(P[む]1-4)カフェかもめ亭 (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1471
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591122365

作品紹介・あらすじ

大好評シリーズ『コンビニたそがれ堂』の姉妹編
ここは、温かな涙が流せるところ――

「人々の思いを、大切な誰かのもとへ、
記憶の中のあの時へ、そして歩き出すべき未来へと
つなげる中継ステーションのような場所」
――三村美衣(解説より)  

ようこそ、私のお店へ。とっておきのお茶とともに、不思議なお話などいかがでしょう――
あじさいの咲く屋敷で少年が過ごした白昼夢のような時間(「万華鏡の庭」)、
学校に行けなくなった少女が晩秋に出会った、「猫の国」の王子様(「ねこしまさんのお話」)など、
珠玉の八作品を集めた連作短編集。
好評シリーズ『コンビニたそがれ堂』の姉妹編。
風早の街のカフェの物語、書き下ろし中編を加えて、待望の文庫化。
【解説/三村美衣】

感想・レビュー・書評

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  • お客さんが語る、悲しみの滲む話。かもめ亭の飲みものが、その悲しみを癒しているようです。風早の町だけに、あのコンビニの話が出たり、あの書店の「書店員」さんかもしれない人が来たり。

  • 「コンビニたそがれ堂」の姉妹編と言うことで読んでみた1冊。
    同じ風早の街を舞台としているところと、かもめ亭に訪れるお客様が「たそがれ堂」の話をするところぐらいが繋がっているだけで、本編はそれほど関係なさそう。
    「たそがれ堂」も不思議な話が多いが、それ以上にファンタジー要素が多め。しかし、ファンタジーでも全編、親しい人の死が絡んでいて、どこか悲しい物語ばかり。
    ファンタジーが苦手なので、ちょっと読むのに手こずったが、最後まで読むと、やはり心の中がほんの少し温かい気持ちになり、自分の身近な人を大切にしようと思える。
    外出自粛の中、家の近くをうろうろしていたら、偶然「風早」の住所を発見!
    実は「たそがれ堂」も3作目以降が手に入らない状況で、この「かもめ亭」はもう少し後まで取っておきたかったけど、「風早」の街を発見してしまったら、読まずにいられなくなってしまった…
    これでこの作者さんの作品の在庫は0。まだまだ、いろいろ読みたいのになぁ…困った…

  • 風早にある、不思議な美しいものであふれた、美味しいお茶とハーブティ、コーヒーが飲めるお店です。こんなお店があったら是非とも常連になりたいです(笑)
    おじいさんからお店を受け継いだばかりの若い女性が店主なので、話がゆったりしすぎずに、自然に女子高生から不思議な伝説が入り込むのが魅力的です。でもやはり、光があれば当然陰もあり、柔らかい筆致で描かれる物語は響き合っているようです。

  • コンビニたそがれ堂で知った作者さんの、短編集です。ちょっとした空き時間にちょくちょく読んでいたつもりが、いつの間にか読みふけってしまいました。カフェを営む主人公に常連さんがすこし不思議な話をする構成で、毎回変わる店内BGMとお茶が素敵でした。音楽好きで紅茶党の私は、その部分も楽しみにして読んでいました。コンビニたそがれ堂の雰囲気と似ていて、お話ひとつひとつに暖かさ、切なさが詰まっています。ホロリと来てしまうこともしばしば。作者さんのあとがきまでずっと、心が暖まるようなお話の連続でした。心が洗われたような気になりました。

  • 不思議で温かい奇跡が訪れる港町のカフェのお話。

  • 心の深いところがポッと温まる話たち。
    前に一度読んだとき、眠くて内容を覚えてなかったので再読。
    また今回も読めば読むほど眠くなり、
    眠りを誘う作用があるんじゃないのかと思いました。
    夜、眠りに就く前に枕元で母から聞いた不思議な童話のように。

  • 風早の街で、七十年も続く、とても素敵な「カフェかもめ亭」で語られる、少し不思議なお話。

    現在のマスター、広海さん自身は、そういった体験はなく、お客様が出会った不思議な話の聞き役です。
    が、一つだけ、彼女が、お店の中で経験したお話も。

    番外編の『クリスマスの国』には、コンビニたそがれ堂も登場します。
    あのお店で買い物をしたのですもの。きっと監督は、約束を果たせますよね。
    風早三郎の力に加えて、あの子が約束した力だってあるんですから。

  • タイトルで衝動買いしてしまい、村山作品は初めて読みました。 1つ1つ丁寧に作られた色とりどりの小さなお菓子の様に、美しい物語たちがとても素敵でした。 コーヒーブレイクなどに1作品づつ読むのもお勧めです。 最後の物語に出て来たコンビニのお話が「まんまと」気になってしまい、次に読みたい村山作品が決定してしまいました(笑)。

  • 村山早紀さん。やっぱりいいなぁ。
    今回も温かさ満載でした。
    特に「ねこしまさん」が好き。珍しく(?)、正真正銘の人がおこした奇跡です。

    あとがきに、「この世界も人も好き」「楽しいことがたくさんある」との村山さんの言葉。
    あぁこの方は本当に物語のとおりの方なんだと、嬉しくなりました。

    心が疲れている方に、お勧め致します。

    • 九月猫さん
      kumi110さん、こんばんは。

      村山さんのお話、いいですよねぇ。
      お話と同じように優しいかたなんだろうな、とわたしも思います。
      ...
      kumi110さん、こんばんは。

      村山さんのお話、いいですよねぇ。
      お話と同じように優しいかたなんだろうな、とわたしも思います。

      わたしは今日「花咲家の人々」を買ってきました♪
      まだ出会ったばかりの作家さんなので、読んでいないお話が
      たくさんある~!!と、ほくほくしています(^-^)
      kumi110さんのおススメは、どのお話なのでしょう?
      よければ教えてくださいね♪
      2013/07/06
  • 本屋で表紙と「カフェ」という文字に一目惚れし買いました♪とても静かで優しい雰囲気と文章に引き込まれてます。哀しいけれど何か感じとれるような気がしながら読んでます♪

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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