- Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591090909
作品紹介・あらすじ
作家、書店員、恩師、友人、恋人…生前近しかった13人による書き下ろしコラムと雑誌「幻想文学」に掲載されたブックレビュー7篇も特別収録。
八本脚の蝶の感想・レビュー・書評
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気になることがあり本書を読みました。
気になることはより大きな気になることとして心に根付き大きく育ちつつあります。
彼女の著作がある種の方々にとって聖書のようなものだというのが少し分かる気がします。何故なら彼女は彼女の中の絶対神だからです。
絶対神は揺るぎません。
彼女は彼女に対し常に決断者であり、要求者です。
でも奥歯は虫歯になり易い箇所だということを僕等は知っているのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまりに鮮烈な生の記憶。エッセイ? は普段読まないのだが、この本は食事の時間も惜しいほど熱中した。サイトも残されているらしいが、紙媒体で読むことをお勧めする。あまりに知に鋭敏過ぎたのだと感じた。そしてまた、彼女に学ぶのは構わないが、彼女を信じてしまうことは彼女が忌むところの盲従に他ならないのだとも。何度も繰り返し読みたいが、「クトゥルーの眼差し」めいた視線を感じるので夜は読めない。私は書くものだが尋くものでも守るものでもありたいと願う。
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復刊時に購入したけれど、怖くて読めないでいた。感想、むつかしいな。本が大好きで、本ばかり読んで過ごしてきたけれど、彼女が超えた先の世界まで行きつけないで、ずっといる。渇望しながら、超えたら戻ってこれないよと、躊躇して足踏みしたまま、ずっといる。敵わないな、と思う。そんな私に、彼女を讃えたり、諭したり、咎めたりする資格はない。『二十歳の原点』を思い出したけれど、私は奥歯の方がずっと好き。賢くて、いっぱいいっぱい考えすぎるほど考えて、でもなによりもかわいらしい。崩れた心さえもかわいくて愛おしくて、悲しくなる。
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私の大切な大切な本の1冊。Web日記から書籍になって、改めて読んでいるとそれまでうすぼんやりとしていた奥歯さんの輪郭がくっきりと浮かび上がってきて、その思考がなだらかに入り込んでくる。そして力強さを感じる。彼女を抱きしめるようにそっと本を抱く。ふと本から温度が発せられ温かなものが私の皮膚を肉を血液を通して流れ込むような感じを覚える。彼女の肉体はもうこの世にないけれど、精神と魂はこうして受け継がれる。(2006年2月読了)
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ようやく読めた。図書館万歳。
国書刊行会の編集者だった彼女がウェブで綴っていた膨大な読書日記と思考の軌跡の数々。
書評読むたびに、(あたりまえだけど)作家だからか読書量すごいし聞いたことない作家がずらりと並ぶけど、二階堂さんの書評は質、量ともに群を抜いている。私はフェミニストではないから共感できない部分もあったけど、自分があまりにも自分らしいと感じる避けて読まない作家の本をたくさん読まれていて、揺さぶられた。(私はあまりにも私らしいと思うものはなかなか読まない)
全開な人だったんだな、という印象。
あけっぴろげではないけど、自分と物語にたいして全開な人。
40代50代になった彼女の書評を読みたかった。
彼女の青山正明さんに対する言葉をそのまま借りるなら、「死ぬ瞬間幸福に飛べたのならよいのだけれど。」
図書館派というのもなんだかうれしい。
そりゃ、この読書量じゃ全部買うのは無理か。 -
とても深い思索の糸に絡めとられてしまいそうに、なりました。
生きていることの方が、死ぬよりも苦しいっていうことも、あるのかもしれないですね。死んでからのことは感じられないから、比較の仕様がありませんけれど。
読んでいる最中、何度も何度も本も目も閉じて自分の思索の糸を辿ってしまいます。残酷なまでに増殖し続ける書物の世界に、たゆたいたい、そう感じさせられました。 -
自分の好きな作家についての評文が載っているらしい、という事を知り手に取った。
読み終えて既読、未読の本も含め、この方と自分は割と読書傾向が似ているらしい事が分かり、紹介された本の数々に改めて思いをはせると共に、その夭折を残念に思った。
自分自身の感性をどうしても変えることができなかった故の結果だろうが……身の回りの好きなもの達を次々語る楽しげな口調が次第に変質していく日記文はとても痛ましく、結末が悲しい。 -
どうしたらいいんだろう。
自分の恋人が死に瀕している。
気休めの言葉では引き戻せない。
自分より智に優れた人に以前より惹かれている。
どうしたらいいんだろう。、 -
自分の力量不足を痛感しました。哲学や宗教の話はどうにもちんぷんかんぷん。それでもグイグイ貪るように読めたのは、二階堂奥歯さんのモノの見方が好きで、奥歯さんが紡ぐ物語が好きだからだと思う。
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化粧品や洋服などを愛する普通の女の子でありながら、本当に多くの本を読んでいた二階堂奥歯の日記。著者がもし今も生きていたなら、今はどんな本を読んでいるのか知りたかった。
普段の自分の読書量がいかに少ないか恥ずかしくなるほどの膨大な本の数と引用に圧倒される。後半の、死にたいという感情と引用を書き連ねた転がり落ちるような展開は読んでいると渦に飲み込まれるかのような気持ちだった。
著者に宛てた雪雪さんの文章も良かった。
この本を持ち歩いていると、心強い思いがした。
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