(048)波 (百年文庫)

  • ポプラ社
3.43
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本棚登録 : 36
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119303

作品紹介・あらすじ

謀叛に失敗し島に流された男が、絶望のなかに新たな人生の境地を見出していく菊池寛の『俊寛』。巨大な体躯に釣り合わぬ童顔、工場に新たに雇われた男はうまくしゃべることもできなかったが…。忍耐と誠実でついに絶大な信頼を勝ちとっていく男の物語(八木義徳『劉廣福』)。異国で燈台守となった老人は四百段以上もあるらせん階段を上り下りする孤独な仕事に精励するが…。一瞬の油断がまねいた悲劇(シェンキェヴィチ『燈台守』)。運命の波に襲われた人間たちの生き方。

感想・レビュー・書評

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  • 名前は超有名だけど読んだことはなかった菊池寛。これを読んでみての印象はインテリエンタメ。ロケーションは平安時代の鬼界ヶ島。パッと目に浮かぶ明快なストーリーラインで読ませる。結論は予定調和。芥川龍之介なんかが近いんだろうか。

  • 菊池寛だけは読んだことありですが、後は初めて。
    とはいえ菊池寛も、あまりにも何度も教えて系掲示板で「恩襲の彼方に」を見かけるので、青空文庫で読んだだけなんだけど(^_^;)
    これに収録されている「俊寛」も割と見かける。
    そういう意味では、ポプラ百年文庫的には珍しいかも(あんまり有名なのが入ってないイメージ)
    どれも割とすんなり読めました♪(そういう意味では当たりの方)
    菊池寛がわりかし読めるかも…という感触なので、そのうちリバイバルしてた『真珠夫人』とかいっちゃう?

    装画 / 安井 寿磨子
    装幀・題字 / 緒方 修一
    底本 / 『菊池寛文学全集第3巻』(文藝春秋新社)、『八木義徳全集1』(福武書店)、『世界短篇名作選 東欧編』(新日本出版社)

  • 直感で選んだ1冊でしたが,心に残るお話でした。

  • シェンキェヴィチ の『燈台守』が、一番波のテーマにあっていて、情景が細かに描かれている。
    荒波に揉まれるように、人生の手のひらから、大事なものをひとつひとつ取りこぼしてきた老人が、やっと終の棲家に出来ると思ってたどり着いた燈台。
    そこから見える景色の美しさ。
    突然、ふたたび波にさらわれてしまう幸せ。しかも、思いもよらない形で。

  • 菊池寛『俊寛』
    八木義徳『劉廣福』
    シェンキェヴィチ『燈台守』

  •  図書室の奥深くからみつけました。「百年文庫」シリーズは、ここ100年間に世界中で書かれた短編小説を、一つのテーマに沿って本にした、いわゆる「アンソロジー(作品集)」。その中の一冊、「波」がこの本のモチーフになっている。
     平家に反逆したために島流しになった惨めな僧侶は、どのようにして新しい人生に気付いたか。時代は飛び、満州の日本人が経営する工場にひょっこりと現れた、どもりのひどい、取るに足りないと見られた男が、いくつかの冒険を経て、工場で誰よりも信頼される工人になったいきさつ。そして最後の物語では、世界を放浪し、あらゆる運に見放された、ポーランド人の老いた兵士が、パナマ運河の灯台守の職を最後に得るが、そこに思いがけない事件が起こる・・・。
     短編小説なので、意外にすぐ読める。時代を旅するタイムマシンのような本。このシリーズは傑作だー!

  • 百年文庫13冊目は「波」

    収録は
    菊地寛「俊寛」
    八木義徳「劉廣福」
    シェンキェヴィチ「燈台守」

    菊地寛の「俊寛」が既読であとは初めて。

    「俊寛」は日本版ロビンソン・クルーソーみたいな話。だいぶ昔に読んだので忘れていたが、筋のインパクトはある。たぶん初めに読んだ時も面白かったと思ったような気がする。芥川も「俊寛」というのを書いていたらしく、ふうんと思う。芥川ほとんど読んだ気がするけどなんか覚えていない。たぶん同時期に読んでいるので、同じタイトルに何か思ったと思うんだが… 最後の俊寛、ええ顔してたと思う。

    「劉廣福」 劉廣福のたくましさがいい。後で知ったけどこの作品で芥川賞なんだとか。最近の芥川賞作品のひねり方からしたら、なんだか新鮮に思えるぐらい話はわかりやすい。八木義徳の他作品も調べてみて「私のソーニャ」とかも何か面白そうだったのだけど文芸文庫は品切れ状態… 残念。

    「燈台守」 ポーランドの叙事詩「パン・タデウシュ」(作中では「パン・タデウシ」と表記)が引かれて「おっ」と思った。やはりポーランド人の心の支えだったのだろうかとしみじみ思う。手元の文芸文庫を読み返そう。しかしこの話、最後のはしごの外し方が「笑ゥせぇるすまん」風。最後にきらきら光っていたスカヴィンスキの眼には希望もあったと信じたい。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/48

  • 和図書 908/H99/48
    資料ID 2010200724

  • 運命の波に襲われた人間たちの生き方。と裏表紙の紹介にある。読みながら塞翁が馬という言葉がピッタリな物語ばかりだと感じた。『俊寛』は特に素晴らしい!

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