コンビニたそがれ堂 星に願いを (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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レビュー : 128
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118306

作品紹介・あらすじ

読者や書店員さんからの反響続々――。
心に癒しの風が吹く好評シリーズ第3弾、文庫書き下ろしで登場!
巻末解説は、星占いウェブサイト「筋トレ」主宰の石井ゆかり氏。

「思い出や過去は、人を裏切らない。
それは事実で、何よりも真実だからだ。
村山さんは、そのことをとても丁寧に説明してくれている。
『過去と思い出』が、決して人を縛りつけたり
停滞させたりするものではないことを、
登場人物の自然な気持ちの動きを通して、語りかけてくれている。
『後ろ向きな生き方』なんかじゃない、
ちゃんと真正面に過去を見るやり方を、静かに教えてくれている。
――石井ゆかり(解説より抜粋)

感想・レビュー・書評

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  • お隣に住む、憧れのおにいさんと並んで流星群を見る最後の夜に
    弱火と強火の違いもわからないまま、素敵なお弁当を作ろうとする少女には
    姉御肌のつくも神つきのお弁当箱と、フランス語が堪能なキザなつくも神つき万年筆。

    奥さんと想い出のコスモスの草原を訪れる約束を守れぬうちに
    急病でこの世を去った喫茶店のマスターのためには、
    12月も間近い四十九日に、奥さんへと届けられるコスモスの花束。

    失恋した日に、その相手の目の前でさんざん仕事を失敗して
    自分には何の価値もないと空しさに沈む新入社員の男性には
    幼い頃彼が想像し、細かい設定まで創り上げた
    正義のヒーロー「ヒラタマン」の変身ベルト。

    今回も、コンビニたそがれ堂の店長さんが用意してくれるのは
    大事な探しものを求めて辿り着いた人たちの予想をちょっぴり裏切った
    素敵なおまけやサービスつきの逸品ぞろいです♪

    そして。。。
    あっけなく死んでしまったはつかねずみのぴーちゃんの痛みを
    ちっともわかってやれなかったと後悔する愛ちゃんのために
    「ちゃんとおじいちゃんになるまで生きて、幸せだったよ」と
    お弁当に飾るハーブの花束を抱えたぴーちゃんに語らせ

    天に召される宗一郎さんには、50年近く愛用してついに壊れた
    古い目覚まし時計の、薄緑色の小さな魂をちゃんと寄り添わせ
    戦争中軍用犬として徴用されたシェパードのサンダーや
    食事にも事欠いた日々に、盗んできた干物を置いていってくれた野良猫親子を
    宗一郎さんを迎える光の庭でうれしそうに走り回らせ

    人を怖がらなかったばかりに心ない誰かに耳を切り落とされた野良猫シロタには
    人が信じられるようになるまで根気よく可愛がり、餌を与え
    獣医さんにまで連れて行く心やさしい人間との巡り会いを用意して

    1作目から変わることなく、動物や、日々の暮らしを支えてくれた「モノ」にまで
    濃やかに注がれる村山さんの愛情に心の底まで温められる、第3弾なのでした。

    • PYON*さん
      こんにちは。コメントありがとうございます。

      たそがれ堂のコーヒーがおいしそうですよね。
      店主も見てみたいような。

      まろんさん本棚に ひょ...
      こんにちは。コメントありがとうございます。

      たそがれ堂のコーヒーがおいしそうですよね。
      店主も見てみたいような。

      まろんさん本棚に ひょっこり遊びに行ったら
      けっこう好みの本があったのでフォローしてみました。
      プロフの絵は昔 マウスでお絵描きしました。

      これからも 素敵な本と出会えますように。
      2013/02/13
    • まろんさん
      PYONさん☆

      こちらこそ、コメントありがとうございます!

      そうですよね、コンビニたそがれ堂、店主さんをうっとり眺めるのも含め
      他のコン...
      PYONさん☆

      こちらこそ、コメントありがとうございます!

      そうですよね、コンビニたそがれ堂、店主さんをうっとり眺めるのも含め
      他のコンビニにはない珍しいものが並ぶ棚をじっくり眺めてまわったら
      1時間くらいは余裕で過ごせてしまいそうです。

      プロフのイラスト、なんとマウスで描いたのですか!ほのぼのしていて、とても素敵です♪

      好みの本がPYONさんと重なったこと、とてもうれしいです。
      おすすめの素敵な本を、これからもたくさん教えてくださいね!
      2013/02/13
  • 「本物の変身ベルト」というお話が特に良かったです。物騒な事件や怪しげな団体、ツイッター、子どもの頃に思い描いたヒーロー、街、神様。僕らの世の中おかしいし、間違ってることも多い。自分にはどうすることもできないとか、もう訳が分からなくて頭や心がついて行けないと思う時もあるけど、このお話にでてくるような、ちいさい人のちいさなやさしい気持ちがどんどん他の人の心を動かしていって、そういう世の中が好きだって言えるっていいなと思った。神様がもしいるんなら、きっとちゃんと見てくれているんだよなー、と思えただけでも幸せだ。

