- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591035054
感想・レビュー・書評
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これは特に女子が読んで面白い作品だと思う。占いやおまじないにハマるのはやっぱり女子の習性(笑)。栄光塾の厳しさは極端に見えるけど、レイコンさんにはまりすぎてノイローゼになるくだりはありそうな話。そして陰険な事件の後表面上何もなかった様に取り繕っているのも、女子の習性を良く知っているなあ、と感心する。最後にモーちゃん:「市原さんだって、桐生さんだって、栄光塾みたいな、へんな塾にかよってるからおかしくなっちゃったんだと思うんだ。友だちをワナにはめて成績をさげてやろうなんて、ふつうじゃないよ。」ハカセ:「そりゃそうさ。でもね、モーちゃん。今の学校って、栄光塾とあんまりかわらないと思うなあ。うん、なんだかだんだんにてきたって感じだもの。」この2人の言葉は那須さんがこの作品で伝えたかったことを代弁しているのだと思う。
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何度読み返しても、犯人がわかって皆「えっ…。」ってなるシーンはぞわぞわする。
そして、これはズッコケあるあるだと思うんだけど、犯人めっちゃ悪いことしたのに制裁されないんだよね。
あと、反省もしていないんだよね。
何事もなかったかのように、でも表面上はそうなだけで心の中はわからない…。
そんな感じでまた普通の日々が続いてゆくことの怖さ。
それを踏まえて最後に「僕たちの友情にカンパイ」する3人組がよい。 -
再読
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私はうかつでした。ズッコケ三人組シリーズは大好きだしミステリも好きなので『ぼくらはズッコケ探偵団』『こちらズッコケ探偵事務所』『ズッコケ財宝調査隊』『ズッコケ三人組のミステリーツアー』等は読んでいたんですが、まさかこのタイトルでミステリだとは。それも「日常の謎」。真相がエグいエグい!
ハチベエ、ハカセ、モーちゃんのいる六年一組では占いが大流行。ハチベエもすっかりに手相に凝ってしまう。そんな中、女の子が失くしてしまったペンダントを占いで探そうということになる。
占いに段々のめりこむ描写が上手いですね。ハチベエが母ちゃんから「あんたはこの店を継ぐ手相だよ」と言われる場面でクスッとしたり、占いなんか頭から否定しそうなハカセが意外と好意的で「おやっ」と思ったりして読者がなごんできたところでレイコンさん(コックリさんのようなもの)ができる謎めいた中学生の家に行くことになり、一気にギアがかかります。
大人の読者なら半分ほど読めば犯人の見当はつくと思います。しかしそれが「なあんだ」とはならず、「え、あの人が犯人ってことは……うわ……いやだなあ」と不穏な空気をかきたてることになるのです。来たるべき破局が怖くなる。
そしてこのなんともどんよりした読後感。まあね、『ズッコケ㊙大作戦』の北里真智子はずっとうそつきのままだったし『花のズッコケ児童会長』の津久田茂は嫌な奴のままだった。人間そう簡単に改心なんかしないというのが那須正幹さんの作風ではあります。しかし児童文学でこの終り方は……もし子供の頃に読んでいたらショックを受けそうです。
それと今回、ハチベエが女子から嫌われる理由がよくわかりましたね。これはデリカシーがなさすぎる。でも五年生の時の誕生日には女の子が五人も来たことが明らかに。その中に安藤圭子はいたんでしょうか。
『大当たりズッコケ占い百科』はイヤミスの秀作です。米澤穂信ファンにおすすめ。 -
[墨田区図書館]
ズッコケ三人組の第20巻。
とりあえずこのシリーズについては、私は気が向いたら読むぐらいにしておこう。王様シリーズやゾロリシリーズ同様、もうシリーズのカラーは確立されているし、内容的にはどうとでも。 -
占いにハマるハチベエ。
コックリさんなどが出てきたのでオカルトチックなのかと思いきや、割と重めの話。
やっぱり大人になってから読むズッコケは面白い。 -
古本で購入
20巻 -
やっちゃうやっちゃうこっくりさん