- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591103852
作品紹介・あらすじ
話題のニューハーフモデル、初のエッセイ!生まれたときは男の子、今は現役女子大生!心は女の子なのに、身体は男の子として生まれてしまった著者が、家族との絶縁、恋の苦悩、社会的偏見、命がけの手術…さまざまな困難と向き合い、「女の子」として人生を再スタートさせるまで。
感想・レビュー・書評
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あー……。
差別の形かもしれないな、と思った。
当事者から見ると考えられないほど無神経な質問にさらされている。それの悪意の有無なんて問題じゃない。さらに言うなれば、それが起こる頻度は、時折、ではなく、常に、なのだ。
世界を大きく2つに分ける性別という根幹に依るが故に、常識の壁は厚い。
ただ、当たり前に生きる為に、心を強く持たねばならない。
在るだけである、と言うことは当たり前では無い。
しかしながら。
これより困難は小さいかもしれないけれど、人間であるという以上の扱いにおいては、誰にでもソレは起こりうる。そして自分が差別をする側になもなっているのだろう。
されることには敏感だけれど、することには鈍感になる、という恐ろしさを知る本である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
授業のレポートの参考文献として読んだ本。
これの前に読んだのが上川あやさんの新書だったから最初は文章のギャップに戸惑いました(笑)
でもこちらのほうが学生時代の苦しみや戸惑い、親のことについてストレートに伝わってきますね。こちらが精神的葛藤なら上川さんのは社会的困難を知ったように思います。
合わせて読みたい作品です。
性転換手術について詳しく書かれていますが、なじみのない単語や難しい単語がでてくるので内容は理解できなくてもその手術の大変さは伝わってきました。
まさか死ぬ可能性もあるなんて。
医療は進歩しても人間の体を変えるってまだまだ難しいんですね。
しかも寿命が縮むかもしれないとか、リスクは大きいのですね。知りませんでした。
親の苦しみも本文から読み取れました。性同一性障害の方目線の本はありますが親目線の本はないのでしょうか。 -
頭が悪すぎて何を言っているのか分からなかった。
情報に飢えていた頃にこの本を手にとって内容の幼稚さに絶望した。トランスジェンダーが嫌いになった数ある理由の一つ。 -
椿姫 彩菜の自伝的なやーつ。
彼女が書いている「男子校」は、僕が小中高と12年通った学校だ。つまりこの人は僕の学校の後輩。
子どものころから心と体の性の不一致に苦しんでいた彼女は、この男子校では理解ある仲間に恵まれて… というあらすじは以前から(リアルにも)聞いていた。
あの学校がいちばん理解者に恵まれていて幸せだったという話は、卒業生の一人として「まぁ、そうだろうなぁ…」と思うし、同輩みな同様の感想だ。いまでこそLGBTとかダイバーシティというキーワードで採り上げられるようになってきたものごとは、自由なあの学校に通った仲間なら「いまさら」すぎる体感だし、わざわざ課題として扱わなければならない現状は、都会育ちの人間にとっての部落差別云々同様、ダサすぎる。
ただ、暁星を出て大学に入ったら差別に直面して辛かった、という話は、実際に読んでみると、大学(青学)が差別的でダサいというより、男子校から初めてリアル女子たちが息づくコミュニティに入ってみて、リアルは想定外にリアルだった、という感じのことであった。とはいえ、ダイバーシティの薄い人間クラスタに一定のダサさがあるのは間違いない。
彼女は学業でも優等生だったと聞いていたが、本の文章は割とアメブロ的だった。ここはTPOというやつかもしれない。でも、冒頭、さまざまなこれまでの軋轢を乗り越えて、「ママ」に「女の子としての名前をください」と訴える話は、深く重みがある。
このひとのことを思い出して本を読んだきっかけは、
話の舞台の一部でもあり、母校でもある九段の暁星学園では、昨年に歴史ある講堂の取り壊し記念式典があって、僕のところにも案内状が来ていた。
案内状には「私と音楽」「私と映画」「私と歌舞伎」「私とコメディ」みたいな各種テーマで、各界卒業生たちの講演予定が並んでいたのだが、たしか最後の講演が「私と暁星」で、それが椿姫彩菜のトークになっていた。
創立以来128年の男子校の、78年の歴史を持つ講堂の記念式典というオフィシャルな催しで、締めのトリに彼女をきちんともってくる母校とOBたちの懐というか心意気に、あぁ、僕はいい学校を出たんだなぁと改めて感激した。
なんといっても、男子校の式典において、彼女は紅一点だしね。 -
.。oOo。.。oOo 企画展示 oOo。.。oOo。.
ジェンダーってなンダー?
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性同一性障害と診断されたのち、適合手術を受け、女性としての人生を再スタートした著者が、心とは異なる性別の体を持つことへの葛藤や、周囲との関係を軸に、その半生を本にしたためる。
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本屋の売り出しコーナーでみかけたかわいい表紙(って、じつは女性ではなかったのですが。。)でつられて立ち読み。。
ところが、、この方は、すごい苦労されて、自身の性転換と戸籍名の変更について、素直に書かれています。
興味本位で、手に取ったのですが、たいへん失礼しました。 -
三葛館With T||493.74||性同一性障害
2008年にベストセラーとなった椿姫彩菜さんの自叙伝。
文章は終始読みやすく、引き込まれながら一気に読めてしまいます。
性同一性障害のことについてもとてもよく分かる内容で、性同一性障害による親との衝突、差別、自身の苦悩や葛藤、命懸けで挑んだ性転換手術の体験などがリアルに書かれていて、心と体のギャップを抱えながら生きることがどれだけ苦しく大変なのかを深く実感できます。
読み進めていくうち、どんなに苦しい時も自分に出来ることをしていこうと真っ直ぐでひたむきに生きる著者の姿に深く感動を覚え、性同一性障害で苦しむ多くの人たちを心から応援したくなります。
また、そのような人たちが暮らしやすい社会になることや、少しでも多くの理解者が増えることを願ってやみません。
(かき)
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=52592 -
性転換手術ははたからに見てこわそうだし、デメリットが多いと思うが、それ以上に性を転換するメリットがあるということか。
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むー。複雑な気分。
この人、典型的なGIDって言ってもいい人だなあと思って。
でも、逆にこういう人から見たら、外見が全然女らしくないわたしなんか生物学的に女であるってだけで女なんだから、羨ましいって思うだろうし、「なんで女なのに女らしくしないの?」とか言われそうだ。
っていうか、わたしが「女であるってことは、わたしにとっては記号くらいの意味でしかない」って言ったら、傷つくだろうな。。
逆にわたしは「女だから女らしくして当然」っていう雰囲気ムンムンのこの本、仕方ないかも知れないけど「うへー」って思っちゃうんだよね、、 -
きちんと性同一性障害について考えたこともなかったから、そんな気持ちだったんだ、と思うことばかりだった。
男子校で最初疎まれていたのに、自分の場所を確立していくところが素晴らしかった。
私はこの本を読まないでそういう人に会った時に、もしかしたら大学の人と同じようになんとなくフェイドアウトしてしまっていたと思う。
でも、そんなことで近づくのを辞めないで欲しいだろうな。とか、手術にはそんな命の危険があるんだ、とか色々なことを教わった。さらっと読みやすい文体だけど、勉強になることがたくさんあった。