  • シリーズ3作目。
    短編集で、1話ごとに独立しているので、この本から読んでも大丈夫です。

    海辺にある風早町の駅前商店街の外れ。
    赤い鳥居が並ぶあたり。
    たそがれ時に、不思議なコンビニが現れる…
    大事な探し物がある人は、そこで見つけられるという。

    「星に願いを」
    素敵なお弁当箱を飼いたくて探し歩く少女・愛。
    ダッフルコートが大きすぎる小学6年生。
    真夜中に、お隣のお兄ちゃんの家の庭で流星群を見る約束をしていました。
    お隣はもう引っ越してしまうので、4歳年上のお兄ちゃんと一緒に過ごせるのもこれが最後。
    お弁当を作って、告白しようと思ったのです。
    でも、お料理は大苦戦!
    不思議なコンビニで買ったお弁当箱と万年筆が見かねてガタガタ言い出します。それぞれに、つくも神がついていて…
    お弁当作りに協力するために、思いがけない登場もあります。

    「喫茶店コスモス」
    宗一郎さんがある朝目覚めると、奥さんの鳩子さんは喫茶店を開ける準備もせず、口もききません。
    毎年、一緒に海辺のコスモス畑を見に行っていたのに、今年は宗一郎さんがゴルフなどの予定を入れてしまい、時季を逃したのです。
    一面に広がったコスモスの群れは、実は二人が若いときに何度も種をまいたもの。
    ちょっと喧嘩してしまったのを反省しつつ、宗一郎さんが気づいたことは…
    そして、たそがれ堂での買い物は、鳩子さんに届きます。

    「本物の変身ベルト」
    新入社員の良太は、8月の暑い日、失恋してしまいます。
    急に何もかもが空しくなり、会社を休んでしまう。
    アパートの人間関係はゆるいけど快適でしたが、一人暮らしなので、落ち込むときりがありません。
    ネットでツイッターをやるのが楽しみだったのに、「失恋しました」と書き込んだきり。
    パソコンの画面には、子どもの頃考えた正義の味方「ヒラタマン」の画像があります。
    同じアパートの隣の部屋に住む女の子・ののちゃんにはヒラタマンの話をしてあげたこともありました。
    風早三郎神社の大祭が行われるという日。
    神社といっても小さいのですが、それには理由がありました。
    事件を起こそうとしているネットの書き込みを見た良太は、駆けつけます。
    そして…

    ごく普通の会社員の良太が見本だからと貰った「本物の変身ベルト」
    これがなかなか面白いお話でした。
    特殊じゃない人だから、良かったのかな。
    風早町の戦後の復興の話までが出てきて、宗一郎さんの思い出から繋がりますね。

    宗一郎さんを出迎えてくれたシェパードには、もう…
    泣きました。

    どこまでも優しい雰囲気に包まれた作品です。
    何気ない日常生活や可愛らしいモチーフの奥にある、響きあう心と心は熱いのです。
    急いで読まないで。
    ゆっくりしたペースで、読み終わったら目を閉じて、お茶を飲むように、味わってみて下さい。

    • まろんさん
      「急いで読まないで。」
      「お茶を飲むように、味わってみて下さい。」
      sanaさんらしい、素敵な言葉に感動しました!

      人間だけじゃなくて、動...
      「急いで読まないで。」
      「お茶を飲むように、味わってみて下さい。」
      sanaさんらしい、素敵な言葉に感動しました!

      人間だけじゃなくて、動物や身の回りの電化製品や文房具にまで注がれる
      優しいまなざしが胸に沁みる、大好きなシリーズです♪
      風早のまちを舞台にした、そのほかのシリーズも気になっているところです(*'-')フフ♪
      2012/10/08
    • sanaさん
      まろんさん、
      ありがとうございます~!
      わかりやすい文章なので、ぱーっと早く読むことも出来るんですよね。
      でもそれじゃあ多分…良さが味...
      まろんさん、
      ありがとうございます~!
      わかりやすい文章なので、ぱーっと早く読むことも出来るんですよね。
      でもそれじゃあ多分…良さが味わえなくて、もったいない!んじゃないかと。

      そうなんですよねえ…小さなものを大事にするまなざし、小さなものにも宿る何か…
      丁寧に悲しみを解きほぐしていくような言葉に癒されます。
      そうそう、他の作品も風早が舞台になっているのがあるんですね! どれから読もうかと迷ってます♪
      2012/10/08
  • 前作が気に入ったので購入。そして、生徒たちの音読教材にしようと、持っていった職場の机の上に置き忘れて帰った翌日の、同僚の講師の一言。

    「先生。コンビニたそがれ堂ってどこにあるんでしょうね。買い戻したいものがあるんですけど」

    に、烏龍茶吹いたのが一番の思い出です。
     待ってよ! 昨日は二人で「虐殺器×」と「マルドゥック・スクラン×ル」について、あんなに熱く語り合ったじゃないですか! というか、あなた普段こういうタイプの小説は一切読まないじゃないですか! なにがあったんですか!

