空気のトリセツ

著者 :
  • ポプラ社
3.09
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591104309

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと古い本だけど、言わんとしていることは伝わってきた。

    会社の施策など、社会が生み出す空気にマッチしているかどうか、社会的に受け入れられるものなのか、完全に読んで行動することはできないけど、意識してみることはできるかな。

  • 「KY」なんて言葉今となっては死語に近いのかもしれないけど日本人にとって「空気を読む」「場の空気を感じる」というのは古くからある感覚です。

    この本ではそんな空気との付き合い方のヒントがちりばめられています。

    なかなか面白かったです。

  • 読みやすいけど、つかみどころはないような。

  • 空気

    空気ってある。
    空気の影響ってある。

    納得。

    •場の空気を暖めることで自分の意見が独りよがりにならない。
    •大多数はカリスマに従いたい特性。
    •人は新しいものに最初は反発するが、次第に気付いたら、慣れているもの。人の噂も75日。プルトップの缶。

  • p35
    空気のたった1つの弱点。時間が経てば、消えること。
    アメリカ大統領選挙が長いのは、一時の空気に流されて自国の大統領を選ばないためのアメリカの自己防衛策である。

    p40
    そう、相手の意見に反目するのではなく、同意する。声を荒げるのではなく、フレドリーに接する。そうすることで相手の懐深くに入り込め、空気を変えられるのである。

    p42
    凪とは、誰も発言しない無風状態のこと。どんな紛糾している会議でも、必ずどこかで凪が訪れる。その一瞬のタイミングを逃さず、あの温厚な紳士のようにスーッと皆の懐に深く侵入する。そして、会議の空気を変えるのだ。

    p48
    相手に話を伝えたいのなら、まずは場の空気の温度を読むこと。
    それで温度が低ければ、最初は無駄話から入って徐々に空気を暖めていく。

    p59
    会社では皆が知っている話でも、公にしていいのは2割程度だといわれる。あとの8割はいわゆるタブー話である。

    p67 芸能界で中山秀征が生き残ってる理由
    聞くところによると、彼は業界内での評判がとてもいいらしい。プロデューサーや放送作家といった裏方さんをはじめ、同業種のタレントたちからの信頼もとても厚い。
    実は、彼は極めて体育会系な空気を持つ男なのだ。それも半端なく。楽屋に入ると先輩芸能人への挨拶は欠かさないし、仲間内で集まりがあると可能な限り駆けつける。舞台の初日には必ず花を贈り、誕生日のプレゼントも欠かさない。後輩との飲み会ではお金を置いて途中で帰る――そう、まさに気配りの男。

    p130
    現在、アメリカではドーム球場が減少している。なぜ?
    89年に公開された映画『フィールド・オブ・ドリームス』の影響である。
    あの映画をきっかけに、古きよき時代の野球場を求める世論が沸き起こったのだ。野球とは本来、選手は天然芝の上でプレーし、観客は青空の下で観戦するものではないか――。
    そう、太陽の下の空気。
    以来、アメリカではデーゲームの比率が増え、ドーム球場を本拠地にしていた球団は続々とクラシカルな野球場へと移転していった。2000年にはヒューストン・アストロまで本拠地を天然芝のミニッツ・メイド・パークへと移転している。

    p156
    「流行語というのは早ければ3ヶ月、遅くとも半年で消えるものです」

    p161 ブログが炎上する空気
    驚くほど、愚直な態度を取ればいい。
    そもそも叩かれるのは、「あちら側の人間」と思われているからである。だったら、「こちら側の人間」と思わせればいい。
    1つ例をあげる。
    1997年11月24日。この日、東京証券取引所で山一證券の自主廃業の記者会見が行われた。この会見の最後で、野澤社長はそれまで読み上げえきた紙から目を離すと、マイクを持って突然立ち上がった。
    「みんな私たち(幹部)が悪いんであって、社員は悪くありませんから!」
    そう言って、人目もはばからず泣き崩れたのだ。

    山一が犯した罪は決して許されるものではない。
    でも、野澤社長は代々東大卒で占められてきた山一の社長の中にあって、法政大卒と傍流の人。前社長から責任を押し付けられるかたちで社長に就任した人だった。
    そういう人が、およそ大企業の社長らしからぬ愚直な態度を見せたものだから、世間の空気は野澤社長を「こちら側の人」と認識したのである。
    その証拠に、あの会見の後、旧山一の社員たちは一様に世間から温かい目で迎えられ、希望の転職を果たしている。

