([え]2-1)怪人二十面相 江戸川乱歩・少年探偵1 (ポプラ文庫クラシック)

著者 :
制作 : 平井 憲太郎 
  • ポプラ社
3.87
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本棚登録 : 653
レビュー : 86
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591106198

感想・レビュー・書評

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  • 今月の“千年読書会”の課題本ということで久々に。
    といっても、小学生以来ですから、30年ぶりくらいになるかと。

    小学生当時、図書館で片っ端から読んだ覚えがあります、
    の割には、あまり内容は覚えていませんが(汗

    でも、変幻自在の変装の名人“怪人二十面相”、
    それに対する名探偵・明智小五郎と、小林少年&少年探偵団。

    この両者のめまぐるしい攻防戦には、胸を躍らせていました。
    そうそう、小林少年の七つ道具にも憧れましたね~

    個人的には、このシリーズで深く刻まれた“怪盗”という存在が、
    ルパンシリーズ、ホームズシリーズへの扉を開いてくれました。

    人殺しはせずに、そこか憎み切れない怪盗・怪人二十面相、
    そして、全てをお見通しかのような、名探偵・明智小五郎。

    『名探偵コナン』なんかでも定番の設定ということもあるのか、
    今の時代に読んでも、古臭さを感じずにスルッと読めるなぁ、、とも。

    ちなみに子ども向けに青い鳥文庫版でも出ていたので、
    息子にも読ませてみようとあわせて購入しました。

    こちらは表紙や挿絵が今風になっているのと、
    文中の貨幣価値などに若干の手が入っているようです。

    私個人はポプラ社版の“昭和!”なタッチの方がなじみがありますが、
    最近コナンにはまっている息子、どんな反応を見せるか楽しみでもあったり。

    そうそう、国宝級の仏像とかロマノフ王朝、
    そして国立博物館、こんな存在を知ったのも、この本からでした。

    初版は1936年とのことですから、ロマノフ王朝の悲劇なんかは、
    この当時から物語の題材としてもあったのだなぁ、、なんて風にも。

    長く残る小説は、時代を映しながらも時代を超える普遍性も持っている、
    そんな要素が求められるのかなとも感じた、そんな一冊です。

  •  「うちの子、本を読まないんだけど、どうやったら本を読むようになる?」
     ここでレビューをお書きになっている方なら、一度はされたことがあると思います。

     私が本を読むようになったのは間違いなく親父の影響です。
     わが家は本に関しては割りと何でも買ってくれる家でしたし、仕事から帰ってきた親父が晩に僕らを連れて本屋に行くこともよくありました。
     もちろんそういうことも影響しているとは思います。が、僕の記憶の原風景には、リビングで寝っ転がって本を読んでいる親父の姿がありました。特に僕と弟がアニメを見ている後ろで本を読んでいたのが印象に残っています。

     親父は興味の赴くままに色々読んでいたようですが、一貫して好きだったのは推理小説でした。
     僕が小学校に上がったくらいだったと思います。あるとき、江戸川乱歩を読んでいた親父に「何読んでんの?」と聞いたら、親父はこんなことを教えてくれました。
    「この江戸川乱歩というのは、日本に推理小説を持ち込んだ一人やねん。この変な名前は、エドガー・アラン・ポーという外人の作家の名前に漢字を当てたもんなんや」
     この話が妙に頭に残っていたので、学校の図書館で江戸川乱歩の少年探偵シリーズを見つけたとき、手に取りました。
     親父に見せるつもりで持って帰ると、親父は怪人二十面相と明智小五郎の話をしてくれました。その話に興味がかき立てられ、初めて小説を読んだのが本書、というわけです。
     それから何冊か少年探偵シリーズを読んだ頃、ちょうどクリスマスの時にいつもプレゼントをくれる伯父に江戸川乱歩を読んでいる旨、手紙に書きました。すると伯父はその年のクリスマスプレゼントに、図書館にあるのと同じハードカバーの少年探偵シリーズを10冊、贈ってくれました。

     この間、書棚を整理しているとその少年探偵シリーズが出てきて、懐かしくて本書を読み返してみました。

     改めて読んでみてビックリしました。
     放送禁止用語連発じゃないですか!(笑)
     カットしようにも、話の構成上「き○がい」と「乞食」が出てこないと話が進まないので無理です。
     文庫化された際にどう修正されているのか確かめましたが、前者は「気がちがったのか」と動詞化されており(それで何ほど違うのかがよくわかりませんが…)、後者はそのままでした。確かに、そこだけルンペンないしホームレスと書き換えてあっても違和感だけが増大します。

