(038)日 (百年文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 28
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119204

作品紹介・あらすじ

「こうして床を並べて眠るのも今夜ぎりだ」-。娘の結婚式を控えた父親の真情が胸にしみる尾崎一雄の『華燭の日』。戦後の苦しい時代、酒宴の席で怪しげな人生談義が始まった。語り合ううちに哀感の底から湧いてきた新しい希望(高見順『草のいのちを』)。気苦労ばかりの勤め人として幾星霜、ついに定年の日を迎えた「私」。解き放たれた「自由な時間」を前に会社への訣別と感慨を綴ったラムの『年金生活者』。名もなき日々が美しい、愛とユーモアの一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 百年文庫18冊目は「日」

    収録は
    尾崎一雄「華燭の日」「痩せた雄雞」
    高見順「草のいのちを」
    ラム「年金生活者」「古陶器」

    「痩せた雄雞」を会社の昼休み中に読んでいて、うっかり泣きそうになった(いや少し泣いていた)。素晴らしかった。続けて2回読んだ。

    今日に至るまでの心の動きを、今現在目に入るもの、耳に聞こえてくるものと絡ませて語っていく。ほとんど何も起こらない静かな小説で、でしゃばることがない文章なのに、とても力強く感じる。小説の結ばれ方もよい。「華燭の日」の電車に取り残された花束に緒方がもの思うところなども、ありがちな雰囲気に見えてどこか余韻を残す。嫁に行く娘を見ながら語られる、緒方自身の心境についてもはっとするようなところがあった。

    今年は阿部昭に続きいい収穫をしたようだ。日本の私小説は素晴らしい。

    3人とも初めて読む作家で、高見順とラムもいいと思ったのだけど尾崎一雄の印象が強く、ここは間を空けていずれまたじっくりと読み返そうと思った。

  • 娘が嫁ぐ前日の親子の一日。(尾崎一雄「華燭の日」)
    戦後直後の私的な酒宴。(高見順「草のいのちを」)
    定年退職後の開放感。(ラム「年金生活者」)
    他2編の名もなき日常特集。
    尾崎一雄のもう1編のは「華燭の日」とつながりがあるんだかないんだかで混乱しつつ読んだので、いまいちぴんと来ませんでしたが、あとはどれも「今でもそう思うことあるよね~」という共感ポイントがある、古びないタイプのお話でした。
    悲惨な感じもないし、後味の悪くない1冊。

    装画 / 安井 寿磨子
    装幀・題字 / 緒方 修一
    底本 / 『暢気眼鏡』(新潮文庫)、『高見順全集 第10巻』(勁草書房)、『エリア随筆抄』(みすず書房)

  • 2014.2.14
    『華燭の日』『痩せた雄雞』尾崎一雄
    私小説。ふつうなかんじで良い。あまり印象に残らない。

    高見順『草のいのちを』
    くだけたかんじのはなし。

    ラム『年金生活者』
    労働。老後。人のための時間。自分の時間。いまいち。
    『小陶器』
    こっちは面白い。ちょっとやばい姉の話に優しくかまい、けれどさらりと小陶器に戻す。笑った。

  • 尾崎一雄『華燭の日』『痩せた雄鷄』
    高見順『草のいのちを』
    ラム『年金生活者』『古陶器』

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/38

  • 和図書 908/H99/38
    資料ID 2010200714

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