(P[む]1-4)カフェかもめ亭 (ポプラ文庫ピュアフル)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591122365

感想・レビュー・書評

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  • 「コンビニたそがれ堂」の姉妹編と言うことで読んでみた1冊。
    同じ風早の街を舞台としているところと、かもめ亭に訪れるお客様が「たそがれ堂」の話をするところぐらいが繋がっているだけで、本編はそれほど関係なさそう。
    「たそがれ堂」も不思議な話が多いが、それ以上にファンタジー要素が多め。しかし、ファンタジーでも全編、親しい人の死が絡んでいて、どこか悲しい物語ばかり。
    ファンタジーが苦手なので、ちょっと読むのに手こずったが、最後まで読むと、やはり心の中がほんの少し温かい気持ちになり、自分の身近な人を大切にしようと思える。
    外出自粛の中、家の近くをうろうろしていたら、偶然「風早」の住所を発見!
    実は「たそがれ堂」も3作目以降が手に入らない状況で、この「かもめ亭」はもう少し後まで取っておきたかったけど、「風早」の街を発見してしまったら、読まずにいられなくなってしまった…
    これでこの作者さんの作品の在庫は0。まだまだ、いろいろ読みたいのになぁ…困った…

  • 心の深いところがポッと温まる話たち。
    前に一度読んだとき、眠くて内容を覚えてなかったので再読。
    また今回も読めば読むほど眠くなり、
    眠りを誘う作用があるんじゃないのかと思いました。
    夜、眠りに就く前に枕元で母から聞いた不思議な童話のように。

  • 個人の話として語られるせいか、語り口調でいまいち入り込めず、だった。
    でも「こしまさんのお話」は、その個人の話としての設定だからこそ、の話。
    これは、すくわれる存在がふたり、片方のみの認知でつながっていて、さわやかだった。

  • 小説というよりは、童話?というようなメルヘンチックなカフェのお話。
    ふんわりした感じでした。

  • 心優しくとも命はかなく、せつないメッセージを遺して夭逝する人たち。ときに猫。夢かうつつか、その狭間を行き交ううち、靄の中に救いの光明が灯る。まるでアンデルセンの『マッチ売りの少女』が、舞台を変えて繰り返し語られているかのようだ。

  • 『コンビニたそがれ堂』の姉妹編。
    文庫化に際して書き下ろされた1編を含む、8編の連作短編。
    風早の街にあるカフェ"かもめ亭"が舞台の物語です。
    カフェを訪れるお客さん達の口から語られる不思議なお話の数々。
    自分もカフェの片隅で美味しいお茶を頂きながら、そっと耳を傾けているような気持ちに。
    「ねこしまさんの物語」が特にお気に入り。
    村山さんらしい柔らかな色彩に溢れた優しい文体で、心が温かくなります。
    『コンビニたそがれ堂』既読の読者には嬉しい仕掛けもあって、ニヤリとしてしまいました。

  • すこし不思議な優しい話。短編集。

  • ねこしまさんのお話を読んで今は亡き愛犬の姿を思い出しました。
    猫の国があるならば、わんこの国があったっておかしくないかもね。
    あの威厳のあるわたしの愛犬は王様、いや、それはちょっと図々しいかもしれないから王様おつきの執事くらいだったかもしれないな。

    と、ココロがほっこりするお話を集めたこの作品、最初はとっつきにくかったけど、それでもいっきに読みました。

  • 「コンビニたそがれ堂」と同じくやさしい作品。
    「鏡の話」はちょっと、かなしくなっちゃうけれど。
    「よこしまさん」がいいなぁ。
    最後のアニメーターのおじさんは
    あのコンビニに行ったんだぁ、とちょっと羨ましい。

    たそがれ堂と同じく、
    行ってみたいカフェ。
    ゆっくりコーヒー飲みたくなるなぁ。

    イヌ派かネコ派かと聞かれると迷わずイヌ派の私。
    ネコ派の人ならもっと楽しめそう。

  • 出てくるお店にいつかいってみたいと思うようなお話でした。一つ一つの物語がとても丁寧で優しくて、小学生の時に大好きだった物語を売る男の話を思い出してとても素敵な時間を過ごすことができました。

著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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