名探偵はアイドル志願 (ポプラ社文庫 M 4 SF・ミステリーシリーズ ハチャメチャ)

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  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591024003

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃夢中で読んでたシリーズ。
    いま読むとほんと「ハチャメチャ」(笑)
    いろいろ突っ込むのはヤボなので、子供の頃を思い出しながら読むのみ。

  •  小学校3年生当時(2年時だったかもしれない)、クラスの一部で児童向けの推理小説が流行した。とはいえ、図書室からモーリス・ルブランによるアルセーヌ・ルパンシリーズの『奇岩城』や『813』『水晶の栓』等を借り出して回し読みする程度のことだったが。そのブームがひと段落した頃、友人の1人が読み出したのが、この「ハチャメチャ探偵帳」というシリーズの、たしか3巻にあたる『誘拐はコーヒーの香り』だった。◆何気なくそれを借りて読みだしたのだが、主人公である一乗寺舞(いちじょうじ・まい)のシリーズ名どおり破天荒な推理と、もう1人の主人公の松平淳(まつだいら・じゅん)の冷静な推理という、2人の小学生探偵による推理の交錯が楽しく、既刊分に次々と手を伸ばし、最初に読んでいた当の友人よりも新刊を楽しみにするようになった。その後つぎつぎと刊行される新刊を手に取り、作者の故郷である会津若松をモデルとした架空の街・若草市で巻き起こる、舞と淳のいくつもの物語を読みふけった。◆小学校卒業の間際、このシリーズは19作目あたりまで出ていたのだが、中学生になって他に興味のいった自分は、次第にこのシリーズを読まなくなっていった。その後24作まで刊行された本シリーズは、自分が高校に入る前には終了したようだ。◆舞の推理は荒唐無稽ではあるが、犯罪トリックというのは元来より荒唐無稽であり、理路を辿る淳の推理は、結局のところ舞の第一声を論理的に裏付ける結果となることが多い。そうして展開する推理物語の遠景には、若草市の名物食べ物や史跡が描かれ、犯人といえども真の意味での悪人は登場せず、また自然死以外での死者も(ほぼ)でない。◆児童向けゆえの縛りという部分もあったろうと思う。ルパンのシリーズと比べるのは、向けられた対象、書かれた時代、企てられた意図からも、実りあることとは思えない。大人になり幾篇かの推理小説に触れるようになった今も、自分の推理小説の原点として、ルパンとともに本シリーズは記憶されている。(2005/06/04)

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