時空の旅 (SFセレクション 1)

  • ポプラ社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591084953

感想・レビュー・書評

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  • 赤木かん子編SFアンソロジー
    星新一さんの名前につられて読む(笑)
    古典SFから漫画も読めて面白かった
    『午後の恐竜』星新一1926年生
    人類のパノラマ視現象・・・怖っ(°ω°)
    『スピードのでる薬』H.G.ウェルズ1866年生
    フランスのジュール・ヴェルヌとならんでいまのSF界の基礎をつくった人
     「タイムマシン」「透明人間」「火星人襲来」
    『大英博物館の盗賊』アーサー.C.クラーク1917年生
     映画「2001年宇宙の旅」(1968年)の原作者
    『時計のない村』小川未明1882年生
     「赤いろうそくと人魚」
    『血』フレドリック・ブラウン1906年生
     H.G.ウエルズ「タイムマシン」のパロディ
    『金星樹』(漫画)佐藤史生
     「ワン・ゼロ」「ムーン・チャイルド」「やどり木」「鬼追うもの」
    この話、切ないけど好き ロマンチックSF
    『トインビー・コンベクター』レイ・ブラッドベリ1920年生

  • シリーズ一作目。SF。アンソロジー。マンガもあり。
    ブラッドベリは少し苦手なようだ。
    フレドリック・ブラウン『血』が好き!
    この発想は、僅か3ページの作品でも面白い。
    星新一のショート・ショートとはちがった魅力。

  • サブタイトルは『時空の旅』

     こども用の図書だがなかなかのベスト・アンソロジーだ!

     オープニングは懐かしい「午後の恐竜(星新一) 」 。破滅的なんだが、最高のショートショートだ。

     時間SFの父による「スピードのでる薬(H・G・ウェルズ )」は科学が必ずしも人を幸福にはしないってな色。いいねえ。

     大御所の「大英博物館の盗賊(アーサー・C・クラーク)」はとにかく懐かしい。破滅への序曲的な味がいいなぁ。この筋書きはいろんな作家さんがいろんなバージョンで描いているな。

     知らないお話と作家さんの「時計のない村(小川未明)」もアンチ科学文明っぽい話。ただ、童話的だ。

     パロディの「血(フレドリック・ブラウン)」はおもしろい。オチというか、蕪(かぶ)を登場させるアンチ・ダーウィンのパロディが小気味好い。

     驚きのマンガ「金星樹(佐藤史生)」は『真珠系』のラブロマンス。まったく同じ感じ。

     これも懐かしい「トインビー・コンベクター(レイ・ブラッドベリ)」。いい味だなぁ。今読むと、初読時よりもはるかに味わい深いことに驚く。がんばれ、ニッポンだからかなぁ。一世一代の大芝居の狙いが泣かせる。

     いやぁ、編集の『赤木かん子』さんは図書一筋の方だが、本への愛情がひしひしと伝わる。そしてなによりも、それを子どもたちに紹介したいという気持ちがたっぷり詰まっている。いい本だ。願わくば、巻末の解説でクラークをすっ飛ばすのはやめて欲しかったな。

  • ”時空の旅”とは、すなわち「タイム・トラベル」。
    SFといえば、やはりバック・トゥ・ザ・フューチャーのイメージが付きまとう世代なので、タイム・トラベルはいの一番に来るよね、と納得。

    星新一「午後の恐竜」、星新一特有のオチで絶望する感じ…懐かしいな…。
    それにしても、地球の走馬灯って発想がもうすげえ…。

    H・G・ウェルズ「スピードのでる薬」、やっぱり超人的能力を得るための謎の化学物質っていうのは、良いことは何もないんだよね…みたいの。
    怖いよ怖いよ…。

    アーサー・C・クラーク「大英博物館の盗賊」、タイムパトロールみたいなのの発想、ドラえもんで知ったけど、それと似たようなものはクラークがもうやっていたんだな…。そりゃそうか…。