     逆に、大人になっても相変わらずわからないのが、二十面相が来ているロシアの「ルパシカ」という服です。画像検索をかけても、だぼっとした東欧の大黒様みたいな服もあれば、オシャレなイケメン野郎のカーディガン画像が出てきたりと、余計わけがわからなくなりました。

     あと、夢中になって読んでいた小学生の頃は、少年探偵シリーズを「推理小説」だと思って読んでいましたが、全然違いますね。
     江戸川乱歩の思惑としては、日本に推理小説を根付かせるためには、まず子供に推理小説っぽい冒険小説を読ませるのが良い、という狙いで少年探偵シリーズを書いた、と聞いたことがあります。それはなるほどと思うのですが、それにしても、小説で変装をテーマにするのは、よくよく考えるとシュールです。わかるわけないじゃん!(笑)


     色々書いてきましたが、未読の方には特にご一読をオススメします。大人が読んでも充分楽しめると思いますよ。

  • 初の少年探偵団シリーズ。大人になった今読んでも、ドキドキして面白かった。二十面相も明智小五郎もやることが、凄いな。

  • 江戸川乱歩が青空文庫に登場しだしたので読んだ。
    みなさんと同様、小学校の図書館なんかで読んだのを懐かしく思いながら読めました。
    今の小学生にも、読んでほしいなぁ。

  • 少年向けの読み物であるが、とても面白かった。
    怪人二十面相は、高価な美術品や宝石ばかりを狙う変装が得意な盗賊。変装が上手なので、美術品などの所有者は、近づいてきた人物が怪人二十面相だとは気づかない。もちろん読者はその人物が怪人二十面相だと気づくのだが、登場人物らは皆、だまされていく。「ほら、やっぱりあの人が怪人二十面相だったじゃん」と誇らしげにつぶやいている。いつしか少年のような心で本を読んでいることに気づく。江戸川乱歩の書き方が、実に巧いのだ。

    それにしても、怪人二十面相の用意周到さには、つくづく感心する。

  • 難事件をあざやかに解決する名探偵・明智小五郎。そして明智の助手をつとめる、頭脳明晰で度胸も満点の小林少年。少年探偵団と一緒に明智を助けて、天才泥棒「怪人二十面相」に果敢に挑む!。

    「江戸川乱歩賞」の受賞作はほとんど読んでいるのに、肝心の江戸川乱歩の作品を活字で読んだ記憶がない。「人間椅子」など怪奇モノはマンガで読んだことがあるけど。昭和初期の雰囲気の中、名探偵vs天才泥棒の丁々発止の活劇、さすが歴史的名作だった。こうなったら「少年探偵団」も読んでみよう。

  • 少年探偵団シリーズに初挑戦。変装の達人で恐ろしく用意周到な二十面相は、悪者だけどかっこいい。行動の一手先までは予想できても、二手先三手先までは読み切れずもどかしくなる。ただ、これはやっぱり小学生くらいの時に読みたかった。明智探偵と二十面相の頭脳戦は今でも充分楽しめるけど、小林少年達の活躍ぶりは自分が子供だったらもっと楽しめた気がする。子供向けの作品にしては難しい熟語が多いので、辞書を引きながら読んだら言葉の勉強になりそう。

  • 保有状況:売却&購入日:40668&購入金額:604

  • 大人も楽しめる本

    表紙が怖くて手を出せませんでした。
    ちゃんと読んだのは大学生ぐらいの時かな。

    人間椅子というバンドが気になって、つい読みました(笑
    (そういう人って、自分だけでしょうか・・・)

    ハマります。多少突っ込みどころもあるものの、
    多少は目をつぶって

    子供の頃に読んだら、
    自分は絶対少年探偵団作ってそうです。

  •  子供の頃、毎月一冊ずつ親に買ってもらっていた「少年探偵団シリーズ」。
     ミステリ好きになっていくきっかけとして、また本が本棚に並んで行くことの喜びを与えてくれたシリーズとして忘れられない。いつの間にか処分してしまっていたが、手にとって見ると、またまたあの日のワクワク感が蘇ってくる。

     大人になってからは、江戸川乱歩の少年もの以外を読み漁るようになったが、あの世界とはまったく別な、こちらはこちらでユニークな世界観。子供が活躍する様々な小説・アニメ・マンガに影響を与えているに違いない。

著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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