うそつき大ちゃん (ポプラの森 13)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 68
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591087206

作品紹介・あらすじ

「うそつき大ちゃん」は、いつもクラスの仲間はずれ。そんな大ちゃんを、ある日、川辺で見かけた。いったい、なにをしているんだろう…?ふとしたことをきっかけにぼくには、いろんなものが見えてきた。

感想・レビュー・書評

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  • 課題図書。これはおおいに不満。

  • 『小学生100冊読書日記 小学3年生から フィンランド・メソッドで本が好きになる』5.6

  • とてもよいです。
    私たちは昔、自然の中で遊んでいた。けれど大人になるにつれて、だんだんそのことを忘れてしまう。そのことを忘れてしまったことすら忘れてしまう。

    けれど、大ちゃんはそのことをずっと忘れずにいた少年だ。
    そんな大ちゃんに触発されて、主人公の健太が、少しずつ変わっていく様が面白い。
    私たちは日々、空気を読みながら、集団を乱さないようにしながら生きている。
    特に、教室という狭い箱庭の中ならおしなべてそうであろう。
    思ってもないことを同意し、好きでもないものに関心を抱くふりをする。
    だけど、そんなことしなくてもいいんだよと、そっと教えてくれる声がある。
    それが、健太にとっての大ちゃんという存在なのだ。

    私はこういう、人が人と出会い変わっていく物語や、人と人が結びつく小さなコミュニティーを描く物語が好きなので、この話はどストライクであった。
    大ちゃんと健太の中に女の子(名前忘れた)が入ってきて、最終的には表紙絵の四人のような姿も見られるようになる。最後の男の子の優等生くん(名前忘れた)は結構ムカつくが、そんな子もいるかもしれない。

    「うそつき大ちゃん」というタイトルで、大ちゃんがあたかも虐められているようだが、実はそのあだ名の命名者は…というネタばらしの部分がほえー!という感じ。
    それを読みながら、案外世の中というのは自分が思っているのとは違うのかもしれないと思った。私たちはいつでも、自分本位な勘違いの中で生きているんだなあ。

    ともかくも、大ちゃんの作り出す世界はのんびりしていて、自然にあふれていて、観察と発見と気付きに満ちている。そんな世界を追体験するだけでも面白い。

  • これを読んで、来年の自由研究は水質調査をしようと思った。
    知りもしないのに、人の話をウソと決めつけてはいけないと思った

  • 主人公が周りの人にもおしつぶされずに、みちくさをくい、いい物語です。

  • 東海中学2006年度入試に出題されました。
    うそつき=「おおかみ」が出たぞ~の問題で、じつは珍解答続出の年でした。

  • 5/26

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著者プロフィール

1960年愛知県生まれ。名古屋芸術大学を卒業後、幼稚園絵画講師、書店店長などを経験。『泣けない魚たち』で第11回坪田譲治文学賞・第6回椋鳩十児童文学賞をダブル受賞、『ライギョのきゅうしょく』が2000年全国読書感想文コンクール課題図書に選ばれた。『オタマジャクシのうんどうかい』で第14回ひろすけ童話賞を受賞。『オグリの子』は、NHKでドラマ化された。

「2018年 『ゲンちゃんはおサルじゃありません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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