(018)森 (百年文庫)

  • ポプラ社
4.05
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本棚登録 : 122
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119006

作品紹介・あらすじ

森が朝の美しい光に染まり始めると老嬢はつぶやく。「新しい日なんか、大きらいだ」-。近隣から「けちな金持ち」と誤解されながらもプライドが高く助けを求められない女性が、ついに心開くまでを描いたモンゴメリーの『ロイド老嬢』。子どもの澄み切った眼差しと自然の神秘が織りなすメルヒェン『花のささやき』(ジョルジュ・サンド)。果物売りの大男と小さな女の子の心の交流を美しくつづった『カブリワラ』(タゴール)。人生の厳しい現実も、詩心と優しさで包みこむ感動の三篇。

感想・レビュー・書評

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  • 全体的にロマンチック。メルヘン。

    モンゴメリー 「ロイド老嬢」 ☆4つ 読んでいてメイフラワーとかが出てきて…「赤毛のアン」っぽい世界観だなぁ…と思っていたら、モンゴメリー作品でこの作品は1912年出版された「アンの友だち」に収録されているそうです。(注・アンは登場しません) 父が甥に騙されて財産をすべて失くし、ひっそりと質素倹約に(周囲に貧しいと知られないように)暮らす、プライドの高いロイド老嬢が昔の恋人の忘れ形見(娘)に出会ってから、自分の心の鎧を少しずつ脱ぎ村に溶け込んでゆく、心があたたまるストーリー。足長おじさんならぬ「妖精の対母さま」。若い頃の恋は春。年老いて生活を切り詰めやさぐれる冬。その冬に突然現れた娘が刺激になってロイド老嬢が変わっていく。「愛情は偉大な奇跡を引き起こす=90ページ=」まさにその通りなのだ。大団円で楽しかった。


    ジョルジュ・サンド 「花のささやき」 ☆3つ 男装の麗人。ググりつつ読みました。肖像画を見ると本当に美しい。作品は花々が擬人化して(? ごめんなさい、こういう表現しかできない…)薔薇がいかに特別なのか、たくさんの花々が入り乱れて我こそは!と言い合う崇高なお話。ただ薔薇がどうして棘があるのか神話的なものも合わさって、そこは少し面白かった。「あなた方がバラの言うことを聞いたことが全然ないとはお気の毒ね。私はそれを聞いた頃が懐かしい。子供の能力なんですね。能力と病気を混同しないように注意してくださいね」で終わる。子供の頃の感受性ってやはり特別なんだよね。


    タゴール 「カブリワラ」 ☆4つ これも検索しつつ読んだ。やっぱり外国文学って取っつきにくいなぁ…。だけど世界観が独特で、純粋無垢で何も知らない娘ミニーと事件を起こし、連行されるカブールの果物売りのラームンのやり取りが苦しくって、読んでいるうちに涙が。。。「身分」なんて単語は一つもないのだけれども、読んでいても目に見えない分厚い壁がドーンと立ちはだかって…切なかった。インドって不思議な国だと思った。最後の旦那様とラームンの会話にも涙がにじんだ。親心。

  • ここ一年気になっていた「百年文庫」。
    気分転換に読みたくて、ポプラ社HPで内容を確認して、これを借りた。

    モンゴメリー、掛川恭子 訳「ロイド老嬢」
    ジョルジュ・サンド、小椋順子 訳「花のささやき」
    タゴール、野間宏 訳「カブリワラ」

    良かった。
    心がふわふわ、ここではないどこかに。
    長編だといろいろ具体的なので、この感覚は味わえないんじゃないかな。
    そんなことを、今初めて思いました。
    どの作家も読んだことがなかったので、新鮮だった。
    「ロイド老嬢」、ボタンの掛け違いのように物事がおかしくなってしまうこと、遠い日の甘酸っぱい想いを大切に生きること、生まれかわることができること……。
    私も少し年を重ねたからこそ、響いてきた。
    「花のささやき」、こういう狂いに最近触れていなかったから、おもしろかった。
    「カブリワラ」、読んでいると映像が目に浮かんでくるような、心のひだをよく描いた作品だと感じた。

  • ロイド老嬢『モンゴメリー』
    涙や感動を誘うストーリーなのに、不思議にいやらしさはなく、透明、純粋。ふしぎだな。

    『花のささやき』ジョルジュ•サンド
    フランス人らしく幻想的。でも花壇の花を蹴り散らしたのは驚いた。

    『カブリワラ』タゴール
    インド人。切ない貧富の差。

  • ロイド老嬢は、何度読んでも感動する。
    赤毛のアンシリーズを読み返したくなる。
    プライドとか、こだわりとか、そういったものを超越できたときに、本当の幸せや穏やかさが得られるのかもしれない。

    花のささやきは、面白い伝説のようなお話だ。
    花壇の花々のねたみやエゴが面白かった。

    カブリワラも印象的なお話だ。
    身分を越えた共感の部分が、胸を打つ。
    やっぱり、私は、人間に後付されたフィルターを外していった後に見えるものが描かれている作品が好きだ。
    そういうものが、長く読み続けられる作品なのかもしれない、と思う。

  • タゴールの「カブリワラ」が一番印象に残りました。身分の差別も、経済力の格差も、国境も、自分の置かれた境遇を全て捨てて、一つの想いを共感できた時、そこに信頼関係と友情が芽生えるのだなぁと思える良いお話でした。

  • ロイド老嬢は地域との関係が悪いながらもあり 話さないけれどお手伝いしてくれる人がおり 卵を買い取りに来てくれる人がいた 憎しみを抱く甥がいた。
    ロイド老嬢は、シルビアを目的に 地域の集まりや教会に参加するようになり お手伝いさんや 卵の買い取りに来る人と話をするようになり 甥に頼みごとをするようになった。
    ロイド老嬢は シルビアのために プライドを捨てざるをえない状況に向かっていった。
    ロイド老嬢は、自らプライドを捨てて 周囲との関係を築いていこうとしたのではない、シルビアのためなのだ。

  • モンゴメリー『ロイド老嬢』 ◎お気に入り
    ジョルジュ・サンド『花のささやき』
    タゴール『カブリワラ』

  • ロイド老嬢/モンゴメリー
    泣いたね。。
    まさかウルウルくるとは思わなかった。
    だけど、冒頭からお話に吸い込まれて、ロイド老嬢がどんどん好きになりました。
    不器用なのだよね。
    だけど、シルビアに対する愛情に胸打たれました。最後は、病にかかり、隠したかった自分を自然とさらけ出し、元気になると、スッキリとした生まれ変わったかのような人格に。
    カッコ悪いところは隠したい、、というところがシンクロしました。
    やっぱりモンゴメリーのおはなし好きだな。赤毛のアンはすごく好きだったのだけど再読したくなったし、他の本も読んでみたくなりました。制覇したいな〜。

  • 『ロイド老嬢』のような平和でおとなしい話はいくら読んでもいい。

  • 3つの短編が収録。どれも言葉が織りなす世界がとても素敵でした。

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