博という強固なイメージを正す力編。

感想・レビュー・書評

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  • ●これまでの花札史の通説を覆す主張を行った挑戦的な本であった。

  • なかなか花札についての歴史などについてのまとまったものがない中、貴重な本でした。

  • 花札の地位向上、遊技としての再評価をされるべきという江橋先生の強い意思を感じました。それを根拠づけるための展開方法などの前置きもなるほどと思いました。大学で教壇に立ち、あわせてカード研究を行っていたようで、2つの領域に注力できるパワーに圧倒されました。しげしげと花札を眺め、小さくカラフルで不思議な動植物の切り出し方に、太陽もあれば、宙に浮いている短冊もあって、遊技もさることながら鑑賞すべきものなのかもしれないと思いました。うちにある花札は京都市の田村将軍堂の大将軍でした。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:210.12//Mo35//167

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著者プロフィール

江橋 崇 1942年に生まれる。1966年、東京大学法学部卒業。法政大学法学部教授(憲法学)を経て、現在、同大学名誉教授。
著書に『かるた』(ものと人間の文化史173)、『花札』(ものと人間の文化史167、以上、法政大学出版局)、『日本国憲法のお誕生』(有斐閣)、『「官」の憲法と「民」の憲法』(信山社)、『外国人労働者と日本』(岩波ブックレット)、『市民主権からの憲法理論』(生活社)。共編著に『外国人労働者と人権』『グローバル・コンパクトの新展開』『企業の社会的責任経営』『東アジアのCSR』(以上、法政大学現代法研究所発行/法政大学出版局発売)、『外国人は住民です』 『人権政策学のすすめ』(以上、学陽書房)、『象徴天皇制の構造』(日本評論社)、『岩波講座 現代の法』(岩波書店)、監修に『図説 カルタの世界』(大牟田市立三池カルタ記念館)、『麻雀博物館大図録』(竹書房)、『総合的学習に役立つ くらしと国の省庁』(小峰書店)。

「2022年 『百人一首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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