食堂かたつむり (ポプラ文庫 お 5-1)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591115015

感想・レビュー・書評

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  • 幸せって動くことだろうな。
    と、読んでいて思いました☆
    いろんなことが立て続けにあったけど、最後の展開でやっぱり、母親からあいされていたんだなーとしみじみ思いました。

    2013.12.11(1回目)

  • エビカツという読書会で知った一冊、さらっと読めました。

    とある事から声を無くして故郷に戻った料理人が、
    一日に一組しかとらない食堂を始めることになります。

    自然の恵みに囲まれた中で、物語を彩る料理がおいしそうなこと。
    特にザクロカレー、食べたくなりました。

    - 私にとって、料理とは祈りそのものだ。

    そんな"想い"につつまれた料理は、人々に静かな幸せをもたらしてくれます。
    おかんの話がちょっと荒唐無稽な気もしましたが、とてもやさしい物語でした。

  • いろんな意味で後悔。
    時間もったいなかったなぁ…。

  • 恋人に全ての財産を持ち逃げされた倫子は、飛び出してきた実家に戻り、食堂を開くことを決意する。
    お客様は一日にひと組だけ。メニューはなく、その人にぴったりの料理でおもてなしをする。
    それが、食堂かたつむりだった。

    料理をする様子は、すごく楽しそうです。
    美味しそうだし、自分もやってみたくなる。
    物語の序盤は哀しい中にもコミカルなところがあって、前半までは面白く読めました。

    ただ、物語としてはあまりに現実味が無さすぎて、最後まで無邪気に楽しむことはできませんでした。
    主人公は一文なしの設定。その上で、大嫌いな母親に頭を下げて借金をし、食堂を開く、という話。
    いや頭を下げて借金をした上で、採算性度外視の趣味の食堂を開くってどうなんですか。それ、借金踏み倒す前提じゃないですか。一生懸命働くとか、そういう問題じゃない。この食堂の経営方針じゃ、自分の食い扶ちも稼げませんよ。
    その時点でどれだけ母親を憎もうが嫌おうが、母親の庇護のもとでピヨピヨ言ってる我儘娘にしか思えなくなってしまいました。
    それに加え、携帯ワンコールですぐさま飛んできてくれる熊さんの存在。どれだけ都合のいい人間ですが、熊さんの仕事は大丈夫なんですか。
    嫌がらせをされる場面も、この食堂は人の商売を邪魔できるほど儲かってないと思うと、嫌がらせの主旨が分からない。
    無理矢理でも何でもいいんで、このモヤモヤを解決する設定が欲しかった。それがなくても大丈夫なほど、物語に入り込むことは出来ませんでしたし。

    おかんと修一さんの再会の話も、「生き別れ」とか言いながら、明らかに修一さんが逃げたんじゃないですか。戦中じゃあるまいし、片方が意思を持って逃亡しない限り、生き別れなんて起きないでしょう。赤ん坊の取り違えとかならともかく。
    それなのに、何で何事もなかったかのように、感動的な再会があるのかも分からない。

    豚のエルメスとのお別れの部分も、なんというか美化されすぎていてしっくり来ない。
    豚の知能が高いとか低いとかの話じゃなく、食べられるのを受け入れるって相当ですよ。
    もし人間を食する文化が一般的だったとして、誰か世話になった人が食べたいって言うから食べられてくれ、と言われて笑顔で受け入れられる人間なんて滅多に居ませんよ。ましてや豚ならば尚更でしょう。

    そして番外編の『チョコムーン』は正直、何のために収録したのか分かりませんでした。

    料理の描写とかは楽しかったんで、☆3つにしようかと思いましたが、やっぱり後から思い出すと現実味のなさを先に思い出してしまうので、☆2つという評価です。

  • 映画化ってことで本屋さんで宣伝していたのを見て購入。
    申し訳ありませんが、面白くなかったです。
    料理のシーンは本当に美味しそうだったんですが、物語の流れが速すぎてついていけませんでした。人物も掘り下げてないし、村のみんながあっさり味方についちゃうとかどうなの?って突っ込みどころ満載でした。
    評価★1つな最大の理由はペットを自己満足の為にあっさり殺害して食べてしまうとこですね…。この描写を動物ではなく、子供でやったらどうだったんでしょう?きっと非難も凄かったでしょうね。作者の動物への愛が無いことがよく理解できたシーンでした。

