群青の空に薄荷の匂い 焼菓子の後に (ポプラ文庫ピュアフル い 1‐2)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591114025

感想・レビュー・書評

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  • 16歳になった菜穂と亜矢の日常。この時期特有の悩み、迷い、よくわからないぐちゃぐちゃした頭の中のこととか、あとで考えるとどうでもいいような事なのにずっともやもや考えてしまうことを止められない感。あったなぁと思いつつ読みました。

    あとは安藤くんとうまくいってよかった。

  • 大人になるって、恋をするって、どういうことだろう。

    『卵と小麦粉それからマドレーヌ』の3年後、今度は菜穂の親友である亜矢が主人公。小学校のときにいじめられていた経験があり、家庭も複雑な亜矢。でも、何かしら心にひっかかりがあるのは、誰でもいっしょで、亜矢には多くの人が共感できるだろう。

    3年たった菜穂がいい感じに大人になっている。3年前大人に見えた亜矢の等身大の悩みが伝わってくる。

  • 『卵と小麦粉それからマドレーヌ』の続編。今回は前作で主人公の友人だった亜矢が主人公。前作から3年の月日が流れ二人もちょっぴり大人になっている。同じ少女を主人公にした物語なのに菜穂と亜矢の心情を上手に書き分けてるなぁと思った。中高生に読んでほしい作品。2011/527

  • 卵、小麦粉そしてマドレーヌ続編。
    お母さんは無事隠れ家フレンチを実家で開業。

  • 【卵とマドレーヌ~】の続編であることに途中で気がつきました。
    石井さんの本は、思春期の子供達の繊細な心をよく捉えていると思います。大人が思っている以上に子供達は考え、悩み、傷ついていることを、改めて思いしらされました。かつては自分も同じ立場だったはずなのに・・・。

  • 「卵と小麦粉、それからマドレーヌ」の人達の3年後の話。前作では主人公の親友だった少女が主人公。なんということのない日常風景を切り取っているだけだけど、温かい雰囲気で楽しめました。連載少女漫画の途中の1巻を読んだみたいな感じです。

  • 久しぶりに読み返したくなったので、読み返しました。
    2時間と少しで読了。

    主人公は川田亜矢16歳、私立の高校に通う女の子。
    幼いころに両親が離婚したり小学生のころにいじめにあうなど、
    少しばかり暗い過去のある彼女の、母や父や友達、そして偶然再会した小学校の同級生、安藤くんとの出会いを書いた作品。

    石井睦美さんの作品に登場する女の子は、かわいい。
    特に女の子同士の会話がとても自然でクセが無いので、つるんと頭に入ってきて心地よく読めます。
    他に私が読む女性作家さん、たとえばあさのあつこさんや豊島ミホさんはそれぞれにクセがあって、
    それはそれで好きなのですが、石井睦美さんの書く女の子たちはどこまでも自然体でのびのびとしていて、幸せそうなのです。
    飛び石をわたるように小気味良い女の子同士の会話、今は離れて暮らす父親との電話、母親との不意の喧嘩、
    思い出すたびにずきずきと痛むいじめられた過去、突然の同級生との再会、
    ドラマチックな出来事は何も起きないのに自然体で毎日を過ごす亜矢を眺めていると、ついついページが進んでしまいます。

    いじめや両親の離婚など、暗い過去を持つ亜矢ですが、
    彼女の言葉で表現される日常はとても色鮮やかでふんわりとしたやさしさに溢れています。
    亜矢の目に映るような毎日は、自分にも起きているのに勿体ないなあなんて、ぼんやり考えてしまいます。

    心地よい風に吹かれているような、すっきりとした女の子たちの青春小説。
    私の大好きな1冊です。

  • 『卵と小麦粉とそれからマドレーヌ』から数年がたっての続編。
    あの時の少女たちも高校生。
    でも、実は、前作をよく覚えていないのだ。
    何だか好きだったな~って言う印象だけ。
    だって初読から10年くらいたっているのだからね……

    続編と言う意識なく読み進み、時々断片的に思いだす。
    主人公も前作のその親友へと変わっている。

    亜矢は小学校のときにいじめに遭ったけれど、
    自分で乗り越えたという自負がある。
    でも、今でもその時のことを思い出すと、指先が痛む……
    私立の学校に通い、友人もたくさんいるのだけれど。
    そんなとき、小学校のときの同級生の少年に再会した。
    彼は亜矢がいじめられていたことを知ることなく転校していた……

    淡々とした筆遣い、静かな中に、イメージが膨らんでいく感じ。
    事件らしい事件も起こらない。
    え、これでやめちゃうわけ?とがっかりする向きも多いはず。
    好きな人と嫌だと言う人と分かれるだろうけれど、私は好き。

    徹底的にがんがんと書きこまれるのは嫌だっていう読者もいるはず。
    私はこの物語世界で十分、満足。穏やかな気持ちになれる。

  • 青春って感じの本。
    亜矢・菜穂・安藤くん

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著者プロフィール

作家、翻訳家。子どものための読み物に「すみれちゃん」シリーズ(偕成社)、創作絵本に『100年たったら』(アリス館)、翻訳絵本に『せかいでさいしょに ズボンをはいた 女の子』『おばけのキルト』(小社)など。

「2022年 『色とりどりの ぼくの つめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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