チャーリーとの旅

制作 : John Steinbeck  竹内 真 
  • ポプラ社
4.00
  • (15)
  • (21)
  • (13)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 143
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591097267

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 4

  • 時代は少し違うけど,当時のアメリカでの黒人差別の現実にぞっとした。

  • 「チャーリーとの旅」ジョン・スタインベック著・竹内真訳、ポブラ社、2007.03.05
    446p ¥1,890 C0098 (2018.03.05読了)(2018.02.22借入)
    以下は読書メモです。
    『チャーリーとの旅』を読んでいます。
    出版されたころからいつか読んでみたいと思っていました。丁度図書館にあったので、この機会に読んでしまうことにしました。(翻訳が出版されたのは、1964年、弘文堂、大前正臣 訳、です。)
    スタインベックの、アメリカ国内旅行記です。1960年に、トラックの荷台にキャビンをつけてもらって、寝泊りと生活が可能なものにしてもらいました。車の名前は、ロシナンテ号。(本が出版されたのは、1962年です。)
    チャーリーという老犬を連れて出発しました。チャーリーは話し相手であり、人とコミュニケーションをとるときの媒介役です。58歳の男が、一人でいても話しかけにくいけど、犬が一緒だと話しかけやすくなります。僕が散歩していても、犬連れの人とは、挨拶しやすいと感じています。
    カナダ国境では、ジャガイモの収穫時期で、多くのカナダ人が家族連れで出稼ぎに来ていました。(フランス系カナダ人をカルナック人と呼ぶ。)(102頁)
    五大湖周辺では、いったんカナダに入国して、アメリカに戻ろうと計画したら、カナダの税関で犬の予防注射の証明書の提示を求められました。証明書がないと、カナダに入ることができてもアメリカに戻れないと言われました。スタインベックは、証明書を持っていなかったので、入国をあきらめざるを得ませんでした。
    ユーモアのあるエピソードが結構あるので楽しめます。150頁ほど読み終わりました。
    洗濯は、ゴミバケツに水と洗剤と洗濯物を入れて、車の荷台にぶら下げておくと、車の移動でよく攪拌されて、きれいに汚れが落ちることがわかったので、旅行の間中そのようにしていた。

    読み終わりました。
    いろいろトラブルもあったようです。雨でぬかるんだ道路で、後輪がパンクしました。スペアタイヤに付け替えたのですが、もう一方の後輪を見ると、タイヤがすり減りチューブがむき出しになり危うい状態です、たどり着いたガソリンスタンドで、交換するタイヤがないか尋ねたら、トラックのタイヤはありませんでした。取り寄せるには、三日ぐらいかかるということです。困っていると、…。
    ガソリンスタンドのおじさんは、電話をかけまくってタイヤを探してくれました。本人は、給油の仕事があり動けないので、弟に頼んで取ってきてもらい替えてくれました。見かけは怖い(凶悪顔)オジサンだったけど、見かけによらず親切だった。
    老犬のチャーリーが前立腺炎になり排尿できず、おなかが膨れて熱も上がった状態になりました。手持ちの睡眠薬を飲ませれば、筋肉が緩み排尿できるかと考えて試してみました。何とか排尿できて熱も下がりました。その後、獣医に見てもらいましたが、やぶで…。
    テキサス人気質についてあれこれ書いています。お金持ちになると牧場を買うのだそうです。牧場をもってそこで暮らすというのが、夢なのでしょう。
    南部の小学校で、白人のみが通っていたところに、黒人の生徒が二人通い始めたことに抗議する白人の母親たちの話が話題になっていた時期で、スタインベックは、現場へ見に行っています。母親たちのひどい言動にあきれています。スタインベックに人種偏見はないようです。
    日本の県の名前が出てくれば、日本列島のなかでの位置が大体わかりますが、アメリカの州の名前が出てきても皆目見当が付きません。この本には、アメリカの地図が載っていないので位置関係がわからないまま読んでしまいました。最後のほうは、少しネットで調べながら読んだのですが、もっと最初のほうから調べながら読めばよかったな、と反省しています。
    期待以上に面白く読めました。

    <旅の順路>
    ロングアイランド東端(サグ・ハーバー)、シェルター島、グリーンポート、コネチカット州、マサチューセッツ州、ヴァーモント州、ニューハンプシャー州、メイン州、ニューハンプシャー州、ヴァーモント州、ニューヨーク州、ペンシルヴァニア州、オハイオ州、ミシガン州、イリノイ州、ウィスコンシン州、ミネソタ州、ノースダコタ州、モンタナ州、イエローストーン国立公園、アイダホ州、オレゴン州、カリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、テキサス州、ヴァージニア州、ウェストヴァージニア州、ペンシルベニア州、ニュージャージー州、

