(008)罪 (百年文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 106
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (161ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591118900

作品紹介・あらすじ

ノアの方舟から放たれた最後の鳩は、今も永遠の平和を求めて飛び続けている-。旧約聖書に題材をとった小品(ツヴァイク『第三の鳩の物語』)。目的地へ急ぐ車上から目にした一瞬の光景。それは生涯、「私」を赤面させる温かな叱責であり続けるだろう(魯迅『小さな出来事』)。美男の青年近衛士官が突然、輝かしい未来を捨てて修道院に入った。贖罪を求めて彷徨する魂を描いたトルストイ晩年の傑作『神父セルギイ』。胸底に灯をともす、文豪たちの誠実と愛。

感想・レビュー・書評

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  • ≪県立図書館≫

    「第三の鳩の物語」
    ノアの洪水ならぬ戦火の火炎。
    「人類は平和を見出すことができなかったのだ」
    この一文は悲しい。
    自由・喜び・安息・平和
    この鳩は、実に多くを象徴して、空をさまよっている。
    永遠の祈りだ。

    「小さな出来事」
    人として、だなんて、口では簡単に言える。
    たとえそれが嘘や偽りであったとしても、倒れた人に手を差し伸べられるだろうか。
    寄り添うことができるだろうか。
    「罪」は、じつに巧妙に仮面をかぶって、正当ぶることもあるのだ。
    それをつきつける作品だった。

    「神父セルギイ」
    なんともよくできた小説だ。
    様々な欲が、自然に巧みに描かれている。
    功名心や自尊心が、物事の本質から自分を遠ざけてゆく。
    努力するからこそ、自尊心が生まれる。
    どこまでもクリアで、謙虚で、けがれなき心。
    それに憧れ、望む気持ちはわかる。
    しかし、結局、人は神にはなれない。
    一生自分の心を見張って、丁寧に生きていかなくてはならないのだ。

  • ツヴァイク『第三の鳩の物語』
    聖書に題材をえて、反戦を訴える。みじかっ!

    魯迅『小さな出来事』
    なんか美談めいた話。世相とかに託すものがあるのだろうが。みじかっ!

    トルストイ『神父セルギイ』
    抹香くさい話である。前の巻の『聖ジュリアン伝』に似たテイスト。『人間失格』っぽくもある?

  • トルストイの『神父セルギイ』が圧巻過ぎて他の二作品が寓話的な印象しか残りませんでした。
    『神父セルギイ』の信仰と俗とのせめぎ合い、聖とそれを売り物にする聖職者の俗物さ、神父の青年時代から老年までの心の動きや揺れの書かれ方がすごかったです。
    ただ自分がキリスト教に対して知識を持っていないので間違った受け止め方をした部分もあるだろうな、とは思いますが…。作品を読む前に宗教的な知識を持つことの大切さも感じました。

  • 強烈ではない存在感なのに記憶にのこりました

  • ツヴァイク『第三の鳩の物語』、寓話みたい。
    魯迅『小さな出来事』はタイトルのように本当に小さな出来事が書かれていて、短い話だけれど印象深い。
    トルストイ『神父セルギイ』には啓発された。私には信仰のことはよく分からないけれど、これの人間の姿の描き方はすごいと思った。

  • 『第三の鳩の物語』ツヴァイク
    ちょっと教訓的。あんまり好きじゃない。

    『小さな出来事』魯迅
    ささいなことが人生の指針になることがある。題名がいいな。

    『神父セルギイ』トルストイ
    最後だけは救いのある終わり方だったけど、生涯を通して悩みとおすセルギイを読むのはけっこう忍耐がいる。

  • ツヴァイク『第三の鳩の物語』
    魯迅『小さな出来事』
    トルストイ『神父セルギイ』

  • 「神父セルギイ」これは私には理解不能。短編だし、ラストでは証明を省いて結論だけ述べてしまったようなものなので、すでにわかっている人にしかわからないだろう。

  • トルストイ、意外と好きかも。

  • トルストイの神父セルギイが圧巻だった

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