([え]2-9)怪奇四十面相 江戸川乱歩・少年探偵9 (ポプラ文庫クラシック え 2-9 少年探偵)

著者 :
制作 : 成井 豊 
  • ポプラ社
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本棚登録 : 181
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591108727

感想・レビュー・書評

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  • 「江戸川乱歩」の長篇ミステリ作品『江戸川乱歩・少年探偵シリーズ(9) 怪奇四十面相』を読みました。
    『蜘蛛男 江戸川乱歩ベストセレクション(8)』に続き「江戸川乱歩」の作品です。

    -----story-------------
    何度つかまっても牢をぬけだす「怪人二十面相」。
    今度は名前を「四十面相」とあらため、どうどうと脱獄を宣言した。
    秘密をさぐるため拘置所にやってきた「明智小五郎」は、「二十面相」との面会のあと、なぜか世界劇場の楽屋へ…。
    劇場では「透明怪人」事件のしばいが、まさに上演されている最中だった。
    -----------------------

    月刊娯楽雑誌『少年』に1952年(昭和27年)に連載された「江戸川乱歩」作の少年向け推理小説シリーズの第8話目にあたる作品、、、

    「怪盗アルセーヌ・ルパン」シリーズや「名探偵シャーロック・ホームズ」シリーズと並び、小学校高学年の頃に夢中になって読んだシリーズです… 懐かしいなぁ。


    都内の拘置所に収容されていた「怪人二十面相」から新聞社に手紙が届いた… 『「四十面相」と改名し、新事業「黄金どくろの秘密」に乗り出す』と、、、

    世間は大騒ぎになり、拘置所長も警戒を強める… 「黄金どくろ」とは何か? 「小林少年」がその謎に挑む!


    暗号解読、洞窟内の探検、宝探し… 子どもがワクワクするような設定がふんだんに織り込まれていて愉しめましたねー 「怪人四十面相(二十面相)」が、人への変装だけでなく、今回はまた新しい手法で変装するのも印象的でした、、、

    本作は「明智探偵」より「小林少年」の活躍が目立ちましたね… 「小林少年」の変装も楽しくて、子どもの頃を思い出しながら愉しく読めました。

  • シリーズ第9弾。
    怪人二十面相が改名します。二十七面相でも三十面相でもない。これまでの2倍の「四十面相」というから、気にならないわけがない!

    四十面相の初仕事は「黄金どくろの秘密を暴く」こと。どくろに刻まれた暗号は何を意味するのか?

    小林少年と四十面相が繰り返す、化かし合いが面白い。この二人が「鬼ごっこ」や「かくれんぼ」をして楽しんでいるように見えるからだ。

    二人のエピソードで印象的だったのは、監禁した小林少年を救助しようとする四十面相の優しい姿です。
    「純な大人を騙したらダメだよ」と小林少年に語りかけてしまった。

  • ゆるい暗号と表紙にも出てくる黄金どくろ

  • この全集は小学生の頃熱中したので、久々に読んで懐かしかった。
    本の内容と直接は関係ないが、今時の50歳はまだまだ若いと思うけど、50歳を「もう頭もほとんど白くなった立派な紳士」とある箇所があって、当時はまあそうだったのかなぁとも。そういえば、最近は人生50年という言葉もすっかり聞かなくなった。

  • 2009/11/9

    江戸川乱歩のいろいろぶっとんでるところが好きです。

  • 前作「透明怪人」でお縄になってしまった怪人二十面相が、獄中から「四十面相」と改名、脱獄予告するところから始まる。。。という、何とも荒唐無稽ですが、昔の子供向けということでまぁよしと考えましょう。

    小林少年が四十面相を相手にきみ呼ばわりのタメ口でやり合うのには参ったというか、あり得んなぁ。。。

    また、怪人二十面相が、「いくら悪いことをしても、けっして、人を殺さないというのを、じまんにしていました」というのを逆手にとった作戦もありましたが、あれはどっちが悪人かわかりませんでしたねぇ。。

    などなどありましたが、かなり予定調和というか、素直にスラスラ読める楽しいお話でしたので、やはり予定通りバックナンバーを揃えてみようかと思っています。


    (2009/3/18)

著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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