(049)膳 (百年文庫)

  • ポプラ社
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本棚登録 : 48
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591119310

作品紹介・あらすじ

想像力で食べたこともない旨そうな食べ物の話をし、雑誌に記事まで書いていた夫。役所の戸籍係だった亡夫を「食べもの」で回想する矢田津世子の『茶粥の記』(ほか一篇)。一代で財をなした稀代の吝稟家がはじめて客をまねいた珍妙な茶会(藤沢桓夫『茶人』)。商売は家の者に任せきりで金の無心ばかりしてくる夫。妻は苛立ち、家族の手前、恥ずかしくてならないが…。道頓堀の夜景ににじむ夫婦の情が愛しい上司小剣の『鱧の皮』。食べものの思い出が織りなす、味わいの四篇。

感想・レビュー・書評

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  • 一冊に、日本と世界の文豪3人の短編が収録されたアンソロジーシリーズの中の一冊。
    初めて読む作家ばかり。現代作家の小説とは異なり、大きな事件や出来事がある訳ではないのに、ひとつひとつの行動や描写が味わい深いものばかりでした。
    「茶人」の舟場言葉は懐かしく、黙読しつつ心の中では音読しているような、言葉の響きが楽しく感じました。

  • ≪県立図書館≫

    「茶粥の記」
    良人を偲ぶ思いが、じわじわどころか、がっつり伝わってくる。
    姑を思うため再婚を拒んでいるような書き方だったけれど、それだけではないよね。
    夫婦のあたたかい関係が、やさしかった家庭が、にじみでてくる作品だった。
    「万年青」
    純粋な想いが、本当の安らぎと関係を生む、という、綺麗なお話だった。
    福子という名の通り、人に恨まれず、、幸福な気持ちをもたらす、丸く優しい人柄だ。
    この作者の作品は、きれいすぎるくらいの心を持った登場人物が多いのだなあ。
    なかなかこのように生きられない、さもしい心の私には、とてもうらやましく思える。

    「茶人」
    七兵衛さんは、けったいな人だ。
    でも、憎めない。
    驚いたりあきれたりしながらも、皆は仲間として茶の席に呼ぶのだなあ。
    最後の、鰻のくだりが、箸をつけられない気持ちがよくわかって、面白いやら、こんな目には遭いたくないやら。
    七兵衛さん、わざとなのか?
    それにしても、女性が語っているという体の文章だけれど、どうも違和感がある。
    やはり、男が書く女の言葉は、どこか違うなあ。

    「鱧の皮」
    なんだか日本人的な終わり方だな、と、つい思えてしまった。
    鱧の皮。
    東京へ逃げて行ってしまった夫との、以前の生活が凝縮されたかのような、鱧の皮の包み。
    それを一寸撫でるお文の心。
    ちゃんと言葉に表されていないけれど、お文の気持ちは文章の奥で揺れ光っている。
    その描き方もうまいな、日本人的だな、と思う。

  • 茶粥の記がとてもよかった。

  • 矢田津世子『茶粥の記』は語り手の女の人がかわい。『万年青』はすごく好きな話。
    藤沢桓夫『茶人』ユーモラス。オチがある。
    上司小剣『鱧の皮』私からしてみれば別世界すぎて幻想的ですらある。

  • 矢田津世子『茶粥の記』『万年青』
    藤沢桓夫『茶人』
    上司小剣『鱧の皮』

  • 茶人の話がおもしろかった。

    語り手によって強烈なキャラのおじさんが描かれている。
    関西弁がまた妙にいい。
    落語のようなおちがあり、
    お茶会に行くたびに思い出してわらっちゃいそう。。

  • 資産家の老婦人と、その孫の嫁のおはなし。
    お嫁さんがとにかく!いい子!!
    作中のおでんが美味しそうです。
    最後は、きゅっと泣きたくなります。
    【熊本大学】ペンネーム:オモト
    ☆この本は熊本大学附属図書館中央館にあります。 
     請求記号 908 H,99 (49)

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、2階文庫本コーナー 請求記号908.3/H99/49

  • 和図書 908/H99/49
    資料ID 2010200725

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矢田津世子の作品

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