- 本 ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591086001
感想・レビュー・書評
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オウム事件の幹部元受刑者による回想録と、宗教学者である大阪大学教授川村先生の共著です。共著とはいえ、前段が元受刑者回想で、後段が川村先生による事件の宗教学的解析、時代的背景との関連説明と解説になっています。量刑確定前の著作であり、その真偽はわかりませんが、川村先生との共著であり、真摯に記述されているものと推察されます。普通の生活をしていた人がふとしたきっかけで悪事に引き込まれ抜け出せない理由が、元受刑者の視点で記述されています。行為は許されることではなく、同情の余地はありませんが、自分自身に照らしたとき、自分の考えで行動できるのであろうかと感じるところです。そういう面で川村先生の解説中にあるまさしく「オウムは我が隣人」であり、自分の中にもあると考えてしまいます。
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オウム真理教で幹部として、数々の事件に関わった、早川紀代秀死刑囚が2005年に書いた本。
早川氏が生まれてからどのような考え方をしていて、そしてオウムに出会い殺人にまで手を染めるようになったのか。その流れが詳細に記されているのでとても興味深く読みました。
人はそれぞれ人生に何かを求めるものだと思いますが、この人が求めたのはヨガや瞑想による「本当の自分探し」でした。林郁夫氏の『オウムと私』を読んだ時も思いましたが、2人とも理想主義的な傾向があるように思いました。 -
彼からもっと知りたいことはたくさんあった。