    小川未明「時計のない村」、厳密にはタイムトラベルものじゃないけど、”時間”という概念の無常さが…ものがなしいね…。

    フレドリック・ブラウン「血」、めちゃんこ面白いな…。か、蕪…。

    佐藤史生「金星樹」、東京創元社さん刊行の『SFマンガ傑作選』にて既読。
    だけど、何度読んでも絵がヤベエ……。70年代少女漫画のキラキラ作画で、めちゃめちゃにSFしてるのがまたすげえ…。

    レイ・ブラッドベリ「トインビー・コンベクター」、やっぱりブラッドベリって人類には早すぎた気がするんだけど、どうなんだろうな…。

  • 本を読みなれてない人、飽きやすい人などでも一章ごとが短くかつ別の様々な物語を楽しめるので、読書のスタートダッシュとしても良い本なのではないかと思いました(なんなら、これが正規の読み方なのかもしれません)。

    様々なSF作品を小説・漫画問わず読めるので、気になる本・作者を探す・見つけるという使い方も良いかもしれません。

  • 目次
    解説:赤木かん子

    ☆このメモには私の感想はなく、全て赤木かん子さんの解説や話のあらすじを本から書き写したもの。自分用のメモです。

    ●午後の恐竜 / 星新一 著
    星新一は1926年東京うまれ。ショートショート、SFの名手。
    ・この話は『午後の恐竜』(新潮文庫)より採録。

    ●スピードのでる薬 / H.G.ウェルズ 著
    H.G.ウェルズは1866年イギリス生まれ。フランスのジュール・ベルヌとならんで、今のSF界の基礎を作った人。タイムトラベルという概念を生み出した。彼のあとに出た科学者やSF作家たちは「科学が進めば人類は幸福になる」と本気で信じていた人も多かった中、いちばん初期のウェルズはすでにそう思っていなかった・・。
    ・この話は『魔法を売る店』より採録。

    ●大英博物館の盗賊 / アーサー・C.クラーク 著
    アーサー・C.クラークは1917年イギリス生まれ。「SFにはもっと科学的な根拠が必要だ」と主張した。彼の書くSFは科学知識に裏打ちされたハードさと、奇妙で詩的な難解さの融合である。映画『2001年宇宙の旅』の原作者。他に『地球幼年期の終わり』など。
    ・この話は『時間と空間の冒険』(岩崎書店)より採録。

    ●時計のない村 / 小川未明 著
    小川未明は1882年新潟県生まれ。坪内逍遥(つぼうちしょうよう)、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に師事し、大学在住中に新ロマン派としてデビュー。のちに童話をかきはじめ、日本のアンデルセンと呼ばれる。
    ・この話は『定本小川未明童話全集1』(講談社)より採録

    ●血 / フレドリック・ブラウン 著
    フレドリック・ブラウンは1906年、アメリカ生まれ。青春小説、ミステリ、SF、ホラー、サイコサスペンス、ジャンル問わず長編も短編もショートショートも得意。
    ・この話は『スポンサーから一言』(創元推理文庫)より採録。H.G.ウェルズの「タイムマシン」のパロディ。


    ●金星樹 / 佐藤史生 著
    佐藤史生 漫画家。宮崎県うまれ。1977年『恋は味なもの』でデビュー。少女漫画で複雑な心理表現をできることを証明し、少女漫画そのものを作り変えてしまった。”24年組”の作家たちの一人に数えられる。繊細な絵に、骨太の文化人類学的ストーリーをSFで仕上げたものが多い。「ワン・ゼロ」「ムーン・チャイルド」「やどり木」「鬼追う者」も赤木かん子さんおすすめ!
    ・この話は『金星樹』(奇想天外社)より採録。
    ●トインビー・コンベクター / レイ・ブラッドベリ 著
    レイ・ブラッドベリは1920アメリカ生まれ。23歳で作家になる。SF界の抒情詩人と呼ばれる。オカルト、ホラー、ファンタジー作家。「10月はたそがれの国」もおすすめ。
    ・この話は『二人がここにいる不思議』(新潮文庫)より採録

    解説 / 赤木かん子

  • 小説

  • 2015年1月29日

    <SF selections vol.1 The time travel>
      
    赤木かん子/編 装画/山下祐介
    挿画/山下祐介、石井繁、塩谷直義、渡辺稔
    装幀/井上則人デザイン事務所

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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