    【目次】
    旅立ちの前に
    東部から中西部へ
    1 旅立ちの決意といくつかの出会い
    2 ニューイングランド地方を北へ
    3 メインの団欒、ヴァーモントの業火、ニューヨークの道案内
    4 ナイアガラ・国境での押し問答
    5 中西部の新時代
    大分水嶺と西部
    1 シカゴの再会
    2 イリノイ、ウィスコンシン、ミネソタ・秩序と混乱
    3 ミネソタからノースダコタ・思索と芝居
    4 バッドランドとグッドランド
    5 モンタナへの恋
    6 イエローストーン国立公園の伏魔殿
    7 ロッキー山脈と太平洋
    8 アメリカ杉とチャーリー
    9 巨木と人類
    10 カリフォルニア州サリーナス・故郷の変貌
    11 モントレーからサリーナスを見渡して
    12 モハーヴィー砂漠での思索
    13 南西部での再出発
    テキサス州と南部、そして家路
    1 テキサスの姿
    2 恐れていた南部へ
    3 ニューオーリンズのチアリーダー
    4 ミシシッピ河を越えて
    5 旅の終わり

    ●旅(12頁)
    人が旅に出るのではなく、旅が人を連れ出すのだ。
    旅は結婚に似ている。コントロールしようというのが間違いのもとなのだ。
    ●ハンター(89頁)
    我々の祖先は天使と闘ったヤコブのようにこの大陸と闘い、勝利した。この遠からぬ先祖たちから、我々は多くの精神的傾向を受け継いでいる。その一つに、アメリカ人はみんな生まれながらのハンターだという信念がある。
    ●新世代のアメリカ人(114頁)
    小さな町が衰えて消えていく中、新世代のアメリカ人が人生をかけて愛しているものと言えば、交通渋滞の道路、スモッグまみれの空、工場からの酸性ガスによる息苦しさ、タイヤの軋む騒音、ひしめき合って建つ家々といったものである。
    ●方言の消失(169頁)
    方言は消えつつあるらしい、なくなったのではない。なくなりつつあるのだ。40年にわたるラジオ放送と20年にわたるテレビ放送の影響に間違いなかろう。マスコミがゆっくりと確実に地方色というものを破壊しているに決まっている。
    ●木こり(174頁)
    「木こりは売春宿で木を切り、森で女を抱く」
    ●旅行の目的(257頁)
    アメリカ人は何かを見るためではなく、後になって話題にするために旅行に出るのだ。
    ●アメリカ人(334頁)
    先祖がイギリス系であれアイルランド系であれイタリア系であれユダヤ系であれドイツ系であれポーランド系であれ、本質的にアメリカ人なのだ。
    中国系のカリフォルニア人、アイリッシュ系のボストン人、ドイツ系のウィンスコンシン人、そしてアラバマ州の黒人の間には、相違点よりも共通点が目立つのである。
    ●牧場を買う(367頁)
    もしもテキサス男が石油や政府相手の商売、化学製品や食品の卸売りなどで財を築いたとなると、彼が最初にするのは牧場を買うことである。できるだけ大きな牧場を買い、牛を放牧するのだ。

    ☆関連図書(既読)
    「二十日鼠と人間」スタインベック著・大門一男訳、新潮文庫、1953.10.10(1937年)
    「赤い小馬」ジョン・スタインベック著・西川正身訳、新潮文庫、1955.08.26
    「怒りの葡萄(上)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.09.10(1939年)
    「怒りの葡萄(中)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.09.20
    「怒りの葡萄(下)」スタインベック著・石一郎訳、角川文庫、1956.11.05
    「真珠」スタインベック著・大門一男訳、角川文庫、1957.08.15(1947年)
    「エデンの東(1)」ジョン・スタインベック著・野崎孝訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「エデンの東(2)」ジョン・スタインベック著・大橋健三郎訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「エデンの東(3)」ジョン・スタインベック著・大橋健三郎訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「エデンの東(4)」ジョン・スタインベック著・野崎孝訳、ハヤカワ文庫、1972.01.31
    「愛と死と反逆と」草鹿宏著、集英社文庫、1977.09.20
    (2018年3月7日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    自分はどれだけ祖国の実情を知っているだろう―そんな疑問にとりつかれた作家スタインベックは、特注キャンピングカーに愛犬チャーリーを乗せ、アメリカ一周の旅に出た。人生の哀歓と自然の美しさに彩られた旅は、まるで人生そのもののように浮沈を繰り返しながら進んでいく。孤独とともに16000キロを走り抜けた4ヶ月。いまなお世界中の読者に愛される、旅文学の傑作。

  • スタインベックが58歳にしてアメリカを知るため旅に出る。一匹の犬、チャーリーを連れて。

    うーん、オレも58歳になったら旅に出よう。

  • 『怒りの葡萄』などで知られるスタインベックによる旅行記。58歳にしてなお、「旅に出たい!!」という欲求を持ち続けた筆者が広大なアメリカを、ロシナンテ号(車)、チャーリー(犬)と共に旅する。


