少年探偵江戸川乱歩全集〈39〉死の十字路

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著者 : 江戸川乱歩
制作 : 山内 秀一 
  • ポプラ社 (1972年7月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591001486

少年探偵江戸川乱歩全集〈39〉死の十字路の感想・レビュー・書評

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  • 土曜の匂いのする十字路で


     どこか乱歩らしくないと思ったら、合作だとのこと。どの辺がらしくないのかというと、現実的なところでしょうか。
     乱歩作品の多くは、あたかも目の前で起きているかのような、真に迫った描写に支えられているけれど、それでも薄もやに包まれているような感じを与えます。明らかに空想または妄想の産物ですから。
     でも『十字路』では、あとからやってきた探偵が過去を暴くという手間をかけずに、最初からすっかり犯人側の事情を明かしているので、間にはさまる薄物がないなぁ、ダイレクトだな……という印象なのです。

     個人的な記憶でやけに鮮やかなのが、犯人がスパナで人を殴る場面。スパナ、この小道具からして現実的じゃないですか? 私でも入手可能だもの、殴るのはさすがに難しいとしても。現実感たっぷりで想像しようとするまでもなく、活字の羅列から容易に映像が立ち上がってきます。
     その映像は『土曜●イド劇場』タッチ。社長、その妻、それから秘書にして愛人。三角関係のもつれから妻を殺害するくだりに、土曜の匂いがぷんと鼻をつきます。

     突発的な事故によって、運命の十字路で始末すべき死体は二つに増えます。計画は思いもかけぬ方向から切り崩され、それを隠すため犯行を重ねるものの、あとからあとから砂がこぼれ落ちてもはやぼろぼろ、破滅に向かいます。

     犯人は、いつものような(?)犯罪に美学をもちこむナルシストでもなければ、異様な執念に燃える復讐の鬼でも、変態趣味の野獣でもない、いわゆる一般市民。探偵や警察がやってくれば追いつめられるのです。切羽つまった二人の心情には、何やら涙を誘うものさえあります。くさいと言えばくさいかもしれないし、その安っぽさが味とも言えるかもしれない。とにかく土曜の匂いが。

     作者もまた追いつめられていたようです。レトロな作風は時流に合わなくなりつつあり、創作力も衰えを見せ始めた後期の作。ほろにがい気持ちで見送りました。

  • ほえええ。
    おもしろかったなあ。
    なんでだろう…。のっけから、「意外な結末へと息もつかせずに進んでいきます」なんて書いてあるのに。
    (最初からハードル高くないか?)
    よくドラマやなんかでみそうな、あれ(崖で最後どうこうなる)っぽいのになあ。

  • (2000.03.04読了)(2000.02.04購入)
    商品の説明
    愛人との密会中に現れた妻を殺してしまった男は、車に乗せて死体を捨てに行く。だが十字路に停車中、別な死体が車に投げ込まれてしまい……。

    ☆江戸川乱歩さんの本(既読)
    「少年探偵16 仮面の恐怖王」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.06.
    「少年探偵23 悪魔人形」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.09.20
    「少年探偵25 黄金の怪獣」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.11.20
    「少年探偵26 二十面相の呪い」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.10.20
    「少年探偵27 黄金仮面」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.08.
    「少年探偵30 大暗室」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.10.
    「少年探偵33 黒い魔女」江戸川乱歩著、ポプラ社、1970.11.
    「少年探偵38 白い羽根の謎」江戸川乱歩著、ポプラ社、1972.05.05

  • (メモ:中等部1年のときに読了。)

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