     ……まあつまり、置き忘れていったこれをなんとなくパラ見しているうちにひきこまれ、収録作「本物の変身ベルト」で、男泣きに泣いてしまった、と。そんな経緯があったのでした。

    「伏見稲荷あたりにいったらありますかね。たそがれ堂」
    「ありそうな気もしますけど、先生……私たち、入店に一番必要なものを持っていませんよ……?」
    「そうですよね、ピュアフル文庫ですもんね……(ため息) ピュアな心をまず買うところから、か……」
    「だから売ってませんってば」

  • 3編所収。

    失恋や別離をテーマにした作品が中心。
    ただ悲しく寂しいだけではなく、一つ越えたその先にあるもの=優しさの中にある強さまでたどり着いていた。きっと、風早三郎さんがこっそり、そっと主人公たちの背中を押したからなのかな。

    個人的には
    『誰のためでもない。見返りなんていらない。俺がそうしたいから、俺は自分がしたいように、かっこよく生きるのさ』
    というセリフが心に突き刺さりました。

  • シリーズ第3弾。
    「喫茶店コスモス」がよかった。
    コーヒーと共に、ゆっくりと手繰り寄せられる思い出。
    送る人、送られる人、双方の思いがあたたかく、じーんとくる。
    「星に願いを」と「本物の変身ベルト」は、ファンタジー色が強かった。

  • やっと読み終りました!

    「星に願いを」。。
    つくも神様に助けられながらも、一生懸命お弁当を作っている愛ちゃん
    読みながら応援してました!。。でも最後切なかったです(ノω・、) ウゥ・・

    まさかラスト!こんな展開になるとは…
    一生懸命作ったこと。。褒めてあげたい


    「喫茶店コスモス」のお話も最後びっくりしました。。
    いつから?いつから??と二度見してしまった展開でした。

    コスモスの花束のエスピード…奇跡だなって思いました。
    切なかったけど最後あったかくなるようなお話でした!


    「本物の変身ベルト」
    最後ハラハラドキドキしたけど、良かったです!
    ラスト残酷な結末にならなくてホッとしてます。

    本の表紙の裏に書いてある『やさしい奇跡が起こるー。』って
    これだったのですね(ノω・、) ウゥ・・本当にヒーローみたいでした!
    第1話の「星に願いを」も奇跡が起こりましたよね!!
    アルジャーノに花束を。。を思いました(#^^#)


    レジのお兄さんって面白いですね!
    試供品とかたまに出てきて、次はどんな品物が出てくるのだろう…
    時々。。笑顔で楽しそうに『ふふふ…』と
    いたずらするように見える所なんかも楽しく読んでいました!

    嬉しくなるとしっぽや耳が見えたようにお客さんには見えて。。 
    何だかそのレジのお兄さん!
    いつも思うのですが…陰陽屋に出てくる瞬太くんを思いました(〃ノωノ)


    いつか…ちょっと悪なヤクザっぽいお客さんが出てきたら、
    お兄さんどう対処するのかと想像してしまいました(笑)
    少し怯えながらも上手く切り抜けるのではと思っています(≧ω≦。)プププ

  • 13 9/27

  • 3作品。
    失恋と別れと正義の味方。

    喫茶店コスモスの軍用犬や 猫の話は
    少し悲しかったな。

    たそがれ堂では 必要としている人に必要なものを。
    小さな奇跡。

    胸が少し痛くもあるけど
    ほっこり あったかくて優しいお話。

    • まろんさん
      はじめまして。フォローしていただいて、ありがとうございます!まろんです。

      夕暮れの街をふらふら彷徨っているうちに、
      コンビニたそがれ堂に辿...
      はじめまして。フォローしていただいて、ありがとうございます!まろんです。

      夕暮れの街をふらふら彷徨っているうちに、
      コンビニたそがれ堂に辿り着けたらなぁ、とついつい妄想してしまう
      大好きなシリーズです。
      重たい本を読んでしまった後なんかに、特に読みたくなる
      オアシスのような本ですよね。

      プロフィールのイラスト、ご自分で描かれたのでしょうか?
      とても可愛くて、見とれてしまいました♪
      今後とも、どうぞよろしくお願いします(*^_^*)
      2013/02/13
  • しっかりと生きていこうと
    この物語を読むと改めて思います
    シリーズ最新作、早く読みたい。
    図書館の順番待ち…
    時々読み返したいから勝ってしまおうか(^_^;)

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2020年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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