    気取った謝罪会見では、世間の空気は許してくれない。
    一方、号泣や方言、ボサボサ頭といった愚直なほどに格好悪い会見なら、世間の空気も許してくれるかも。こちら側の人と思ってくれるかもしれない。

    p163 ディズニーランドが叩かれなかったワケ
    TDLが「こちら側」と思われていたからである。
    TDLが、他のテーマパークや遊園地と最も違うところ。"リピート"の回数である。大体みんな平均5~6回は行っている。それだけ長く付き合っていれば、フレンドリーにもなるというもの。
    仲間内の不祥事に「まぁ、こんなこともあるさ。次からは気をつけてくれれよ」とアドバイスするような感覚だったのだ。

    p165
    空気に叩かれないコツ。
    こちら側の人間になるしかない。
    芸能人なら――そう、高田純次さんだ。

    p173 いないと寂しい営業マン
    毎日、毎日、その営業マンと同じ空気に身を置くうち、皆、彼と共振・共鳴していたのだ。知らぬ間に「なんだか憎めないヤツ」と思い始めていたのである。
    その証拠に、誰かが本当に保険を欲したある日、真っ先に声をかけられたのは、その営業マンであった。
    日参は、決して無駄足にはならない。

    p175 同窓会に惹かれる理由
    実は、人間は仕事や思想で結ばれた仲間よりも、かつで同じ空気の下で過ごしていた仲間との結びつきのほうがずっと強い。
    仕事仲間は仕事が途切れれば関係も途切れる。同じ志の仲間も気が変わればそれまでだ。だが、かつて長期間、同じ空気の下で過ごした仲間は、会えば昔の空気を取り戻す。

    その最たるものが、家族である。

    p176
    直属の上司と部下はウマが合わない。だが、一つ間を置くとウマが合う。

    p180
    直接の利害関係にある者同士は、長い間一緒にいると、必ず空気が悪化するのである。

    p186
    今、僕らの笑顔が少ないのは、ひとえに僕らが「未来は楽しい」と思っていないから。

    p192 生き残るには2度ブレイクすること

    p213
    先日、タレントの関根勤さんが言ってたんだけど、あの関根さんでも披露宴のスピーチは緊張するとか。そこで関根さんはその対策として、招待客を見のではなく、新郎新婦に向かって話しかけたところ、不思議と緊張しなかったそう。なるほど、相手が2人だと思えば、緊張もしない。

    p225
    街の空気は西へ西へと移動する。それに釣られ、人も西へ西へと移動するのである。

  • すべて空気が原因という、その空気のトリセツ。

    ・アメリカ大統領選挙を1年かけて行うのは空気を薄めるため。
    ・地上の歩行者が明るい空気を作り出す。
    ・ジャニーズのグループには必ずひとり変化球を入れる。
    ・悪い空気もそのうち消える(人のうわさも75日)

    思い当たるフシ多し。

  • まあ、そうだよね、そうゆうこともあるよね。というだけの内容だった。

    アヤパンが、一歩フジのビルに足を踏み入れたときに「ここが楽しそう」と感じたっていうエピソードには共感!
    部屋を決めるとき、学校や職場や所属チームを決めるとき、「あ、なんとなくここが好き!空気が好き!」っていうのは、とっても大事だと思う。

  • 参考にはなりましたが、偏った視点が多い気がしました。

  • ポンポンッと話が進んで行く感じで読みやすい。確かにそうかもなぁーと思うネタと、ん?そうかな?って思うネタがあったけど、空気という雰囲気というか流れみたいのをテーマに全部話が進むから面白い。

  • 社会にある問題などを、全て「くうき」のせいだという内容の本。

    空気かどうかはわからないが、時代の流れや、空間の気のようなもの、人間が発する気のようのなものはあると思う。

    そして、その気は人間が感じることができる。

    人間は太陽や明るい場所は心地がいいもので、アーケードや高架下などはなんだから陰気である。シャッター商店街は、最近になってアーケードを撤廃し活性化した例もあるとのこと。

    空気というより、時代や社会、価値観などが変わってゆく中で、それに併せて環境も変化させないと時代に取り残されてしまうということか。

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著者プロフィール

メディアプランナー。代表・草場滋。1995年「ソニー・アート・アーティスト・オーディション」入賞。1998年「フジテレビ・バラエティプランナー大賞」グランプリ。2001年より20年間、月刊誌「日経エンタテインメント!」(日経BP)にて『テレビ証券』を連載。2016年よりウェブサイト・チェリーにて『指南役のTVコンシェルジュ』を連載。ホイチョイ・プロダクションズのブレーンも務める。代表作にテレビ番組『逃走中』(フジテレビ)の企画原案、ドラマ『東京007』(フジテレビ)の脚本、映画『バブルへGO!』(馬場康夫監督)の原作協力など。著書に『タイムウォーカー~時間旅行代理店』(ダイヤモンド社)、『キミがこの本を買ったワケ』(扶桑社)、『空気のトリセツ』(ポプラ社)、『「考え方」の考え方』『テレビは余命7年』(大和書房)、『幻の1940年計画』(アスペクト)、『「朝ドラ」一人勝ちの法則』(光文社新書)など。

「2022年 『黄金の6年間 1978-1983 ~素晴らしきエンタメ青春時代~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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