妙なる技の乙女たち

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 274
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591101841

感想・レビュー・書評

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  • SF×お仕事系×妙齢の女性な短編集となります、
    青い表紙が印象的で、図書館で出会いました。

    舞台は近未来、シンガポール沖のリンガ諸島。
    軌道エレベーターの設置に伴い、宇宙への最前線となったとの設定。

    物語は全てで7編、主人公はすべて異なりますが、

     ・岐路に立つ下働き社員
     ・法的なグレーゾーン下で社員を抱える社長
     ・船上タクシーの艦長
     ・独立心の強いアーティスト
     ・経歴詐称で起動エレベーターに潜り込んだアテンダント
     ・現地に根付こうとしている保育士
     ・宇宙のあり様を変えたいと願う事務社員

    共通しているのは、働く女性であるという点と、
    そして、皆さん魅力的で、前向きであるとの点でしょうか。

    ちなみにいくつかの話は、ちょっとだけクロスもしています。

    ふと思ったのは、新海さんの手による映像化が観たいな、と。
    軌道エレベーターとか、メガフロートとか、妄想です、エエ。

  • SF作家、小川 一水のオムニバス。
    二本、三本と読み進めるうち、小川 一水作品の面白さがわかってきた。
    他のSF作品を以前に読んだけれど、こっちのほうが入り込みやすかった。
    「働く女」がベースにあるからかな?

    2050年、南の島に「宇宙エレベーター」が建設される。
    宇宙にまつわる産業都市となった南の島で働く、様々な職種の女性たち。
    宇宙工業デザイナー・船タクシードライバー・宇宙キャビンアテンダント
    機械彫刻家・リゾート開発の社長・研究者・・・・・・
    戦うように働く乙女たちの姿を、SF世界の中で描いた物語。

    どれも仕事への価値観や取り組み方の違いがあって、
    でも情熱は同じように燃え上がっていて、
    気持よく楽しくよめる種類の本でした。

    宇宙と南の島のギャップ、
    壮大な発展工業都市と労働者の身近な悩み、
    そういう設定のつけかたが、面白さに繋がっていて、
    久々にテンプレじゃないギャップ感を味わえたなーと思った。

  • 25:軌道エレベータを抱く町・リンガと宇宙を含めたその周辺で働く女性たちの物語。短編連作という形式かつ、登場人物たちがみなさばけた性格で嫌味がないのでとても読みやすいです。その分、少しあっさりしすぎてるかなと思う面もあるのですが、ソフトでとっつきやすいSF作品です。一話めと最終話が好きだなあ。大石まさるさんとか、プラネテスとかがお好きな方はぜひ。

  • 読後、SFだった事に気付く。だから、取っつきやすかったのか?技あり乙女達の「達成感」とかが、小気味よかった。現実を目の当たりにされたら、あり得んだろうで終わっただろうと。

  • 読後感はよいです。
    ちょっとご都合主義ではありますが。
    設定の良さはさすが小川一水さん。

  • 短編集。様々な手に職を持つ女性のお話。
    なんで視点を女性にあわせたのか、意図がよくわからなかった。
    ただ、天冥の標シリーズの基となるような設定がちらほらあり、
    作者のSF感が感じられる。

  • タイトルが気になったので借りた。近未来SFなのだろうか。眠たくて眠たくて仕方なかった。私には合わなかったようだ。残念。2011/425

  • 時は近未来2050年。赤道直下の宇宙産業都市リンガには、ひたむきに働く女の子たちがいた。宇宙服のデザインに挑む京野歩、月と地球を結ぶ軌道エレベーターに乗務する犬井麦穂…。窮地に立たされても夢とスキルとプライドで乗り切る彼女たちのお仕事オムニバスストーリー。

    --------------------
    「天上のデザイナー」「港のタクシー艇長」「楽園の島、売ります」「セハット・デイケア保育日誌」「Life me to the Moon」「あなたに捧げる、この腕を」「the Lifestyles Of Human-beings At Space」七編からなる女性たちの物語。

    この人の作品は初めて手にしたが、ブクログの読みたい本リストを参考にして立ち寄った本棚で見つけ、タイトルが気になって借りた本(探していた本はなかった)。
    直前に読んだのが癖のある三津田さんの作品だったせいか、ライトノベル風な文体が最初は読みづらかった。けど、それもすぐに慣れて、あっという間に世界観に引き込まれた。
    工業デザイナー、水上タクシーの船長、リゾート開発企業の社長、保育士、宇宙旅客船のアテンダント、前衛彫刻家(?)、安定を求める事務員。様々な女性たちが、リンガ島という一つの都市で自分の仕事に誇りを持ち、トラブルを切り抜けていく。彼女たちが持つその誇りというか、向上心というか、冒険心が読んでいてあまりに眩かった。

    それぞれの物語は独立しているけども、「あなたに捧げる、この腕を」に「天上のデザイナー」のその後の姿が描かれている。今も果敢に戦い、成功している姿は、本当にかっこいい。
    作中で「あなたに……」の主人公の恋人への姿勢に対して『私なんか、あれが相手よ? 年下で生活力がなくて異教徒で亡命者なのよ』と吐き捨てる。背後に本人がいるというのに。でも、当の本人はそれが聞こえてもにこにこと受け入れるんだろうなあ、と頬が緩んでしまった。

    オムニバスなので他の作品と雰囲気が違うのかも知れないが、この人の作品はもっと読んでみたい。

  • 自分の好きな本を一冊だけ、と言われたら、媒体が何であろうともこれを挙げるだろう。
    私を自称SF読みにした本。
    普段は再読しない派だけど、これは何度読み返してもそのたびにまた好きになる。
    多分これからもときどき助けてもらうであろう本。

  • 近未来の働く女性のはなし宇宙服デザインのはなしはいろいろなるほど、と思うところあり。

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著者プロフィール

小川 一水(おがわ いっすい)
1975年生まれ。岐阜県出身。男性。1993年、17歳で応募した第3回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞に、「リトルスター」で佳作入選。1997年、『まずは一報ポプラパレスより』で作家デビュー。
2004年、 『第六大陸』で第35回星雲賞日本長編部門を受賞。2006年、 『老ヴォールの惑星』に収録されている「漂った男」で第37回星雲賞日本短編部門を受賞。 『老ヴォールの惑星』は「このSFが読みたい!」ベストSF2005国内編で1位にも選ばれた。2011年、「アリスマ王の愛した魔物」で第42回星雲賞日本短編部門を受賞。2014年に『コロロギ岳から木星トロヤへ』で第45回星雲賞・日本長編部門賞を受賞。

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