脱原発のための平和学

  • 法律文化社
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784589035394

感想・レビュー・書評

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  • これは国際基督教大学平和研究所が主催したシンポジウムの記録である。反原発の良心ともいうべき京大助手の小出裕章氏の報告と坂本義和氏の対話を筆頭に、自らの仕事をなげうち、チェルノブイリ原発事故医療支援に従事し、帰国後松本市長となった菅谷昭氏の話、経済界でいち早く脱原発を打ち出した、城南信用金庫の吉原毅氏らの報告とそれぞれのコメンテーターの話をのせる。読んでいて、なんと良心的なシンポジウムなのかと心が洗われる思いがした。一方で、福島で放射線被害を訴えることの困難さも、ひしひしと伝わってくる。低放射線による被害がどれほどになるかはまだわかっていない。なのに、これに対する態度をめぐり家庭が崩壊したり、夫婦が離婚する悲劇を引き起こしている。脱原発のためにわたしたちはなにをすべきか。本書は、実際の運動に取り組んでいる人々の実体験を通し、わたしたちにこれからなにをすべきかを問いかける。

  • ICU, The Peace Research Institute(国際基督教大学平和研究所)
    http://subsite.icu.ac.jp/pri/index.html

    法律文化社のPR
    「「核」のない平和な世界の創造へ向け、批判的かつ創造的に社会のあり方を提言する。小出裕章氏、秋山豊寛氏、吉原毅氏ほか寄稿。 」

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著者プロフィール

元京都大学原子炉実験所助教。工学修士。
第2次世界大戦が終わった4年後の1949(昭和24)年8月、東京の下町・台東区上野で生まれる。中学生のとき地質学に興味をもち、高校3年までの6年間、ひたすら山や野原で岩石採集に没頭する。68年、未来のエネルギーを担うと信じた原子力の平和利用を夢見て東北大学工学部原子核工学科に入学。しかし原子力について専門的に学べば学ぶほど、原子力発電に潜む破滅的危険性こそが人間にとっての脅威であることに気づき、70年に考え方を180度転換。それから40年以上にわたり、原発をなくすための研究と運動を続ける。2015年3月に京都大学を定年退職。現在は長野県松本市に暮らす。著書に『隠される原子力・核の真実─原子力の専門家が原発に反対するわけ』(2011年11月/創史社)、『原発のウソ』(2012年12月/扶桑社新書)、『100年後の人々へ』(2014年2月/集英社新書)ほか多数。

「2019年 『フクシマ事故と東京オリンピック【7ヵ国語対応】 The disaster in Fukushima and the 2020 Tokyo Olympics』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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