- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591121382
作品紹介・あらすじ
音がはじける 胸が熱くなる、
何度でも読みたい青春バンド小説の傑作!
中学2年、「ガンズ・アンド・ローゼズ」に心酔した少年ガクは、仲間を集めてバンドをはじめる。
親友のマロと幼なじみのリリイ、それに、「ギブソンのフライングV」を持っていてギターがうまいと噂――の問題児たける。
ケンカや練習を経て、4人は次第に仲間になっていく。
ガクとリリイの淡い恋、文化祭ライブ、14歳のできごとのひとつひとつが多彩な音を響かせあう青春ストーリー。
第21回坪田譲治文学賞受賞作。
解説:橋本紡
装画:ゴツボ×リュウジ
感想・レビュー・書評
-
映画化された『指輪をはめたい』(2011)や『ドライブイン蒲生』(2014)は観たのに、読んだことがなかった著者。『3時のおやつ』の収載作品がとても気に入ったので本作を購入。そうしたら、これまで読まなかったことを激しく後悔。なんて愛らしいんだ!
タイトルは、片仮名に弱い爺ちゃんが孫のギター「ギブソンのフライングV」と「バンド仲間」の区別を付けられず、孫の友だちを「ぎぶそん仲間」と呼ぶことから。平仮名なところがいかにも爺ちゃんの言葉。
中学2年生のガク、リリイ、マロはバンドを組んでいる。ある日聴いたガンズ・アンド・ローゼズに魅せられて、どうしてもガンズの曲を演奏したいと、ちょっぴり不良だけどギターはスゲェ上手いと噂のかけるをスカウト。語り手はガクとリリイが交替で。
著者は関西出身で、本作の舞台は大阪・狭山市ではあるけれど、少年少女が主人公のうえに、著者が大阪を離れて長いということもあるのか、ベタベタというよりは可愛らしい大阪弁。思いっきり平成風なのに、たいそう具合の悪い昭和天皇が出てきます。もしも天皇が亡くなったら文化祭は中止になってしまう、そら困ると、天皇のために献血しに行こうという辺り、単細胞で浅はかで、でもそのアホさがたまらなくカワイイ。爺ちゃんの悪口を言われると、なんでか無性に悔しいねんというかけるの言葉にはしんみり。ニヤけたり、ふきだしたり、知らず知らずのうちに温かい気持ちにさせられます。
「なんやねん」という言葉がそんなにも便利な大阪弁だったとは。少年よ、ギターと大志を抱け。
ちなみに、一度もタイトルは出てこない、ガクがどうしても演奏したかったガンズの曲は、“Welcome to the Jungle”ですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このポプラ文庫って中高生の青春ものが多くて
爽やかな気分になれる小説が多いですよね
この本もあらすじを読まずに何気にブックオフの100円コーナーで状態が良かったので選んだ本ですが
今読むのに丁度タイミングがいいお話でした
先日会った友達がバンド関係で知り合った友達だし
(あっ私がバンドをしていた訳ではありません笑)
年齢も大体その頃と同じ位だったので
なんか懐かしい気持ちで読んでしまいました
もっと浸りたいくらいでしたが、あっという間に読み終わってしまいました
この本凄く好きだった -
育った環境も個性もバラバラの4人でバンドを結成して、文化祭で演奏することになり、そのことを通して一つになっていきます。そして音楽にも友達をつくることにも前向きになれる本です。
-
普通だった。
青春!って感じで爽やかで清々しいですが特に驚く展開も無く、フツーでした。
初めて読んだ作家さんでしたが、こういう作風なのか?他の作品にまでは興味がわきませんでした… -
自分も通ってきた「バンド」という青春、音楽の世界観がとても心地よかった。大きな事件が巻き起こるような展開はないが、爽やかな雰囲気が大変よろしいと思います。
-
こんな青春を送りたかったな、と思った。
爽やかで、清々しかった -
この人にしては分かりやすかった。
-
まさに青春って感じでした。
昭和末期の中学生たちの話です。
初々しい子どもたちの心情がちゃんと描かれていると思います。
こういう気持ちは忘れちゃいけないと思う。
私は好きです。 -
対象の読者は主人公らと同じ中学生なのでしょうが、大人が読んでも十分に楽しめる青春小説です。むしろ、疲れ気味の社会人への一服の清涼剤となると思います。音楽系ドラマの王道ですが、このあるある設定が心地よいですね。
-
THE青春ROCKって感じでよかった。
読んだ後爽やかな気持ちになった。