    メイン州はアメリカ北東でカナダとの国境にあるが、スケールの大きい厳しい自然。アメリカに行ったらメイン州に行きたい。この本で知ったのだが、メイン州はジャガイモの産地だとか。スタインベックは、カナダから収穫作業にやってくる季節労働者と触れ合い、素晴らしい時間を過ごし、別れる。『怒りの葡萄』も農場労働者の物語だ。スタインベックには、季節労働者に対する親近感があるのだろう。


    ちょくちょく、チャーリー(プードル)との触れ合いがあり、犬の生態に関するスタインベックの興味深い意見が書かれている。
    「チャーリーは人間ではない。彼は犬であり、犬であることが好きなのだ。彼は自分を一流の犬だと思っていて、二流の人間になりたいなどとは思っていない」など。
    他にもあるが、うまく本文が見つからない。


    アメリカとは何だろう、変わりゆく国、街。58歳の作家が旅をしながら考察する。アメリカとは、何だろう。1960年から50年以上過ぎたが、今のアメリカをスタインベックが見たらどう感じるだろうか?

  • 「エデンの東」などで有名なスタインベックが、58歳で愛犬とともにトラックでアメリカ一周の旅をします。その時の体験を書いた作品が本書です。スタインベックは享年66。この旅から10年足らずの間に亡くなってます。

    元々旅好きで、様々な旅を楽しんでいるスタインベックは、今回も突如アメリカをもっと知りたいと思い立ち、旅の準備を始めます。ピックアップトレーラーに住居スペースをつけ、荷物を積み込み、念入りに旅の準備をしてから出発。フランス生まれの愛犬チャーリー(本名シャルル)を伴った旅の描写はさすが作家、機知に富んだ文章は面白いし楽しめます。
    旅といっても、トレーラーパークに泊まったりモーテルも利用するし、過酷な旅ではありません。奥さんも途中で来てもらって豪華なホテルに泊まったり、南部の富豪の家に奥さんとともに呼ばれたりします。しかし途中でタイヤがパンクした時は、凶悪犯のような顔をしたガソリンスタンドの店主に親切にしてもらい、感謝しまくったりもしています。
    作家ということを除けば、ごく普通の旅なれたおじさんぐらいな感じです。
    しかし作家であり「アメリカとアメリカ人」などアメリカ人論を書いているスタインベックなだけあって、通りすがりの人々との会話や風景から様々なことを思索します。
    最後にスタインベックが体験する「チアリーダーズ事件」では、アメリカが50年以上前に体験した人種差別の問題について語られていて、日本人としては興味深い部分です。
    旅文学としての面白さは十分にありますが、やはりスタインベックの著作をどれか読んでおいた方がいいと思います。

  • サクッと、読めたが、それだけ。

  • Jスタインベックのアメリカ横断旅行記。
    愛犬プードル・チャーリーと一緒に、キャンピングカーで約4ヶ月旅をした記録です。
    淡々とした紀行文と言うか。とにかく旅をしたくなります。
    行く先々で出会う人がみんな、旅をしている彼を羨むんだけど、その気持ちよく解る。
    スタインベックは根っからの旅人ではなくて、根は定住の人なのでしょう。冒頭の出発までの流れの部分、彼が憧れてやまない旅に出るワクワク感と不安でこちらもドキドキしました。そこが一番良かったな。すごくうらやましい。旅に出たくなる一作。
    あとプードルのチャーリーがとてもキュート!最高の旅の相棒だと思います。

  • スタインベックにしては、ありきたりの旅行記と思った。もう少し、貧困層の白人の生活を深く取り上げても良かった。でも、限られた旅行では難しいかもしれないが、
    また、本人は、人種差別を嫌っているが、本人自身が人種差別をしていることに気が付いていない。彼が言うアメリカ人の中にイタリア人、イギリス人、アイルランド人が入っているが、黒人は入っていない。また、黒人が自分が知っている黒人のように優秀ならば、認められると書かれているが、優秀でない白人もいるし、また、それほど、優秀でない黒人も同じように人権、権利が認められると思う。普通の人であっても、彼は、オールディーズのように人種差別が認識されない時代を多く過ごしてきた人で、そのような問題を認識しないで、アメリカとアメリカ人を考えようとしても、それは、難しいと思う。このときは、公民権運動がまさに興隆する時期で、まさにアメリカが自分の人種差別、黒人、ヒスパニック、東洋人、同性愛問題への扉が開かれ始めて、新しい時代に踏み出すまさにその前のアメリカであった。

  • お風呂でのんびり読んだ。
    チャーリーがgentlemanならぬgentledog。
    「アメリカ」を眺めるスタインベックとチャーリーの冷ややかな視線。

全26件中 1 - 10件を表示

ジョン・スタインベックの作品

チャーリーとの旅を本棚に登録しているひと

ツイートする