(P[い]3-1)ぎぶそん (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 541
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591121382

作品紹介・あらすじ

音がはじける 胸が熱くなる、
何度でも読みたい青春バンド小説の傑作!


中学2年、「ガンズ・アンド・ローゼズ」に心酔した少年ガクは、仲間を集めてバンドをはじめる。
親友のマロと幼なじみのリリイ、それに、「ギブソンのフライングV」を持っていてギターがうまいと噂――の問題児たける。
ケンカや練習を経て、4人は次第に仲間になっていく。

ガクとリリイの淡い恋、文化祭ライブ、14歳のできごとのひとつひとつが多彩な音を響かせあう青春ストーリー。
第21回坪田譲治文学賞受賞作。


解説:橋本紡
装画:ゴツボ×リュウジ

感想・レビュー・書評

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  • 映画化された『指輪をはめたい』(2011)や『ドライブイン蒲生』(2014)は観たのに、読んだことがなかった著者。『3時のおやつ』の収載作品がとても気に入ったので本作を購入。そうしたら、これまで読まなかったことを激しく後悔。なんて愛らしいんだ!

    タイトルは、片仮名に弱い爺ちゃんが孫のギター「ギブソンのフライングV」と「バンド仲間」の区別を付けられず、孫の友だちを「ぎぶそん仲間」と呼ぶことから。平仮名なところがいかにも爺ちゃんの言葉。

    中学2年生のガク、リリイ、マロはバンドを組んでいる。ある日聴いたガンズ・アンド・ローゼズに魅せられて、どうしてもガンズの曲を演奏したいと、ちょっぴり不良だけどギターはスゲェ上手いと噂のかけるをスカウト。語り手はガクとリリイが交替で。

    著者は関西出身で、本作の舞台は大阪・狭山市ではあるけれど、少年少女が主人公のうえに、著者が大阪を離れて長いということもあるのか、ベタベタというよりは可愛らしい大阪弁。思いっきり平成風なのに、たいそう具合の悪い昭和天皇が出てきます。もしも天皇が亡くなったら文化祭は中止になってしまう、そら困ると、天皇のために献血しに行こうという辺り、単細胞で浅はかで、でもそのアホさがたまらなくカワイイ。爺ちゃんの悪口を言われると、なんでか無性に悔しいねんというかけるの言葉にはしんみり。ニヤけたり、ふきだしたり、知らず知らずのうちに温かい気持ちにさせられます。

    「なんやねん」という言葉がそんなにも便利な大阪弁だったとは。少年よ、ギターと大志を抱け。

    ちなみに、一度もタイトルは出てこない、ガクがどうしても演奏したかったガンズの曲は、“Welcome to the Jungle”ですね。

  • このポプラ文庫って中高生の青春ものが多くて


    爽やかな気分になれる小説が多いですよね
    この本もあらすじを読まずに何気にブックオフの100円コーナーで状態が良かったので選んだ本ですが
    今読むのに丁度タイミングがいいお話でした
    先日会った友達がバンド関係で知り合った友達だし
    (あっ私がバンドをしていた訳ではありません笑)
    年齢も大体その頃と同じ位だったので
    なんか懐かしい気持ちで読んでしまいました
    もっと浸りたいくらいでしたが、あっという間に読み終わってしまいました
    この本凄く好きだった

  • 育った環境も個性もバラバラの4人でバンドを結成して、文化祭で演奏することになり、そのことを通して一つになっていきます。そして音楽にも友達をつくることにも前向きになれる本です。

  • 普通だった。
    青春!って感じで爽やかで清々しいですが特に驚く展開も無く、フツーでした。
    初めて読んだ作家さんでしたが、こういう作風なのか?他の作品にまでは興味がわきませんでした…

  • 自分も通ってきた「バンド」という青春、音楽の世界観がとても心地よかった。大きな事件が巻き起こるような展開はないが、爽やかな雰囲気が大変よろしいと思います。

  • こんな青春を送りたかったな、と思った。
    爽やかで、清々しかった

  • この人にしては分かりやすかった。

  • まさに青春って感じでした。
    昭和末期の中学生たちの話です。
    初々しい子どもたちの心情がちゃんと描かれていると思います。
    こういう気持ちは忘れちゃいけないと思う。
    私は好きです。

  • 対象の読者は主人公らと同じ中学生なのでしょうが、大人が読んでも十分に楽しめる青春小説です。むしろ、疲れ気味の社会人への一服の清涼剤となると思います。音楽系ドラマの王道ですが、このあるある設定が心地よいですね。

  • THE青春ROCKって感じでよかった。
    読んだ後爽やかな気持ちになった。

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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