東京日和 (ポプラ文庫 あ 4-1)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 154
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118573

作品紹介・あらすじ

「私の写真人生は、ヨーコとの出会いから始まった。」-絶筆を含む陽子夫人最後のエッセイ、新盆までの夫の日記、妻を想いながらひとり写した空、東京の写真を収録。写真の天才アラーキー、二人三脚の人生の、切なくも幸福な終結。強く、切ない光に満ちた名作、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • アラーキーの撮った奥さんの写真がとても綺麗で胸がいっぱいになった。

    ずっと続く愛も本当はあるのかもしれない。

  • f.2018/6/19
    p.2010/6/15

  • 愛する伴侶を失った喪失感はいかばかりだろう。
    世界が灰になる。求めても届かない。
    「東京日和」に触れたのは映画が先だった。
    無邪気なヨーコ(中山美穂さん)を見るアラーキー(竹中直人さん)の目が好きで。
    愛がそこにある、と思った。
    この写真エッセイもまさにそんな感じで、完璧な丸が欠けたような。全てが歪にみえた。
    歪だからこそ美しい。それを気付かせてくれたのもアラーキーの写真だった。
    哀しくも美しい。そんな感想をもった。

  • 写真
    文学

  • 人とたくさん出会い、自分とは何かを探す、また自分を知るというのはおこがましいなあと思う。今はそう思うけどいつかこの考えも変わる。なにが正解なわけでもないから自分のときめくものを、やっていこう。ゆとりだからとかいう理由で原は最初から失敗を見越しているだとか、答えを待っているだとか云うあいつらはいつか私に感嘆の息をもらす。善い人になりたいなあ!なる!

  • 泣けた。泣けてきた。でも、それと同時に思ったのは、愛があるから大丈夫、ということだった。愛があるなら、大丈夫、と。そう感じた。(11/9/25)

  • ブクログには写真集を登録しないようにしてるので、
    当初この本は登録するつもりはなかったのだけど、
    読んでたらちがった。

    確かに写真は多いけど、写真集ではない。

    では何かと言えば、陽子さんのエッセイは入ってるけども、
    これは“妻を亡くした写真家の涙”なんじゃないかと。

    荒木さんの悲しみというか喪失感みたいなものがすごく伝わってくる。

    夫婦ってこういうもんなんですね。

  • こんな風に人を愛し人に愛されたらそれだけで奇跡だし芸術だと

    憧れます

  • 完了日 : 2010年06月13日

    東京は千住生まれの妻と、三ノ輪生まれの夫。
    『月島と勝どき橋で胸の中をジンワリと湿らせた後は、新しく出来た銀座のウィスキイ・バーに行ってみることにした。
    ・・・・夫はお客に対して文句があるようだ。コーン・ウィスキーをゴクッと飲んでは、皆イモだねえ、全くさえないねえ、と気にくわない様子。

    ヤレヤレ、やっぱり月島の馴染みの飲み屋さんなんかで一杯やった方がよかったようだ。
    でも私はそんな彼に揺さぶりかけて、新しい店にひっぱっていく事も大切だと思っている。

    だって今から荷風しちゃうこともないでしょ。』

    4つの章からなる。
    ◎妻、ヨーコの文章と夫荒木経惟氏の写真。
    夫婦ふたりで歩く東京の街。「東京日和」は荒木氏の造語のようだ。

    ◎妻ヨーコ亡き後、夫の日記風手書きメモと写真

    ◎愛猫との二人暮らしとなった夫の日常と写真。(切ないけれども絶望的でもない、ヨーコの存在を感じながら日々暮らしているように感じるから)

    ◎二人で歩いた「東京の街」ライカでカラー写真を撮る。短い文章。

    夫の文章『・・・・今年のはじめに妻を失いました。妻が逝ってから、私は、
    空景ばかり写しています。』手書きの字に胸を打たれました。

  • 柳川などを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

1947年5月17日東京・千住生まれ。都立白鴎高校卒業後、電通に就職し、総務局文書和文タイプ室に勤務。入社2年目の冬、当時電通のカメラマンであった荒木経惟に出会う。1971年7月7日青学会館のチャペルで結婚式をあげる。1990年1月27日、子宮肉種のため死去。享年42歳。著書は本書のほか、荒木経惟との共著で『10年目のセンチメンタルな旅』(筑摩書房)『東京は、秋』(月曜社)、『愛情旅行』(マガジンハウス、『東京日和』(ポプラ文庫)がある。

「2017年 『愛情生活 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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