サイレントビート―夜明けまでにつたえたいのは (青春と文学 8)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 19
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (566ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591054116

感想・レビュー・書評

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  • これ確か中学の時に読んで好きだったなあ…
    主人公の女の子が好きでな…出だしのシーンから引き込まれてな…

    勝気とはちょっと違う若干ひねくれた感じの、女の子であることをまだ否定したいような複雑な年頃の子。でもちゃんと女の子(よく分からん笑)

    思春期のいろんな悩みとかそういうのが、無理矢理ぐだぐだの展開にならずに、しかしながら一個一個確実に解決していくわけではない感じがリアルで引き込まれつつも、この展開はずるいわ、やっぱ小説よねっていう。そこが良い。

    なぜか勝手に私の中では女の子版ライ麦畑に位置づけられている本です。ライ麦畑にいまいち共感できなかった女の子にそれとなくお薦めしたい。それとなく。

  • 数日前に読了。背表紙と表紙はずいぶん以前から見覚えがあったものの、読まずにいたものを、ついに。
    ひとりの生徒の死を中心に描かれる、寮生活を送る中学生たちの群像劇。やや抒情的、だけど、そこに浸るというよりは距離を置いた冷静さ(冷淡さ?)があって、その距離から各々の人物の内外が描写されていく。複数視点がうまく機能していてすごい。寮という、家族からある種切り離されたところでの生活の自由さと、下校後も学校での人間関係が続くという逃げ場のない息苦しさとが相まった空間の臨場感が迫ってくる。寮制の中学校に通う、ということは、そうせねばならない家庭事情がある、ということと、ほぼイコールなのだなと改めて思う。寮制学校は、そういう個々の事情が良くも悪くも触発しあってしまう場で、だから闇が深くなることはもちろんあるけれど、でも同時に、だからこそ思わぬ形で風穴が開く可能性もある。その一触即発の危うさと緊張が、読んでいてすごかった。
    気になったのは、高等部とのつながりがあまり描かれなかった点。不良グループが中高でつながっていることは、ほのめかされてはいるものの、具体的な描写はないまま。そこを掘り下げないと、いくら中等部内での変化の萌芽を描いても厳しい気がする。

  • 「サイレントビート−夜明けまでに伝えたいのは」泉啓子
    青春児童文学。鈍色。

    小学生の頃に読んで以来・・・大好きな児童文学のひとつです。
    今回久しぶりに図書館で見つけて借りてしまいました。
    全寮制の学校を舞台に、いじめ、素行不良、同級生の死・・・など、かなりシリアスな展開の作品です。
    現代の教育現場への警鐘という扱いではない、少年少女達の生々しい葛藤が読み応え十分。
    ほんとに、児童文学を侮ってはいけないとつくづく思う。
    色とか、臭いとか、恩田さんと相通じるものを感じます。(5)

  • たくさんの生徒達が登場し、それぞれが、いじめ、大人とのいさかい、家族との確執、上下関係など、心に重いものを抱えています。けれど、それでも自分なりに必死に生きようとしているのが分かり、読み終わってからいろいろと考えたくなる1冊です。

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著者プロフィール

デビュー作の『風の音をきかせてよ』(岩崎書店)で、日本児童文学者協会新人賞を受賞。他に『月曜日のかくれんぼ』(草土文化)、『サイレントビート』(ポプラ社)、『ロケットにのって』(新日本出版社)、『夏のとびら』(あかね書房)、『シキュロスの剣』『晴れた朝それとも雨の夜』『夕焼けカプセル』(いずれも童心社)などの作品がある。

「2018年 『鳥達のバラード アンプラグド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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