やまんばのにしき (むかしむかし絵本 2)

著者 :
制作 : 瀬川 康男 
  • ポプラ社
3.84
  • (20)
  • (17)
  • (29)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 238
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591003756

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ちょうふく山には山姥が住んでいた。
    あるとき、雷が鳴り、嵐になったかと思うと山の上から子供が生まれたから赤飯を持って来い、持って来なければみんな食ってしまう、という声が大声で響いた。
    農民はお米を持ちより、急いで赤飯を作ったが、誰が持って行くかで問題になった。
    普段いばっているねぎそべとだだはちに行かせようということになるが、2人とも道を知らないと言う。
    そこで、あかざばんばと呼ばれているおばあさんが先に立って道案内をすることになった。
    道なき道を進むがなかなか上まで辿り着かない。
    強い風が吹いて、あかざばんばは木にしがみついたが、気が付くと赤飯だけ残っていて2人の姿はなかった。
    あかざばんばは自分では赤飯は持てないので、あとで取に来てもらうことにして先を急いだ。
    山の上には小屋があり、山姥と赤子がいた。
    赤飯を道中に置いてきたことを話すと山姥は赤子に取りに行かせた。
    赤飯を持って来いと山の上から言ったのも赤子だとか。
    山姥は産後なので、しばらく身の回りの世話をしてほしいと言う。
    あかざばんばは食べられるのを覚悟で世話をした。
    1ヶ月も経った頃そろそろお暇をしようとすると、山姥が見事な錦をくれた。
    その錦は切っても次の日になると、元の長さに戻っているものらしい。
    山姥は村の人たちが風邪を引かないようにこれからは自分も気を付けると言い、赤子にあかざばんばを送らせた。
    気が付くとあかざばんばは家の前にいて家では誰かの葬式をやっていた。
    誰が死んだのか聞いてみるとあかざばんばが死んだと思われていたらしい。
    あかざばんばはみんなに山姥にもらった錦を切って渡して自分には少ししか残さなかったが、次の日には元の長さに戻っていた。
    村のみんなはそれぞれ衣類を作り、みんな風邪を引かずに元気に過ごしたそうだ。

    巻末にはもう1つの山姥の話として「うしかたやまんば」が文字だけで載っている。
    小学生に読ませた感想や絵も載っている。

    方言で書かれた文章は雰囲気がある。
    絵も昔話らしく、いい。

    人を取って食う山姥ではなく、村人の健康を気遣う神様のような山姥はイメージと離れていて珍しい。
    途中でいなくなった2人はどうなったのだろう。
    逃げたのか飛ばされて死んでしまったのか…。

  • ちょうふくやまのやまんばに子どもが生まれて、村人たちはもちをついて持っていくことになります。いつもおおいばりの若者ふたりとばあさまの三人で届けに行くことになりますが、若者ふたりは途中で怖くなり…。方言で語られるお話と、色あざやかで迫力ある絵に、物語の世界が広がる秋田県の民話です。5.6歳から

  • 秋のおはなし会で使いたいと思って読んだ。
    やっぱりいいと思うんだけどね・・・

  • 通し番号:41

  • 恐ろしいやまんばが出てくる昔話はたくさんありますが、実はやさしかった・・・というやまんば話には、ホッします。
    やまんばも、母は強くやさしいのですね。

  • 絵も、文も読みやすい。

  • 図書館でみた「第26回よい絵本」ポスターのなかにあったので、借りてよんだ

    「ちょうふくやまの やまんばが こども うんだで、もち ついてこう。ついてこねば、人も うまも みな くいころすどお。」
    やまんばはこわいイメージだったけれど、この民話のやまんばは少し違う
    他と異なる力を持つ存在は、本来崇められると同時に、それだけの力を他に与えるべきなのかも、なんて考えてしまった
    小者ほどよくほえる
    絵本で終わりかと思いきや、終わりに「もうひとつの民話 うしかたと やまんば」、「こどもと民話(実践記録)やまんばのにしき」が収録されている
    前者では多くのやまんばのイメージが提示され、後者では「やまんばのにしき」をよんだ子どもたちの感想や絵が紹介されている
    子どもの言葉に、はっと思わされるところもあり、読み応えがある

  • 民話口調での文章がリズミカルで好き。
    だけど、上手く読もうとすると難しい(苦笑)

    やまんばが若くて美人♪
    瀬川さんの挿絵の柔らかいタッチがとても好き。

    子どもに読み聞かせるのも、自分で眺めるのも、どちらもオススメな一冊です☆

  • やまんばの住む山に行く途中に怖い思いをしてるのあよくあるけど
    行った先のやまんばと人(おばあちゃん)が
    お茶をする話ははじめて読みました。
    読んでいて楽しかったです。

    ちなみに「にしき」は見事な反物。やまんばのお土産です。

  • やまんばというと怖いイメージがあったけどこのやまんばはちょっと違います。まるで仙人みたいだなって思いました。また、おばあさんの腹のくくり方は見事。いばるだけの若者との対比がおもしろいとも思いました。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1926年東京生まれ。児童文学作家。戦時中の1943年、童話『とかげのぼうや』を執筆。戦後、坪田譲治に師事し、1951年に『貝になった子供』を出版。1955年、瀬川拓男と結婚後、ともに民話の採訪に取り組み、共著『信濃の民話』『秋田の民話』を皮切りに、民話の採録・再話をつづける。
『龍の子太郎』(国際アンデルセン賞優良賞)、『ちいさいモモちゃん』(野間児童文芸賞)以降のモモちゃんシリーズ、『いないいないばあ』以降の「あかちゃんの本」シリーズや「あかちゃんのわらべうた」シリーズ、『朝鮮の民話』全3巻、『私のアンネ=フランク』(日本児童文学者協会)、『あの世からの火』(小学館文学賞)など著書多数。民話に関する著作に『昔話十二か月』全12巻、『現代民話考』全12巻、『現代の民話』など。

「2014年 『民話の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

やまんばのにしき (むかしむかし絵本 2)のその他の作品

松谷みよ子の作品

やまんばのにしき (むかしむかし絵本 2)を本棚に登録しているひと

ツイートする