(026)窓 (百年文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 59
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119082

作品紹介・あらすじ

冬枯れたリヨンの町を一望できるアパートに、ひとりの老学者が暮らしていた。その生活は驚くほど規則正しく、紳士然として見えたが…。静かな雪景色を背に突如、浮かびあがる人生の哀しみ(遠藤周作『シラノ・ド・ベルジュラック』)。天涯孤独の青年が隣家の窓にはじめて温かい「他者」を見出していくピランデルロの『よその家のあかり』。療養する少女の変化をみずみずしい生命感覚で描いた神西清の『恢復期』。沈黙に秘められた思いが室内楽のように響きあう。

感想・レビュー・書評

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  • ピランデルロ『よその家のあかり』
    もう二度と自分が手にすることは出来なくなってしまったものは、なぜこうも美しく切ないものなのか。
    他の作品も読んでみたくなりました。

  • ピランデルロ「よその家のあかり」は絶品。神西清「恢復期」も、乙女の日記にしては明晰すぎる気がするが、爽やかでいい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ピランデルロはちゃんと読んだことが無いので、気になります(映画「カオス・シチリア物語」が凄く良かったので)。
      百年文庫って良い企画だと思うの...
      ピランデルロはちゃんと読んだことが無いので、気になります(映画「カオス・シチリア物語」が凄く良かったので)。
      百年文庫って良い企画だと思うのですが、売れるかなぁ~私は先ず54巡を読んでみようと思ってます。
      2012/04/05
  • どれも読むのは初。
    窓、といえばO・ヘンリーの「最後の一葉」とか思いつくけど、そういうのは選ばないのが百年文庫?

    ピランデルロ「よその家のあかり」がよかったかな。
    名前だけはちょっと聞いたことがあるので、読めてよかった。

    装画 / 安井 寿磨子
    装幀・題字 / 緒方 修一
    初出 / 『遠藤周作文学全集 第6巻 短篇小説集Ⅰ』(新潮社)、『ピランデルロ短篇集 旅路』(ハヤカワ文庫)、『雪の宿り 神西清小説セレクション』(港の人)

  • 『シラノドベルジュラック』遠藤周作
    人間観察を好むいやな主人公のはなしだけど、小説自体はなぜかそんなきらいじゃないな。
    シラノって、聞いたことある。戯曲、有名なんだな、読みたいな。

    『よその家のあかり』『訪問』ピランデルロ
    明るい向かいの家を見つめる。死んだ女の訪問、白い胸元。二作ともいまいち

    『恢復期』神西清
    日記形式はどうも好きでないよう。

  • 遠藤周作『シラノ・ド・ベルジュラック』
    ピランデルロ『よその家のあかり』『訪問』
    神西 清『恢復期』

  • 遠藤周作「シラノ・ド・ベルジュラック」、主人公のの心情を表す鋭い表現が印象に残った。ビランデルロ「よその家のあかり」「訪問」読者のまぶたに情景を描かせる文章。神西清「恢復期」療養中の主人公が感じた自分の変化。自分が気付かない変化をよく文章に表せるものだ。

  • 初読、『百年文庫』シリーズ。
    一冊一冊、単漢字のタイトルが付いていて、その字にちなんだ短編文学作品が幾つか収録されている、というスタイル。
    短編ゆえに重すぎず、読みづらそうな古典文学でもとっつきやすいのが◎。
    それでもやはり純文学、一つの文章をじっくりイメージしながら解読していくように読まないと先に進めない。これぞ読書!という読書体験をさせてもらいました。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/26

  • 和図書 908/H99/26
    資料ID 2010200702

  • シラノ・ド・ベルジュラック
    日本人の「文学とは人間の真実を追究するもの」という意見に対して、フランスでは「そんなものは宗教がやってくれる」という反論に納得した。(P39)最後の先生の言葉が、先生が唯一見せた感情だと思う。(P41)

    よその家のあかり
    よその家のあたたかいあかりで人間性を取り戻したのに、よその家のあたたかいあかりを奪ってしまったのは悲しい。

    訪問
    難しい。

    恢復期
    幸福ではなく平静というのが印象的だった。(P102)

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プロフィール

遠藤 周作(えんどう しゅうさく)
1923年3月27日 - 1996年9月29日
東京生まれ。父親の仕事で、幼少時代を満洲で過ごす。帰国後にカトリックの洗礼を受けた。1941年上智大学予科に入学したが、中退。慶應義塾大学文学部仏文科入学・卒業後、カトリック文学を学ぶためにフランスへの留学。帰国後の1954年『アデンまで』を発表し小説デビュー。1955年『白い人』で芥川賞を受賞し「第三の新人」として脚光を浴びた。
1958年『海と毒薬』で第5回新潮社文学賞及び第12回毎日出版文化賞、1966年『沈黙』で第2回谷崎潤一郎賞、1979年『キリストの誕生』で第30回読売文学賞評論・伝記賞、1980年『侍』で第33回野間文芸賞などそれぞれ受賞。1995年に文化勲章を受章している。
上記受賞作のほか、1993年刊行『深い河』もキリスト教と日本人をテーマにした代表作と見なされており、映画化された。60年代以降「狐狸庵山人」(こりあんさんじん)を名乗り、様々なエッセイを記した。数々の作品が欧米で翻訳され高い評価を受けており、存命中ノーベル文学賞候補だったこともよく知られている。

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