    • さんたんさん
      なんか題名だけでちょっと惹かれるものがあるけど、
      そんな内容なら買う価値もないのぅ。
      動物や子供とか弱い者をアレコレするのは
      ちょっと...
      なんか題名だけでちょっと惹かれるものがあるけど、
      そんな内容なら買う価値もないのぅ。
      動物や子供とか弱い者をアレコレするのは
      ちょっと…って思うよね。
      2010/06/12
    • なつかしの味さん
      これはねー、いろんなとこで感想がハッキリ分かれてるんだけど。
      主人公のおかんが自分の死期を悟ったときに娘(主人公)に「自分が死んだら可哀想...
      これはねー、いろんなとこで感想がハッキリ分かれてるんだけど。
      主人公のおかんが自分の死期を悟ったときに娘(主人公)に「自分が死んだら可哀想だから食べてあげたい。料理して」って頼むの。
      一方じゃ「死について考えさせられた」って意見もあり、一方じゃ私みたいに「簡単に動物を自己満足で殺すなんて」って意見に分かれてるお(ノД`)
      映画でもこのシーン出てくるみたいで最悪じゃああ(ノД`)動物はモノじゃないんだぞ、生きてるんだぞっ;ω;
      殺害シーンもリアルでさ、なんでこんなリアルに描くんだってw
      2010/06/12
  • 陳腐ないいふるされた例えが、あちこちにでてきて、たいへん驚きました。編集者さんもこれでOKだったのでしょうか。
    これは小説でもないし、
    この方は作家ではない
    という感想を持ちました。
    ちまたのブロガーの方々のほうが、上かも。
    若者の皆様、時間は無限ではないのです、良書に親しんでください。

  • この本の良さがさっぱり分からない。客を選ぶ食堂ってなんだかなぁ(食堂に限らずだけど)。美味しい料理は人を幸せな気持ちにさせると思うけど、なんだか上手く行き過ぎ。そして「声」も取り戻しちゃうし。そんなに人生甘くないと思うけど。深いようで浅くて、暖かいようで冷たい話。母親が死んじゃう意味も、エルメスが食べられちゃう意味も本当に浅い。エピソードとして必要なのかな?病気や死が描かれていれば、深みが出るなんて思ってないよね?あー、久しぶりに無駄な小説読んじゃった。テレビの批評ってあてにならないのね。映画化されるからって原作が良いとは限らないのね。

  • 色々な愛のカタチが表現されていて、その愛を失う前に思う存分愛しなさいとポンと背中を叩かれた感じ。エルメスへの愛は切なすぎて途中読み飛ばしたものの、愛せる時に愛することの大切さを痛感しました。

  • 友人に勧められ小川糸さんの作品を手にした。
    最初は沢山小説をだしている人、そんな印象だった。
    読み進めていくうちにだんだん虜になっていくのが分かる。
    言葉の紡ぎ方が天才すぎる。
    頭の中でたやすく情景が浮かぶ。
    物語に入り込んで一部始終をみているみたいだった。
    (自分の語彙力が無さすぎて上手く言葉に出来ないのがもどかしい...)
    食堂かたつむりは小川さんの処女作で、これからもっと小川糸さんの作品を楽しめるのはすごく幸せなことだと感じる。
    またひとり好きな作家さんが増えたよ、素敵な作品を教えてくれてありがとう。

  • 本の後ろの解説を読み、ほんわかしてそうなのに闇抱えてる感じが良いなと思い選びました。
    文章は読みやすくて好み。丁寧で言葉選びが美しくて所々うっとりしました。
    1人間に対して想像力を膨らませ料理を振る舞い
    自分の癒しになっているその過程が喜ばしくなりました。
    主人公は祖母から代々受け継がれた恋愛体質の家系だったことがわかり声が出なくなるという病み方がそれもあらわしてるかな、と。
    それにしても熊さんみたいな人周りにいて羨ましい。主人公自身のキャラクターや細かい性格などは描写されてはいませんが熊さんがこんなに尽くしてくれるというのは恩人の娘とはいえ主人公はすごく性格が良いのか熊さんをとりこにさせる魔性の女感があるのかなと思いました。

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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