教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために

著者 :
  • ポプラ社
3.67
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本棚登録 : 345
感想 : 70
  • Amazon.co.jp ・本 (138ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591095942

作品紹介・あらすじ

「Iの母親は主婦売春しています」と画像つきでばらまかれる嘘メール「汚い」と言われ続けて毎日必死に身体を洗う子どもの自己臭恐怖「退屈だから」といじめをエスカレートさせていく集団ヒステリー…子どもの世界で、いったい何が起こっているのか?地獄の心理ゲームと化した「いじめ」の正体を示しいま、大人がなすべきことを具体的に、ズバリ提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 教室の悪魔 見えない「いじめ」を解決するために。山脇由貴子先生の著書。いじめを見抜けない教師や保護者は教師失格で保護者失格と上から目線で非難することは簡単だけれど、教師や保護者も残酷ないじめがおこなわれていることをそんなに簡単に見抜けないのがいじめ問題の現実。いじめの加害者になることもいじめの被害者になることもないような社会や学校にするのは簡単ではないけれど、いじめ問題を見て見ぬふりするような無責任な教師や保護者を1人でも減らすことが問題解決の第一歩。

  • 今、小学校教員の免許を取るために学習している。やはり、現場は酷い。
    教員として、もっと現場を知り、現場に適した指導ができるように学んでいきたい。
    親として、教員として、様々な立場で誰も傷付かず、そしてすべての人間が学ぶことができる場を教育現場の人間として作っていきたい。

  • いじめのリアルな実態が生々しく描かれ、イメージしながら読むことができた。
    一度学校休ませるべきである。行かなくていいと伝える。親はすぐ乗り込んで行ってはいけない。責任追及といじめを根絶することは別で扱う。子どもが語るまで無理に聞き出さない。話し出したら丸ごと事実として聞く。いじめられた側にも原因があるとは考えない。原因は、ない。学校、保護者全体を巻き込み、話し合いは事実確認ではなく、事実として伝えるというスタンスをとる。被害者と加害者の意識はそもそも違うので調査しても意味がない。などなど具体的な対策も書かれてあり、今後の役に立ちそうと思った。

  • いじめの具体的な手立てを知ることができた。被害者のサインを見逃さないようにしたい。

  • 「いじめがまかり通る社会が作られると、被害者か加害者かどちらかでいなければならない」事実やその対策が淡々と描かれていて分かりやすい。読んでいて悲しくなった。

  • もしもわが子がいじめに巻き込まれたら、、、
    必ずこの本を読み返そうと思う。

  • 第4章「いじめ」を解決するための実践ルール
    第5章いじめに気づくチェックリスト
    がいい

  • 我が子には加害者にも被害者にもなって欲しくない‼万が一のバイブルになりそうな本

  • 90年前後からいじめの質が変わってきたような感覚はあった。それまでのいじめは浮いた存在、変わった存在にちょっかいを出していたのが次第にエスカレートして・・・という感じだったのが、その頃のいじめはターゲットから不良=暴力団予備軍が金銭を収集するシステムになったのでは、などと想像していたが、実態はそれ以上に悪化していたようだ。

    いじめの原因が「外部の」悪に由来するのなら、警察を介入させてでも元凶を排除すればよいが、一人の被害者以外が全員加害者で、加害者に罪悪感がないのであれば原因を除去しようがない。本書ではいじめを「感染していない」者が殺される疫病と表現していたが、決して誇張ではない。

    子供の社会が大人社会の歪みを写しているというのであれば、大人社会に蔓延している歪みとは、戦場の心理状態にほかならない。ある意味、銃弾に当たれば「終わり」が来る実際の戦場より性質の悪い、延々と続く競争と消耗と無感覚がもたらす大人の闇が子供に広がっている。

    「弱い者たちが夕暮れ、さらに弱いものを叩く」
    ...30年前の歌だが、懐かしい気持ちになれない。

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    「3月のライオン」を読んだ。泣いた。

  • 市立図書館で読みました。
    いじめは、始まったら止めることができない恐ろしさを改めて思いました。
    第一章の話は、苦しい中でも解決に向かった素晴らしい事例でした。

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