リリース (teens’ best selections) (teens’ best selections 27)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 289
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591117347

感想・レビュー・書評

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  • 始めて読んだ草野たきさんの本。
    この年頃(中学生)の自尊心肥大少年の心情表現がスゴイ。
    女性なのに少年の心を手に取るように描く作家さんである。佐藤多佳子さんも同じように少年を書いたらスゴイ作家さんであると思うのだが、この方たちは、どうしてこんな風に書けるのだろう??
    少年の自立…母親にとっては大きな課題。お母さん世代も読んでみては?

  • どんな仲間に巡りあうのか。
    役割、生きていくための選択。

  • 父親がこの世を去った日に生まれた明良(あきら)。医者をしていた父が言い遺した「自分の跡を継いでほしい」を実現するために、周囲の期待を背負いながら父もやっていたバスケットと、志望高校に合格するための受験勉強に励む日々だ。
     バスケット部のキャプテン、成績もそこそこ、親戚からは将来を嘱望され、働き者でよき嫁の母と、家事が得意なやさしい兄…すべてが順調と思っていたのだが…。
    1人の新入部員の登場で揺らいでいくバスケット部。そして思いがけなく知ることになった、信頼していた兄の秘密…
     自分にとって家族とは?友達とは?自分が本当にしたいことは何なのか?
                                 
     久々に読む、草野さんのYA。初めて読む、男の子の主人公です。
     仲のいい家族、陽気な部活仲間…何もかもうまくいっている、自分さえ我慢すればすべてはうまくいく、と思っていた明良が1人の転校生と向き合うことで、自分の知らない「自分」に向き合うようになります。そこから改めて見えてくる景色に戸惑う明良。
     自分に正直に生きることと、まわりの人の思いが必ずしも同じじゃないから、悩み苦しむ。どこまでが自己主張で、どこからがわがままなのか…。

     思春期の心情を描くという点では、草野さんは決して裏切らない。YAの王道みたいな作品。装丁どおりにさわやかな物語で、夏休みに読むのにぴったりの1冊です。

    • なぎさん
      わ~い、ひなたさん嬉しいです。
      これからも、よろしくお願いします。
      わ~い、ひなたさん嬉しいです。
      これからも、よろしくお願いします。
      2010/10/19
  • 医者だった父の跡を継ぎ、医者になることを親戚中から期待されている明良。
    しかし、本当はプロのバスケ選手になりたいという夢を抱えていた。
    自分の気持ちをもて余しながら突入した中2の夏、ある事件をきっかけに、部活、友達、そして家族との関係が崩れはじめた―。

    YAの名手・草野たきの新刊。
    これまで女子中高生目線の良作を送り出してきた著者だが、今回の主人公は中2の男子。

    自意識過剰でカッコつけ、自分では完璧に周りを取り繕っているつもり…。
    思春期は男子でも女子でも同じなんだなぁ…。

    自分で思っているものと、人から見えてるものって違う。
    友達も家族も親戚も、みんな価値観が違い、それぞれ一人の人間として大切なものを抱えながら生きている。
    そんな当たり前だけど見失いがちなことを気づかせてくれる作品。

    登場人物は皆、人間くさく魅力的。
    主人公以外の目線で書かれたこの物語も読みたいと思った。

    • なぎさん
      草野たきさんの男の子版ですか!
      さっそく図書館に予約してみよう。
      ありがとうございました。
      草野たきさんの男の子版ですか!
      さっそく図書館に予約してみよう。
      ありがとうございました。
      2010/07/07
    • ちひろ。さん
      コメントありがとうございます。嬉しいです。
      なぎさんのレビュー、いつも楽しみにしています。
      これからもよろしくお願いします。
      コメントありがとうございます。嬉しいです。
      なぎさんのレビュー、いつも楽しみにしています。
      これからもよろしくお願いします。
      2010/07/15
  • まわりからの期待と呪縛を抱える主人公。兄もまたいろんな問題を抱えている。悩み深きYA世代へ。

  • バスケ部の中学生男子後藤明良。
    亡くなったお父さんの生まれ変わりとして周囲に常に期待を持たれ、亡き父同様に医者を目指し(たふりをしながら)バスケットを頑張っている。
    弱小チームのバスケ部であり、プロバスケプレーヤーになりたいと思いつつもチームメイトと馴れ合って中学時代は体慣らしと割り切って過ごす。
    そこへバスケ強豪チームから転校してきた小杉が入り、夏休みの間のみのコーチも加わりチームバランスに変化が生じる。
    そんな中、ある日同級生の女の子から兄が万引きをしていると知らされる。
    小杉や他バスケ部員との付き合い方の悩みや親戚からの期待を背負っていたが、おばあちゃんの結婚式を機に全てから解放された後藤家族が新しい道を歩み出す。
    兄ともぶつかり、バスケ部のメンバーともまた向き合い自分自身を見つめ直す。

  • サクッと読めて、泣けた。
    主人公の友達を内心見下してるところは、ちょっと共感できなかったし、そんなやつが本当の仲間を得ることができるとは思えなかった。

  • 夢だと思っていたことは、実は家族からの呪縛だった!?自分の気持ちに気付いて以来、したたかに本心を守り育ててきた主人公・明良(中2)。自分の気持ちに素直に生きると決めた、彼のおばあちゃんの行動が痛快!

  • 高校生の気持ちはこんな感じなのか〜。友達がいい人過ぎて驚いた。お兄さんを応援したい!

  • 何かに縛られている人、逃げ出したくなっている人に是非読んで欲しい話。
    勘違い野郎に育った次男、自分の人生から逃げている兄、親戚に媚を売って生きる母の姿を通して、人生に必要な仲間の姿を見出だしていく。
    友人・仲間の大切さを噛み締められる。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。実践女子短期大学卒業。99年『透き通った糸をのばして』(講談社)で第40回講談社児童文学新人賞、01年児童文芸新人賞を受賞。07年『ハーフ』(ポプラ社)で日本児童文学者協会賞を受賞。

「2016年 『Q→A』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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